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第3話
それからというもの、私たちは毎日のように放課後の屋上で会うようになった。学校ではお互いに気を使いながらも、放課後の時間が私たちの特別なひとときとなっていた。
ある日、屋上で佐藤くんが言った。「愛美、今度の日曜日、一緒に出かけないか?」
「え、デート?」私は驚きながらも、心が弾んだ。
「うん、もしよかったら。」佐藤くんは照れくさそうに笑った。
「もちろん!楽しみだな。」私はすぐに答えた。
日曜日の朝、私は少し早めに家を出て待ち合わせの場所に向かった。すると、佐藤くんが既に待っていた。
「おはよう、愛美。」彼は爽やかな笑顔で迎えてくれた。
「おはよう、佐藤くん。早かったんだね。」私は笑顔で応えた。
「うん、君に会うのが楽しみで、早く来ちゃった。」彼の言葉に私は胸が熱くなった。
その日は、一緒に映画を観たり、カフェでお茶をしたりと、楽しい時間を過ごした。映画館では、佐藤くんがさりげなく私の手を握りしめてくれて、ドキドキしっぱなしだった。
カフェでは、お互いの好きなことや将来の夢について語り合った。
「佐藤くんは将来、何をしたいの?」私は興味津々で尋ねた。
「俺は、医者になりたいんだ。」彼は真剣な表情で答えた。「誰かの役に立ちたいし、家族が病気で苦しむ姿を見たくないから。」
「素敵な夢だね。きっと佐藤くんならなれるよ。」私は彼の夢を応援したくなった。
「ありがとう、愛美。」彼は嬉しそうに微笑んだ。「君の夢は?」
「私は…」私は少し恥ずかしそうに答えた。「デザイナーになりたいの。服やアクセサリーを作るのが好きだから。」
「すごいな。愛美のデザイン、きっと素敵だろうな。」彼は真剣に聞いてくれた。
その日、帰り道で彼は突然立ち止まった。「愛美、今日はありがとう。本当に楽しかった。」
「私も楽しかったよ、佐藤くん。」私は彼に感謝の気持ちを伝えた。
「これからも、こうやって一緒に楽しい時間を過ごそうな。」彼は私の手を取り、優しく握りしめた。
「うん、一緒に。」私は彼の温もりを感じながら、心からそう思った。