skm side
翔太から電話がきて話を聞くとどうやら涼太の元気がないらしい。ずぶ濡れになってたところを連れて帰ったそうだ。
「もしもしぃ?涼太?」
「うん。さっきぶりだね佐久間。」
「だねぇー」
確かに声がいつもよりワントーンくらい低い。収録してた時はいつも通りだった気がするんだけどな…
「何してたの佐久間。」
「あ、えーとねぇ、アニメ見てたの!溜め録りしてたからさぁー!」
「そうなんだ。邪魔してごめん。切ろうか。」
「え!?いや、待って!俺は涼太と話したいよー!」
「…でもそっちの方が大事じゃない?俺とはいくらでも話せるでしょ?」
「今!話すことに価値があるの!アニメはいつ見ても変わらないから!話そうよー!」
「分かった、分かったから…」
すぐさま電話を切ろうとする涼太を慌てて止めた。危ないところだった…それからたわいのない雑談をして本題に入る。
「涼太さ、今日嫌なことあった?」
「…翔太から聞いたの?」
「その事で電話がきたの。翔太心配そうにしてたよ?」
「そっか。…いや、大したことじゃないんだけどね。」
「それは俺が決める。何があったの?」
「…うーんと…佐久間、秘密にしといてくれる?」
「まぁ…涼太が言うなら…」
「ありがとう。……少し疲れたんだよね。」
「…疲れた?」
「うん。…期待されることも努力ができる環境も…ありがたい、はずなのにね。」
疲れちゃったと話す涼太の声は淡々としていて少し怖いくらいだった。
「それだけ。聞いてくれてありがとね佐久間。」
「あ、うん!相談ならいつでもきくよ!」
「ありがとう。じゃあ切るね。おやすみ佐久間。」
「おやすm…って、切っちゃった…」
それにしても疲れた、ねぇ…精神的に弱っているのが分かった。いつの間にか垂れ流しになっていてエンディングになっていたアニメだけが浮世離れしているかのように目立っていた。
コメント
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そういう事かぁ〜...(?)