注意事項
・一話参照
*
「ciコラァ、飲みもんは…って、ひぇッ!?!?」
教室に戻ると、やはり男らに睨まれた。
のだが、後ろのshpに気がつくと肩を窄めて黙り込んだ。
shpとは同じ学年で同じクラスだったのだ。
それが唯一の救いであった。
「そこワイの席やろ。」
「す、すんませんッ、!!え、えと、ciは…??」
「ci隣に座りぃや。」
「あ、うん…。」
男を無視してshpは席を指差した。
教師は居なくなっていた。
なんて崩壊した学校なのだろう。
shpは欠伸を1つして、ノートを乱暴に机に置いた。
「…ci、勉強教えてくれん??」
「えっ、勉強!?!?」
「今はこんなんやけど。元々ワイも平凡な人間やってん。」
shpは恥ずかしそうに頬を掻く。
「ここ来て、授業マトモに受けたことないねん。だから。教えて欲しい。」
「教えんの苦手ですよ、ぼく。」
「かまわん。」
*
鐘がなる。
shpは立ち上がり、ciの手を取った。
「昼ん時間や。行くぞ。」
「どこに、ですか?」
「体育館裏倉庫。埃っぽくはないから安心して。一応、潔癖症の人がおるんで。」
体育館裏倉庫に行くと、敷かれたマットに皆が座っていた。
「あ、shpくーん!!!」
「あの白眼ハゲはemさんね。で、その隣の緑パーカーが例の潔癖症男、zmさん。」
「よろしくね、えっと…なんて呼べばええんや??」
emは優しそうな笑顔だ。仲良くなれそう。
「ciです。お邪魔します。」
「ciくんかぁ。初心でええなあ。」
「…ウチのemは社会的に潰してくるタイプだぞ。見た目に安心していそうだな??くくく、」
奥の金髪がまた余計なことを言ってくる。
ciは怖がり、shpの傍に寄った。
「いやあ、あれは僕もビックリしたわ。emさんが暴言魔になって、全部晒しあげたんわ。あれは怖いわー。」
あ、僕はutね。朝はごめんな、とshpの隣のもこもこパーカー男が言う。
この人こそ、と目を輝かせたのも無駄だった。
「そいつは、ウチの詐欺師だ。女を騙しては奪って、男を騙しては突き落とす。ま、詐欺師と言うよりかは屑、だな。」
「grちゃんほんま口悪い〜。」
奥の男はなんなんだ、とじっくり見てみる。
そいつだけ、跳び箱の上に座っていて、明らかに上位の人間であろうことが分かる。
「クックック…私はgr。この集まりの起源だ。宜しく頼む。」
そして、とgrは続ける。
「ウチの偉大な番犬を紹介するとしよう。tn、zmだ。この2人は基本この基地にいて、護ってくれている。」
「…き、きち。」
体育館裏倉庫を基地と言う限り、正常者ではないのだろうな、とciは苦笑した。
「それから、os、ht、sn、ni。この4人は執着者だ。1度、堪忍袋の緒が切れたら、切れさせた原因の人間を満足するまで執着する。」
「執着者とは不名誉だな。」
grの隣でマットに寝転んでいるniが、はは、と乾いた笑いを見せる。
「そして、sho、rb、kn。この3人は…。あー。ま、アニマルコンビにしよう。じゃ、私は甘味が欲しくなったのでここで。」
そういうとgrはそそくさと倉庫を出ていった。
shoとknはぽかん、としている。
それもそうだ。完全に適当だった。
ciでもわかるほど。
「gr待てコラァ!!!!!」
rbが倉庫を飛び出す。
耳が少し赤くなっていることは言わないでおこう。
「…アニマルって言うのは、??」
「shoさん、knさんは、狂犬なんやで。一見、人懐こそうに見えて噛み付いてくる。」
emが素早く解説を始めた。
「rbさんはハムスターやね。ちっちゃいから!」
なるほど、とciは頷く。
…ん?なんだか足音が近づいて来ている気が、??
「emぅ"???今なんつったんやァ??」
「えっrbさん!?!?ち、ちがくて!!」
「やるぞコラァ"!!!!!!!」
「ひえええ!!!!」
rbとemが取っ組み合いを始める。
ciは慌てて目を逸らした。
皆が笑っているのは普通なのか?
*
「…ん、門閉まる時間や。行きましょ。」
shpがそう言うと、皆ゾロゾロ出てくる。
他の集まりも出てきていた。
ciを睨む人間が数人いる。
ciは怯えて、shpに隠れようとした。
「んー??ci、shpに懐いとるんかぁ??へー??ノラネコも懐かれるもんやなぁ。」
utがにやにやしながら近寄ってきた。
慌ててshpから離れる。
shpは舌打ちをして、utの腹部に拳を飛ばした。
パシッと音が鳴る。
「ふふ。こわー。」
「…。その呼び方やめてください。」
「えー?可愛ええやん。ねこちゃん。」
「…。ci、行くぞ。」
shpはciの腕を掴み、早歩きで門へ向かった。
ぐぐ、と腕に力が入り、ciは顔を歪めた。
「shpくん、折れてまうよ。」
「…!zmさん、」
zmがやってきて、shpの肩をぽん、と叩いた。
shpの腕の力が抜けていく。
ふう、とciは息を着いた。
「utのせいやんね。」
「はい。ごめん、ci。」
「あっ、んーん!!大丈夫!!」
zmはにやりと笑い、後ろを指さした。
「みてみ。」
「knいたいいいッ、僕が悪かったです!!はい!!ほんと申し訳ないです!!!!」
knに担がれているut。
頭にはタンコブが出来ているようだ。
見ているこっちが痛くなる。
「…knさんも、やってくれる時はやってくれますね。」
「んひひ、クソ先輩って呼ばないんや??」
「今だけです。」
彼らについていける気がしない。
後ろを通る連中は、穴が飽きそうなほど、ciを睨んでいた。
背筋が凍るのは、そのせいだろう。
本当に短くて申し訳ないです🙇♀️🙇♀️
少しでも早く投稿しようと心がけてて
長編が良い方には申し訳ない
コメント
6件
shpクンがみんなに強気?Theヤンキー風なのがホントに好き…😖🫶🏻💕︎でも優しい気持ちもあるのもっと好きかも 続きも楽しみ
投稿の通知が来る度にガッツポーズするぐらい嬉しいです! これからも楽しみにしてます🥰
読みやすくて大好きよ🫶🏻🫶🏻 わちゃわちゃ感が全面的に出てて好みの連載すぎるー!!!!😭💕あと更新お疲れ様!!!!嬉しい!!!おせっかいかもしれないけど体調にも気を付けてね...!!!!