コメント
3件
リクエストもう一つ大丈夫ですか?
ジミンside
どうしよう。朝からトイレに何度か行ってるんだけれど、おしっこが出ない…。こんなことは初めてで、僕はナースコールを鳴らすか迷っていた。そこにテヒョンが面会に来たので、早速相談する…。
「テヒョン〜あのさ…今日僕、朝から何度かトイレに行ってるんだけど、おしっこが出ないんだ…変だよね?どうしよう…。」
「え、最後におしっこしたの、いつなの?」
「…きのうの、夕方かな…」
「えっ。おしっこしたい感じがないってこと?」
「うんー…。分かんない、ちょっとおしっこしたいような感覚はあるんだけど、行ってみてもなんか、出ないの…(泣)」
「ちょっとジン先生呼んでくる!待ってて。」
ジン先生はすぐに来てくれた。
「ジミナ、きのうからおしっこ出てないんだって!?もっと早く言わなきゃダメじゃん。お腹見せてみ?ちょっと膀胱さわるよー。」
「あーすごく溜まってるねぇ。今膀胱押してるけど、おしっこしたい感覚ない?ほんとに?」
「うんー(泣)ごめんなさい…。」
「謝んなくてもいいけどさ…このままじゃまずいよ。あんまり尿が溜まると、細菌に感染して膀胱炎になったりする可能性もあるし…。もしかしたら、毎日飲んでる心臓の薬の影響もあるかもしれないなぁ。あと、寝たきりの患者さんに排尿障害がでることって、たまにあるんだよね…。あのさぁジミン、導尿といって、自分でカテーテルっていう管を入れて、おしっこを出す方法があるんだけど…。」
「え!まさか…あそこに、管挿れるってこと?絶対やだ…そんなのめちゃくちゃ痛そうじゃんー(泣)」
「ジミナ、そんな怖いことじゃないよ?トイレでやるから、普通にトイレでおしっこするのとそんなに変わらない。ただ、管を使っておしっこ出るのを助けてあげるってだけだよ。それなら膀胱の機能も落ちないし…」
「そんなこと言ったって…あそこに自分で管挿れるなんて無理だよ…僕、左手だってうまく動かないのに(泣)」
「男は自分で見て挿れられるから、女の人よりはかなりやりやすいんだよ?でも、そうだねぇ、ジミナが最初から1人でやるのは難しいかもな…。そうだ、テヒョンに手伝ってもらうのはどう?俺がやり方教えるよ。女性の看護師さんにやってもらうよりは、その方がいいでしょ?」
「う、うん…(泣)」
「大丈夫だよー慣れればそんなに痛くないって。心配すんな!今、導尿カテーテル持ってくるから、待ってて。」
ジン先生はすぐにカテーテルを持ってくると、袋を開封した。中から、細い管が出てくる。
え?こんなのを、あそこに挿すの!?怖すぎる…(泣)。
ジン先生は手袋をはめ、カテーテルをトレーに載せ、尿瓶を用意して、着々と準備を進めているようだった。
「慣れたらトイレで出来るんだけど、まずはベッドで仰向けの体勢でやってみよう。少しベッドを起こすね。最初は俺がやるから、ジミンとテヒョンはしっかり見ててね。」
「いやぁ……(泣)」
「ジミナーがんばろ?僕も上手くできるように頑張るから…」
テヒョンが僕の顔を覗き込んでそう言ってくれたけど、僕は既に泣いてしまっていた。
「ジミナもう泣いてるじゃん、まだ何もやってないのに…。ごめんな、ズボンと下着下ろすよー。はい、そのまま、膝を立てて足を広げようか?」
僕は下半身裸にされてしまい、怖くて恥ずかしくて震えながら、ベッド脇に座るテヒョンに泣きながら手を伸ばした。テヒョンがベッドに腰掛けて僕を抱きしめてくれて、僕はテヒョンの胸に顔を埋めた。管を挿れられるところなんて、とても見られない…。
「ジミナ、怖いの?無理なら目つぶってていいよ。ね、ジン先生いいでしょ?ジミナの代わりに僕がしっかり見て覚えるから…」
テヒョンは僕の頭を撫でながら、そう言ってくれた。僕は自分が情けなかったけれど、正直、全く余裕が無くて…。
「もう、ジミナは怖がりだなぁ。そんなに痛くないって。じゃあテヒョン、手順教えるから見ててね。」
「まずは清潔にする為に、尿道、つまりおしっこが出てくるところを洗浄綿で拭く。のの字を書くように優しくね?テヒョンやってみる?」
「はい…。ジミナ、痛くない?」
「う、うん…大丈夫…」
僕は目をつぶっていたけど、テヒョンがすごく優しく拭いてくれてるのが分かる…。
「テヒョン上手だよ。そしたら次に、カテーテルの先と尿道に、この潤滑油を付ける。スムーズに入るようにね。テヒョン塗ってあげて。」
「ジミナ、ちょっとヒヤッとするかも。塗るよ〜。」
「ここまでが準備。じゃあ、管を挿れてくよー。ジミン、ゆっくり深呼吸してごらん?力を抜いて〜。」
ジン先生がカテーテルを、僕のモノにゆっくりと挿していく…。
「い、いたーい(泣)あぁぁぁ…」
普通にめちゃくちゃ痛くて、僕は思わずビクッと動いてしまった。
「ジミン動いたら危ないよ!テヒョン抑えてて。」
テヒョンは僕をがっしりと抱きしめて、安心させるように背中を強くさすってくれた。管が奥に入っていく、突き刺すような痛みがあった。思わず身体が逃げそうになるのをなんとか我慢して、代わりにテヒョンにしがみつく。足がガクガクする…。
「うー…うぅ…」
ああ痛すぎて、もうダメ…テヒョンの胸に顔を埋めながら、うめき声が漏れてしまう。
「はい、もうすぐ膀胱まで入くよ。ほら入った!ジミナ挿入終わったよー。大丈夫だから、目を開けてごらん?」
ジン先生が持ったカテーテルの先から僕の尿が流れ出し、尿瓶に溜まっていくのが見えた。
「うわ、随分沢山出るなぁ…。やっぱりかなり溜まっていたね。ジミナ、あとは管を抜くだけだからね。はい、終わったよー」
「ジミナ〜がんばったね。大丈夫だった?」
テヒョンが僕の顔を心配そうに覗き込む。
「全然、大丈夫じゃない……めちゃくちゃ痛かったよぅ(泣)」
僕は涙を流し、震えながら、ハァハァと肩で息をしていた。テヒョンが僕の顔を手で包み込み、涙を拭ってくれた。
「テヒョン、やり方分かったかな?次4、5時間経ったら、今度はテヒョンが導尿やってみてね。」
「え。今日、また、これをやるの…?」
僕はびっくりして、ジン先生に訊いた。
「そうだよ。1日に5回ぐらいはやらないと、膀胱に尿が溜まってしまうからね…。」
こんな痛いことを、1日5回…!?
嘘でしょ…。