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祭りの帰り道。
人混みを抜けたあとの夜風は、どこか切なくて、肌を撫でるたびに、少しだけ勇気をくれた。
「……今日は、うち来る?」
そう僕が言ったとき、おらふくんはほんの一瞬、目を丸くして、すぐに笑った。
「うん。……行きたい」
僕の部屋。
カーテンを少しだけ開けたまま、月明かりがベッドを薄く照らしていた。
畳の上に並べた花火大会の戦利品――金魚すくいの袋、空になったラムネの瓶。
それを眺めながら、並んで座っていたおらふくんが、ふいに僕の肩にもたれかかってきた。
「ねぇ……なんか、すっごく静かだね」
「うん。でも、嫌じゃないよ。この静けさ」
おらふくんは少しだけ笑って、僕の腕にぎゅっとしがみついてくる。
そのまま、僕の胸に顔を埋めて、小さな声でつぶやいた。
「おんりーって、あったかい……安心する」
「……君がいるから、僕もあったかいんだよ」
その言葉に、彼の指先がぴくりと震えて、ゆっくり僕の浴衣の袖に触れてきた。
そして、おそるおそる覗くように目を合わせる。
「……もう少しだけ、そばにいてもいい?」
「ううん、“ずっと”いて」
そう言った僕の声が、自分でも驚くくらい静かだった。
でも、おらふくんの目がふるえるように潤んで――そのまま、ゆっくりと僕の胸に倒れ込んできた。
ベッドの上、横になって向かい合ったふたり。
心臓の音が近い。
触れた指先が熱を持って、少しずつ、距離がなくなっていく。
「……おんりー、手……握ってて」
「……うん」
手を繋いだまま、彼の指先をやさしく撫でる。
まるで心をなぞるみたいに。
唇が近づいてきたのは、自然な流れだった。
目を閉じる前に、彼が僕にそっと囁いた。
「キス、したら……もっと好きになっちゃうの、わかってるのにね」
「……なら、何度でもしよう。何度好きになってもいいように」
唇が重なった。
触れるだけのキス、そしてもう一度、深く。
繋いだ手は離さないまま、そっと引き寄せる。
彼の髪が頬に触れて、吐息が喉元にかかる。
ゆっくり、ほんとうにゆっくり。
肩を撫で、背中を抱きしめる。
浴衣の襟元から覗く肌の温度に、僕は息をのんだ。
でも、焦らない。
この空気を壊したくなかった。
おらふくんの鼓動を感じているだけで、十分すぎるくらい満たされていた。
「……ねぇ、好きって言っていい?」
「……ずっと言ってほしかった」
「おんりー、大好き……」
「僕も。……君の全部が、好きだよ」
そして、また静かにキスを交わす。
その夜、僕たちはまだ恋人じゃなかった。
でも、もう恋人以上に、大切な関係になっていた。
心と心が、ふわっと溶け合っていく。
夏の夜の風が、ふたりの間をそっと通り抜けていった。
ちょっとは上手になったか(?)な?
うまくなりてけてけ
がんばりまっするんるんちゃんちゃんちゃんこなべ〜ろべろべろばばぁ!(???)
ではおつら!✌!