街の中心にそびえ立つ研究所にて。
「確かにあそこにいました。なぜ確保しなかったのです。」
「宵闇の鼻は確かです。彼女のにおいを逃すわけがない。」
「そうだな。廓の中にずっといるのが窮屈だったのかもな。」
「ねーえーハセガワさん。いつになったら帰ってくるの??我慢できなくてこんなに溜まっちゃったよ。」
「やめろオルトロス、そんなものハセガワさんに見せるな。」
「オルトロス。自慰をするのは構わんが、精液を貯めるのはやめなさい。」
「彼女に見せるために取っておいてるんです、ボクがこんなにも愛してるってことを。見せるだけじゃダメだな、いっそぶっかけちゃおか。」
「気持ち悪い。」
「ペスペラーだってそうしたいと思ってるでしょ??あんだけ楽しそうに暁を犯してたくせに。」
「お前と一緒にするな。」
「いいなー宵闇は。あの時どんなにおいがした??」
「ああ、少し怯えてて。相変わらず痛めつけがいがある甘いにおいだったな。」
「想像しただけでイッちゃいそう。」
「オルトロス。」
「黄昏だけ健全なフリしちゃって。こっそりいたぶってるのボク知ってるんだから…。まぁそんな睨まないでよ。」
「この男、どこかで見たような…。」
ハセガワという男は宵闇が着けていたスパイカメラの映像を静止させて見つめる。
「顔に傷がある男、おそらく我々と同じヒューマノイドかと。」
「なるほど…。まぁおそらく近いうちに、彼女はここに戻ってくるだろう。」
「ほんと!?」
「ただし、その時は殺す覚悟で迎えなければいけないよ。」
4人に衝撃が走る。
「ボクが殺したら1番にぶっかけてやろ。」
「ダメだこいつ。精子のことしか頭にねぇ。」
ペスペラーはオルトロスの首根っこを掴んでハセガワの部屋から退散を始める。
「あいつを殺す…??その後オレは何を生き甲斐にすれば…。」
「…宵闇??」
後に続く宵闇と黄昏。黄昏は宵闇の小さな動揺を見逃さなかった。
一方で。
息ができない!!サイチが何か言ってる…!!
苦しくて、もがいてベッドから落ちる。サイチはまた何かを言って部屋を出ていってしまった。
「オル、ストロ??」
声をかけながら自分に近づく誰か。視界がぼやけてよく見えない。抱き抱えられたその時に見えた顔は。
「離、して!!ペスペラッ!!」
もがいて振り切って、床に落ちた衝撃で激しくむせる。さらに近づく人物が…。
「やめて宵闇!!」
伸びた手をはたいて抵抗しようとした瞬間、視界が180度変わった。
「宵、闇…!!」
押さえつけられているのを必死でほどこうとしていると、解放されて。
「黄昏…??」
酸欠状態で、息も絶え絶え。伸ばされた手は涙を拭ってくれた。
「黄昏…。」
その手を取って、抱き寄せて思わずキスをする。名前を呼びながら彼の服を脱がしていく途中で、私の意識は飛んでしまった…。
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