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次の日の夕方。
ゆうきはその本を持って、 学校の裏にある小さな森へ行きました。森は静かでした。風が木をゆらしています。少し歩くと、小さな石がありました。そこには名前が書かれていました。
「さとう ゆうた」
ゆうきは静かに、本をその前に置きました。
「本、返しに来たよ」
そのとき。
ふわっ
やさしい風が吹きました。本のページが開きます。そして最後のページに、ゆっくり文字が現れました。
「ありがとう」
そのあと、本は静かに閉じました。次の日。ゆうきは図書室へ行きました。でも、本棚を見ても
「ゆきの森の物語」
はどこにもありませんでした。先生も言いました。
「そんな本、ここにはないよ」
ゆうきは何も言いませんでした。・・・・