押せなかった。
いくら好奇心があるにしても殺人を犯すことはダメだと理解出来ていたおかげだった。
もしそれすらももう理解出来ていなかったら…。
きっと最悪なことになっていただろう。
コマンドから目を離しフリスク達の方を見ると、サンズが駆け寄ってきていた。
慌ててノアは立ち上がりサンズの方に行き、手を引っ張りながら走り、フリスクたちのところに向かった。
向かっている時一瞬、ガスターの顔が一瞬笑顔になった気がした。
『(俺がRESETしなかったことに喜んでんのか?)』
そう思うとなんだか昔に戻ったような気がした。
『おとーさん!このスイッチ何?』
俺は小さい頃ガスターと一緒にカプセル点検をしていた。
異常なところがあったら直ぐに治せるようにするためだ。
だが俺はその頃、体は15歳程であったが精神年齢は5歳。(今の精神年齢は20歳)
頭はなかなかキレるようだったが、それでもまだ子供だったため、危険だとわかっていても知りたがりだった。
ガ「そのスイッチは絶対に押しては行けないよ」
ガスターは微笑みながら言うが俺は『押したらどうなるのだろう』という疑問しか無かっため、ガスターの言葉を無視し、スイッチを押してしまった。
ボタンを押した瞬間、ガスターの顔が青ざめ、急いでノアを重力操作で後ろにやった。
それと同時にカプセルが爆発し、中に入っていたモンスターとその前にいたガスターは爆発に巻き込まれた。
俺はガスターのおかげで軽い軽いかすり傷ですんだ。
立ち上がりガスターの名前を呼ぶが一向に現れない。
周りは瓦礫と煙だらけで視界も悪い。
研究員「おい!大丈夫か!?」
何人か研究員が大声を発しながらノア達を探し始めた。
サ「あ!ノア姉ちゃん!!」
俺は幸い入口の近くにいたためすぐに見つかったが、ガスターはまだ見つからない。
『おとーさん!!おとー…さ……』
サンズと一緒に瓦礫をどかしながら探していた時、ふと白い手が見えた。
真ん中に穴が空いている手。
その手が誰のものなのかすぐにわかった。
『あ…あぁ…お…とーさ…』
サ「は、早く!早くどかそう!!」
サンズの大声で我に返った俺はすぐにガスターの上にあった瓦礫をすぐにどかし、みんなを呼んだ。
ガスターに意識はなかった。
みんな顔を真っ青にし、急いでガスターを運んだ。
しばらくするとガスターは目を覚まし、ゆっくりと体を起こした
『あ!おい!安静にしてろよ!』
俺は慌ててガスターをまた寝かせた。
俺はその時、精神年齢が5歳上がっていた。
あの出来事のせいで急成長したんだろう。
少し言葉がきつくなっているのをガスターは感じたらしく少し笑いながら話した。
ガ「はは…さすがにあれはびっくりしたね…まぁ予定が早まったってことにしとくよ」
『は?予定?』
ガ「あれ(モンスター)を爆発させる予定があったんだよ。もういらないからね。…というか急成長したね(*^^*)」
『まぁな…てか俺の事より自分のことを心配しろよ!』
嬉しそうに笑うガスターだが俺には理解できなかった。
モンスターのことは大して気にならなかったが問題はガスターのことだ。
ガスターの顔には二本の線が入ってしまっていた。
『……』
俺は泣きそうだった。
俺のせいで親父に怪我をさせてしまったんだから。
だがガスターは怒りもせず泣きもせず、ただただ笑っていた。
ガ「これに懲りたら…親の言うことはちゃんと聞きなさい」
少し真面目な声でガスターは俺に注意した。
そこから俺はもう失敗しないと、親父の言ったことを守ると決めた。
『みんなを救う…ね。この言葉の通りに行動したから笑ったのか?昔みたいに言うことを聞かなかったらどうなってたんだろうな…ハハ…』
サ「??」
フリ「サンズ!ここから研究室までテレポートできる?」
キ「ま、サンズにできないことは無いよなぁ笑笑」
サ「(ꐦ ^-^)できるに決まってんだろ」
サンズはキャラの挑発に乗ってしまい、ノアはいきなりテレポートしたせいで驚き尻もちを着いてしまった。
『痛った!いきなり移動すんなよ…』
俺は立ち上がりながらあの機械を見た。
外装は変わってはいなかったが、内部を見ると壊れていた箇所が治っており、電源も着いた。
『あとは…チリが必要だな…』
サ「もうセットしてある」
サンズが機会をいじりだす。
『流石だな…』
キ「いや…俺は取ってない。4人目の誰かさんのおかげだ…hehe…」
『…そうか…』
黙々と作業すると、準備が出来たようでサンズは大きく背伸びをした。
サ「よーし今からやるぞ〜!」
珍しく意気込んでおり、その目は輝いていた。
俺たちは頷き、サンズはボタンを押した。
その瞬間機械は目も開けていられないほどの光を発し、俺たちは目をつぶった。
恐る恐る俺たちは目を開けると、そこには見覚えのある顔があった。
ガ「…久しぶりだね」
なんだか申し訳なさそうな顔をしながら奴はいた。
フリ「あ!成功したんだね!!良かったぁ…ε-(´∀`*)ホッ」
キ「あ、米!」
サ「米じゃねぇよ!」
みんなが騒いでいる中、俺は話しかけれずにいた。
会いたかったのは事実だが、なんだか照れくさかったし、少し怒っていた。
『どうして1人で抱え込んでいた。どうして俺たちを置いていった』そう言ってやりたい。
だがそれを言った時、ガスターが傷ついてしまうんじゃないかと恐れて言えない。
だったら言わなければいい。
それは確かにそうだが、俺にはそう声をかけるしかないと勝手に考えていた。
他に言葉が見つからなかったのだ。
だけど言えない。
しばらくそっぽをむいていると、ガスターが歩み寄ってきた。
相手も少し緊張しているのか声をかけようとするもできない。
そんな2人に気づいたのかサンズが、**「親なら親らしく子供を救え。あんたがノアにみんなを救えと言ったようにな」**といった。
まさかあの言葉を理解出来ていたのかと驚きサンズの方を向こうとした時、ガスター声を発した。
ガ「すまない…!ノア達を置いて行ってしまって…だがあれしか方法がなかった……でも失敗してしまったし…私はダメな父親だ…ね…」
そう言った瞬間ノアが抱きついてきた。
強く…強く。
そして泣いた。
『もう…いいよ…。その言葉が聞けただけ十分だから…。それに、あんたは失敗するとわかってただろ?hehe…』(泣)
ガ「…流石私の娘だ。あの言葉を全て理解出来たんだね…。てっきり、「みんなを救え」の部分しか分からないと思っていたが…」
『舐めるなよ…。俺だって成長してんだ……あ、あんたにまた……会える時に…分かる…ようになろうって思って!グス…(泣)』
ガ「…ありがとう」
『ククッ…いーや…あんたは今お礼を言う場合じゃないぞ?…帰ってきたらなんて言う?』
ガ「…ただいま」
『おかえり(((о(﹡ˆ﹀ˆ﹡)о)))』
サ「(え、なにあれ可愛すぎん?)」
周りはガスターとノアの会話をずっと聞いていた。
それに気づくと急に恥ずかしくなったのかノアはガスターから離れ隅っこに座った。
『何聞いてんだよ…!(💢^ω^)』
明らかに怒っているふうに言うがみんなはからかい始めた。
ガ「可愛いねぇ…昔からその乙女っぽい性格は変わってない…笑」
フリ「乙女っぽいって言うか乙女だよね…なんでモテないんだろう…」
キ「性格だろ。あと口調が男っぽい。男やん( ˙-˙ )」
『あ!?(ꐦ꒪⌓꒪)なんだとこのクソガキ!』
キ「そういう所だよ!(σ-`д・´)アッカンベー」
今にも喧嘩しそうな勢いだったため、流石にサンズが止めた。
サ「落ち着け…な?とりあえず地上に戻ろう」
サンズがなだめたおかげで少し機嫌が良くなったが、キャラが挑発するのでまた機嫌が悪くなる。
そんな2人に呆れながらも幸せそうなガスター達だった。
俺たちは地上のある町に引っ越してきた。
みんな最初は戸惑っていたが、段々と慣れていき今ではモンスターと人間のカップルまでできているほどであった。
しかし俺はそんなことに気にしている暇がなかっ
た。
ずっと悩んでいた。
フリスクになんと言って権限を返せばいいのか。
ただ普通に返すでもいいが、それだと嘘をついた罪悪感が消えないし、おそらくキャラは気づいているだろう。
しかしなんて言えばいいのか徹夜で考えても思いつかない。
『はぁぁ…ガスターのことといい、フリスクのことといい…俺は話すのが苦手みてぇだな…あーどうしよう…』
1人で悩んでいると扉から「トントン」とノックをした音が聞こえた。
『入っていいぞー』と言うと、そこにはガスターがいた。
俺はベットに座り、ガスターも隣に座った。
ガ「なにか悩んでいるのか?」
『え、?』
びっくりした。
俺は基本的に悩やみを人に話さないし、悩んでいる姿を見せない。
だからサンズしかバレる相手はいないと思っていた。
『な、なんで…』
ガ「ハハ…親なら当然だろう?というか、サンズとキャラ…フリスクにも気づかれているぞ」
『ふ、フリスクにも!?』
まずい…。
1番気づかれては行けない相手に気づかれてしまった…。
おそらくサンズが言ったんだろう。
ガ「悩んでいる暇があるなら…先に行動した方がいいんじゃないのか?きっと待ってるんじゃないかな…君からうちあけてくれるのを」
『あんたはどうして隠し事を見破れるんだ…?……ってもう居ねぇし!』
隣を見るともうそこにはガスターの姿はなく、あるのは1枚の紙切れ。
中の文字を読んでみると、「みんなの思い出の夕日」とだけ書いてあるだけだった。
『思い出の夕日…これ絶対今から行けってことだよな…あーもうどうにでもなれ!!!』
半分やけになりながら俺はあの場所に向かった。
書かれていた場所に着くとそこにはフリスクとキャラがいた。
まるで来ることがわかっていたような顔でこちらを見る。
手招きで「こっちに来て」と言っているように感じたので歩み寄っていき、隣に座った。
しかし来てはまたものの、何を言えばいいのか結局分からないままだった。
しばらく黙っていると、フリスクが口を開いた。
フリ「まさか本当に来てくれるとは思わなかったよ」
『まぁ…な』
フリ「……」
『あの…』
フリ「ん?」
『怒ってるか?』
フリ「うーん…怒ってはないよ。仕方なかったことだからね」
『仕方ないこと?』
フリ「だってノアは好奇心のせいで嘘をついちゃったんでしょ?でも結果的にRESETしなかったから…本当に安心した」
『……ごめん』
フリ「え!?なんで謝るの?」
『RESETしようがしなかろうが、嘘をついたのは事実だ…』
フリ「真面目だね…」
『そうか?』
キ「馬鹿がつくほど真面目だなぁ〜笑」
『…そうかもな。謝ることさえできず、ずっと悩んでいた俺は馬鹿かもな』
キ「馬鹿『真面目』って言ったでしょ!真面目を勝手に抜かすな!」
『なんで俺怒られてんだ?』
フリ「キャラずっと怒ってたんだよ。ノアのこと信用していたみたいだからさ。「裏切られた!」ってずっと言ってたよ笑」
キ「((( ̄へ ̄井) フンッ!!」
『…ごめん』
キ「謝ってる暇があったらさっさと返して!」
『…分かった』
ノアはコマンドを開き、そして**【権限の讓渡】**をした。
フリスクはコマンドを開き、戻っていることを確認するとノアに抱きついてきた。
『え、わっ!』
フリ「ありがとう(* ´ ꒳ `* )」
キ「フリスクもなんだかんだ言った結構怖がってたからな笑笑」
『怖がる?』
キャラは怒っているのにフリスクは怖い。
まさかキャラが、フリスクに八つ当たりをしたのだろうか?
キ「あっておくけど八つ当たり溶かしてないからな!」
俺の考えが読める奴が多すぎる気がするのは気のせいか?
『あー、そろそろ話してくれないか…?』
フリ「んー…今まで待たせてた罰ゲーム!( ̄▽ ̄)」
キ「じゃ、私も〜(っ´>ω<))ω<`)ギュッ」
『うわわお前は来んな!』
キ「はぁ!?」
フリ「(´。>ω(•ω•。`)ぎゅー💕」
その光景をサンズは影から見ていた。
サ「…俺の助けも要らなかったか…hehe…」
『なーに覗いてんだ?笑笑』
サ「は!?Σ( ˙꒳˙ ;)」
フリ「最初っから気づいてたんだけど〜笑笑」
キ「気配だだ漏れ笑笑」
サ「なんだよ…迎えに来ただけだ!トリィに呼んで来いって言われたから…」
『ハイハイ〜笑笑』
フリ「ほんとかなぁ?笑笑」
キ「(絶対うそ笑)」
サ「クソガキなんか言いたげだな?」
キ「いーやー?べっつにぃ?笑」
サ「よーし帰ったらタイマンな(💢^ω^)」
『おいおい…トリィに怒られるぞ…( ´ㅁ` ;)』
フリ「とりあえず…帰ろっか!」
『あぁ…そうしよう…』
そして俺たちは自分たちの家に帰った。
俺とサンズ、ガスターは隣に住んでいたため家の前で別れた。
俺は別れる前にフリスクに聞いた。
『なぁ…フリスク』
フリ「ん?( ’∀ ‘ )?」
『俺な…地下にいた時ずっと思ってたんだ。幸せってなんだろうって。あそこには**【本当の幸せ】**なんてなかったように感じた。どうせ巻き戻っていくから…』
フリ「……」
『だから…**【本当の幸せ】**ってものを感じたことがないんだ…。お前は感じたことあるか?』
フリ「ううん…ないよ。僕も地上にいた時は…大変だったから…。でも僕は地下に来てから幸せだった!それが本当の幸せかは分からないけど…」
『そっか…すまんな引き止めて』
ノアは悲しげな顔で立ち去ろうとした。
しかしフリスクはノアの表情に耐えきれず、抱きついた。
『…最近抱きつくのにハマってんのか?笑』
自分が泣いているのを悟らさないためか冗談っぽくノアは言った。
フリ「僕も本当の幸せを感じてみたい!だからさ!僕と協力して感じてみようよ!」
『はぁ?笑……じゃ、サンズ達も仲間につけるか?笑』
フリ「✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿うん!」
『…✌☼✋☝✌❄⚐🕆☠✌。❄✋✋💧✌☠✌❄☜☠💧✋💧✌💣✌。』
↑↑↑
『ありがとうな。小さな天使様』
フリ「どういたしまして(*´ω`*)」
『…まさかこの言葉が分かるようになるとはな…天才だな〜お前さん笑笑』
そう言いながらフリスクの髪を撫でた。
その表情は幸せそうな…不安そうな顔だった。
(今回は【TRUEEND】がないのでこのふたつだけです☆)
主「ねぇマジやばいんやけど…( ◜ ཫ ◝ )」
ノア「何がだ?」
主「7000文字以上使ってる…記録更新です!!HAHAHA」
ノア「おまえもう寝ろ( ; -᷄ ω-᷅)」
主「(ง ˘ω˘ )วスヤァ…」
ノア「寝んのはやすぎだろ!」
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