テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
リビングの空気は、一瞬で沸騰した。誠司の手の中で、スマホの画面はまだ明るく、無邪気に笑う美紀の動画を映し出している。本物の美紀は、その画面の何倍も色っぽく、潤んだ瞳で誠司を見下ろしていた。
「……本物の私を、見てって言ったんだよ?」
美紀のその一言は、誠司にとって救いであると同時に、最後の手綱を切り離す合図だった。
誠司は吸い寄せられるように、床に膝をついたまま美紀の細い腰に縋り付いた。パジャマ越しに伝わる体温。妄想の中では決して再現できなかった、柔らかく、温かい、確かな弾力。
「美紀……っ、ごめん、もう限界なんだ。君が、君がそこにいるだけで、俺は……!」
誠司は美紀の腰を抱きしめたまま、その腹部に顔を埋め、深く呼吸を吸い込んだ。石鹸の香りと、彼女自身の甘い匂い。画面の中の美紀にはない、本物の「毒」が誠司の脳を麻痺させていく。
「……誠司さんのバカ。こんなところで、私の動画なんか見て……」
美紀はそう言いながらも、誠司の髪に優しく指を絡めた。拒絶はない。それどころか、彼女の指先は熱く震え、誠司を求めているのが分かった。
「誠司さんの『好き』が重すぎて……私まで、変になりそう」
美紀の手が、誠司の頬を包んで無理やり顔を上げさせる。視線が絡み合う。
「……ここで、続きする? それとも……寝室まで、我慢できる?」
その挑発的な言葉に、誠司の理性が完全に崩壊した。
彼は美紀を抱き上げると、貪るようなキスを落とした。妄想の中のキスはいつも静かだったが、現実は違う。互いの舌が絡み合い、呼吸が奪われ、銀の糸が引く。
「……我慢なんて、できるわけないだろう」
コメント
1件
あ゛〜〜〜っ第3話読み終わったんだけど!!!😭💕💕💕 画面越しじゃ足りないっていうタイトルからもうズルすぎる…!誠司くんの妄想じゃない本物の美紀さんの体温とか匂いとか、そういう“現実”が一気に押し寄せてくる感じにこっちまでドキドキが止まらんかった🥺✨ 「本物の私を見て」ってセリフ、重すぎる好きがちゃんと届いてるようで泣ける…!!二人の距離がグッと縮まった回、これはキュン死者続出するやつや…!(崩れ落ち)