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それからどれくらい時間が経っただろうか。長かったような、短かったような、よく覚えていない。口を開いたのはヒューだった。
ヒュー「…そろそろ投票時間だな。」
もう日は沈みかけていた。
投票については最初に説明があった。
「追放したい人の名前を紙に書き、それを広間の中心にある箱に入れる。それを皆で開き、1番名前が多く上がった人を追放する。」
ヒュー「皆入れ終わったな?」
何も言わず首を縦に動かす。
紙を1つ…2つ と開いていく。
ヒュー「バニラさん…だな。」
バニラは何も言わず静かに笑うと、自ら扉の前へと向かっていった。
その時。
「バニラが処刑されます。」
どこからか、そんな機械音声が聞こえた。
アンナ「処刑?今誰か喋って」
アンナの言葉を遮るように銃声が響く。
目を開いた時に見たのは、頭を撃ち抜かれたバニラとトーマスの死体だった。屋敷中に悲鳴が響き渡る。
サンドラ「ちょっと!話が違うじゃない!!なんなのよこれ!!」
話し合いの中で1度も喋らなかったサンドラも取り乱したようにそう喚く。
「バニラが処刑されました。トーマスが処刑されました。」
また機械音声が聞こえた。
ロディ「この屋敷に誰かいるの?いるなら助けてよ!死にたくない、死にたくないよ…」
今にも泣き出しそうな声でそういうロディ。声をかける人はいない。
エリック「…ここから離れた方がいいんじゃないですか?このまま夜が来た時、残った私達もどうなるか分かりませんよ。」
ヒュー「…各自ご飯を食べて風呂入りたいやつは入れ。夜は人狼が来る。部屋から出ないように。」
ガイドのヒューがそう喋り、皆静かに移動を始めた。