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うっえMr.X…あいつ嫌いなんよ なんかされると思ったら意外と、?仲良くてよかった…もしすまない先生がなんかされたら私がボコシニイクヨ
すまない先生は身体がだいぶ楽になったため、リハビリがてら、中庭を散歩していた。
痛みも熱もだいぶ引いてき、体のだるさも軽くなってきた。
すまない先生は、中庭にいつの間にか作られていたベンチに座り、写真を見ていた。
ふわりと風が髪を揺らす。すまない先生の手には小さな茶色の封筒が。中を見ると、数枚の写真が。
写真は、
海の景色、空の景色、街の景色、火山の景色。
どれも素敵な写真だ。それが、“彼”から送られてきた最初で、恐らく、最後のプレゼントだ。
「綺麗だなぁ・・・」
(どうやって撮って、送ってきてるのか凄い気になるけど・・・まぁ、いっか)
すまない先生は微笑みながら、写真を見ていた。すると、
「おい、すまない。何している」
と、声を掛けられた。ビックリし、振り向くと、そこにはミスターXが立っていた。
「・・・ミスターX?」
「そんな格好で彷徨いていると、また風邪ひくぞ・・・」
「むっ・・・ミスターXには関係ないことだろ?」
「・・・前に高熱で余の目の前でぶっ倒れたのはどこのどいつだ?」
「ぐぅ・・・」
すまない先生は図星を突かれ、思わず唸る。前にエックスに勝負を申し込まれたは言いものの、熱でぶっ倒れたことがあるのだ。
「・・・ん?景色の写真か?・・・すまない、貴様でもこういうの見るんだな」
「失礼だな、お前」
すまない先生は睨みつつも、ため息をついた。
「・・・この写真は、僕の知り合いの最初で最後のプレゼントなんだ」
「・・・それは・・・」
ミスターXは何かを言いかけた。だが、口を閉ざし、その写真を眺めていた。
しばらく写真を眺めていると、すまない先生が「あっ」とこぼした。
「そうだそうだ。ミスターXに会ったら言おうって思ってたことあったんだった!」
「・・・余に言うこと?なんだ?」
すると、すまない先生は体をミスターXの方へ向け、ペコッと頭を下げた。
「・・・今回は、ありがとう」
その言葉に、ミスターXは驚いたように目を丸くしていた。
「本当は、ホワイトくん?にも言いたかったんだけど・・・僕、ホワイトくんがどこにいるか知らないからさ、ホワイトくんにも言っといてくれないか?」
「・・・貴様、わかっているのか?余と貴様は敵同士なのだぞ?」
ミスターXの言葉に、すまない先生はキョトンとした。
「そうだね?“だから?”」
「・・・だからって・・・」
「だって、ミスターXだって僕を助けてくれたじゃないか。今回だって、勝負の時だって・・・確かにミスターXとは敵同士だけど、それと同時に、張り合える友人・・・みたいな奴だって僕は思ってるんだ・・・へへ・・・なんてね・・・」
と、すまない先生は気恥ずかしそうに頬をかく。それに、ミスターXは驚いたように目を丸くしていた。
そして、クルッと踵を返した。
「・・・ただ、あそこで死なれたら困るからだ!余と貴様はライバルなのだからな!!」
「えー・・・」
すまない先生は相変わらずな答えに、頬を膨らます。
「今回は手を貸したが、次からは容赦しないぞ!!分かったな!!すまない!!」
「はいはい、分かった分かった」
そうすまない先生が返すと、ミスターXはそのまま去っていった。そんなミスターXの背中を見送っていると、ミスターXとすれ違うようにブラックが。
「すまない先生!ミスターXになにかされませんでしたか?」
「大丈夫大丈夫、ちょっと話しただけだよ」
そうすまない先生はあっけらかんに話した。
「・・・そうですか・・・一体何の話してたんですか?ミスターX、凄い嬉しそうに笑ってましたけど」
「・・・うーん・・・内緒☆」
すまない先生はそうニヤリと笑った。そんなすまない先生にキョトンとし、首を傾げたブラックであった。