※キャラ崩壊あります
※話のテンポが早いかもです
❤️side
🖤「館さん!待ちました?」
息が白くなる時期,外で携帯をいじっていると,目黒がエントランスから出て来た。
❤️「いや,俺も来たばっかだから大丈夫だよ」
最近はメンバーとの仕事が多くなって,僕と目黒は帰りの支度が遅いので一緒に帰ったりしている。
❤️「ーーーーーーー?」
🖤「ーーーーーーー!!!」
目黒は星を見るのが好きで,俺は話を聞くのが好きだから目黒の星の話を歩きながら聞いている。
2人で寒く静かな夜道を歩いていると突然裾が引っかかった様な,引っ張られた様な感じがした。
俺が振り返ると,そこには俺の裾を引っ張っている1匹の猫がいた。
🐱💙「にゃー!」
🖤「わぁ,かわいい,猫だ!」
❤️「迷子…かな?」
いろんなところに泥がついてる,首輪もないし,野良っぽい?
🖤「館さんこの猫知り合い?」
❤️「いや,知らない。」
🖤「じゃあ前の飼い主に似てた…とか?」
❤️「ねぇ,どこから来たの?」
🐱💙「にゃー!にゃー!」
んー…わかんない。
❤️「何か訴えてることはわかるんだけどなぁ…」
🖤「この猫,どうする?」
❤️「うーん…」
どうしよう…このまま放っておくのもなぁ…
❤️「よし,僕が連れて帰るよ。」
🖤「そうだね,夜も遅いし。 」
明日病院に連れてこうかな?
とりあえず寒いし夜遅いし,今日は連れて帰ろう。
❤️「ほら,おいで?」
俺はしゃがみ込み,手を差し伸べる。
🐱💙「にゃー!!にゃぁ!!」
でも,猫はなかなかこっちに来ようとしない。
🖤「大丈夫だよ?この人優しいから」
🐱💙「にゃああ!」
❤️「お願い,君を助けたいんだ。」
🐱💙「にゃぁ…」
お,いけるか?
猫はしばらく考えた後,ゆっくりと近づいてくれた。
🖤「お,懐いてくれたんすかね?」
❤️「いい子だなぁ。かわいい」
俺はそう言い抱き上げた。
🖤「じゃぁ,俺こっちなんで」
❤️「うん,またね」
🖤「猫ちゃんもバイバイ!」
🐱💙「にゃー」
目黒とはここでおさらばして,猫と2人きりになった。
暗い夜道を歩いている時
❤️「あ…」
俺は思わず足を止めた。
俺が歩いている道はゴミ捨て場があるのだが,そこにカラスが溜まって,道を塞いでいる。
別の道に戻ればいいのに,足が動かない。
俺は昔っからカラスが苦手で,それは今でも治ってない。
どうしよう…
固まっていると抱いていた猫が勢いよく飛び出した。
そして次の瞬間
🐱💙「にゃー!!にゃー!!」
カラスに向かって威嚇した。
その瞬間,昔の記憶がフラッシュバックした。
長年一緒にいるあいつがまだ小さかった頃,カラスを追い払ってくれた時の思い出。
あの光景と一緒だった。猫がーー翔太になったみたいだった。
気づけばカラスが飛び立っており
🐱💙「にゃー!」
満足そうにこちらへ戻ってきた。
❤️「ありがとう。助かった。」
俺はそう言い,再び抱き上げた。
❤️「はい。ここが俺の家だよ。 」
そう言って下すと,猫はあたりをキョロキョロと見回した。
暗くてよく見えなかったけど,本当にいろんなところに泥がついてる。
このままいても部屋も汚れちゃうし,猫の体にも悪いよね。
❤️「よし,俺とお風呂入ろう。」
そういう時猫は
🐱💙「…にゃあ!?」
と心底驚いた。
❤️「…どうしたの?入らないの?」
服を脱ぎ,お風呂に入ったけど,猫は洗面所から動こうとしない。
もしかして,水が怖いのかな?
❤️「大丈夫だよ,おいで?」
流石にお風呂場の扉をずっと開けるわけにもいかないので近づきしゃがんだ。
🐱💙「にゃあー!!///」
しゃがみ込んで近づいても下がってく。
仕方がないので半ば強制的に持ち上げた。
🐱💙「にゃーあ!!にゃー!!」
❤️「こら,暴れないで。」
持ち上げても猫はジタバタと暴れる。
早く入れようと思った矢先
ガリッ!!
❤️「いッ!!」
🐱💙「ニャッ!」
猫の暴れた腕が俺の頬をかすった。
鏡を見ると3本の赤い線が俺の頬についていた。
🐱💙「にゃー…?」
❤️「ははっ笑大丈夫だよ。これくらい。」
🐱💙「にゃー…」
❤️「そんな落ち込まないで。メイクでこれくらい隠せるからさ。」
あらら,下向いちゃった。
でも,チャンスかも。
俺は水で薄めたシャンプーを猫につけて,体を洗った。
お風呂も入り終わり,ドライヤーも済ませ,猫をリビングに行かせた。
俺はとりあえず頬に絆創膏をつけた。
❤️「ねぇ。お腹すいた?」
🐱💙「にゃー…」
うーん,気分じゃなさそう。
俺だけでもご飯作ろうかな。
そう思いキッチンに行こうとすると
グルルルル…
聞いたことない音が聞こえた。
振り返ると恥ずかしそうに丸まった猫。
❤️「笑笑!」
🐱💙「にゃあ!!」
❤️「ごめんごめん笑。冷蔵庫に缶詰あったからそれあげるね。」
俺はそう言い,冷蔵庫にあるツナ缶を取り出した。
❤️「はい,どうぞ。」
🐱💙「にゃー」
俺は猫のいるところに少し潰したツナ缶を置いた。
さて,僕の晩御飯でも作るかな。
僕は再びキッチンに向かった。
数分後,僕の料理を運んでいると,猫はまだ食べてなかった。
❤️「ん?どうしたの?食べないの?」
🐱💙「にゃー!」
おかしいな,お腹の音出てたはずなのに。
すると猫はひょいっと机に登った。
❤️「あ!危ないよ?降りないと。」
🐱💙「にゃーあ!」
注意してもなかなか降りようとしない,何かあるのかな?
僕はしばらく考えた,もしかして…
❤️「一緒に食べたいの?」
ゆっくり聞いた,けど猫の返事はない。
あれ,もしかして…今,頷いた…?
あ,やばいめっちゃかわいいかもこの猫。
俺は微笑みながら猫の頭を撫でた。
❤️「それじゃあ一緒に食べようか。いただきます。」
🐱💙「にゃー!」
元気な声を出して一口かじる,すると目を輝かせてガツガツと食べ続けた。
よかった。やっぱお腹すいてたんだな笑
にしても,暗くてちゃんと見えなかったけど灰色の毛並み,キリッとした目,あおい瞳。まるで…
❤️「翔太みたい…」
🐱💙「にゃっ…? 」
静かにつぶやくとまるで嘘の様に食べていた口を止め,みやげてきた。
❤️「ああ,翔太っていうのは俺の幼馴染なんだ。」
🐱💙「にゃーにゃー!!」
❤️「さっき,カラスから僕を助けてくれたでしょ?あの時に,翔太との思い出が降ってきたんだ。」
🐱💙「にゃー?」
❤️「小さい時にね,ダンスの帰りだったかな?ゴミ捨て場にカラスが溜まっててね。僕,カラスが小さい頃からダメで,怖くて歩けなかったんだ。」
❤️「その時に翔太が怒鳴って追い払ってくれたんだ。君みたいにね。」
🐱💙「にゃー!?にゃー!にゃー!」
ああ,なんか懐かしいな。
❤️「ごめんね,1人語りしちゃって,食べていいよ。」
そういう時猫は再びツナ缶を食べ始めた。
❤️「んんー!」
俺は本を読む手を止め,背伸びをした。
時刻はもう10時を回っていた。
ちょっと早いけど,明日も仕事あるし,今日はもう寝ようかな。
❤️「そろそろ寝るんだけど,君も寝る?」
🐱💙「にゃー!」
ん〜わかんないけど,とりあえず心配だし,部屋には連れて行こう。
俺は猫を抱え上げ,部屋に連れて行った。
❤️「それじゃあ。おやすみ。」
🐱💙「…にゃー」
猫に挨拶をして俺はゆっくり,目を閉じた。
📞「プルルルルル!プルルルルル!」
❤️「んん…」
耳元で携帯が鳴り響く。
なんだ?こんな時間に…
俺はランプをつけ,携帯を確認した。
携帯に表示されていた名前は「ラウール」だった。
夜遅くにどうしたんだろう?
俺は携帯をスライドし,電話に出た
📞❤️「もしもし…?」
📞🤍「あ!もしもし館さん!?寝てた!?」
📞❤️「いや…大丈夫…どうしたの…?」
📞🤍「実は…しょっぴーが行方不明なんだ!!」
📞❤️「…え!?」
俺は一瞬で眠気が覚めた。
翔太が…行方不明!?
📞❤️「詳しく教えて。」
📞🤍「実は今日,間違えてしょっぴーの私物を持って帰っちゃったんだ。それで電話をかけたんだけど,繋がらなくて,家に行こうと思って道を歩いてたら薄暗い通路みたいなところでしょっぴーの服が脱ぎ捨ててあったんだ!」
📞❤️「服が…脱ぎ捨ててあった!?」
どういうことだ…?もしかして…裸の状態で連れ去られたってことだよな!?
📞❤️「それ,警察には言ったの?」
📞🤍「まだ…一旦メンバーに捜索してもらってる…!」
📞❤️「わかった,俺が一番交番に近いから連絡する。」
📞🤍「うん…!ありがとう…!」
📞❤️「わざわざありがとう,またなんかあったら言って。 」
そう言って電話を切った。
今焦ってもしょうがない,とりあえず,行動に移さないと…!
🐱💙「にゃー…?」
ベットから飛び起きた時,猫もちょうど起きてしまった。
❤️「ごめん!翔太が行方不明らしいんだ!探してくる!」
俺が慌てて扉を開けようとすると,猫が裾を掴んできた。
🐱💙「にゃー!にゃーあ!! 」
❤️「ごめん,今急いでて…!」
🐱💙「にゃー!!にゃ!!」
何か訴えてる,けど,僕に猫の声はわからない。
❤️「君の言葉…わかんない…」
わかりたい,何が言いたいのか。でも,わからない。
どうしよう。翔太も探しに行かないといけないのに…
すると次の瞬間,ボンっと音を立てて猫から煙が現れた。
❤️「ケホッケホッ…!」
なんだ…!?何が起こった!?
煙が晴れ,目の前に現れたのは,真っ裸の翔太だった。
💙「ん…え!?戻った…?」
え?いや,どういう状況!?
💙「ヘックシュン!」
❤️「ちょっと待ってて…!バスローブとってくる!」
驚いてる場合じゃない,とりあえず,何か着せないと!
🤍「もー!めっちゃ焦ったんだからね!?」
💙「いやー…悪い悪い…」
💚「はい,翔太,服。」
💙「悪い,ありがとう」
翔太がいることをメンバーに伝えると,メンバーは俺の家に集まった。
💜「いやー館さんの連絡には驚いたよ。わら」
🩷「急に『翔太が猫になった!』って連絡きたらそりゃね笑」
🧡「ほんまに何があってん?」
💙「いやー…実は…」
翔太は少し申し訳なさそうに話した。
💙side
やべ,また早く事務所でちまった。
時計を見ると19時,この後予定なんて何もないのに,せっかちが出ちゃったな。
俺は何もすることがないのでどっか飲食店でも探そうかとプラプラ歩いている時だった。
💙「ん?」
カランと小さな鈴の音がした。
下を見ると動物がつけてそうな鈴が落ちていた。
誰かの落とし物か?俺は鈴を拾い上げ,周りを見ると
🐱「にゃー」
少し離れたところに猫がいた。
もしかして,あの猫のか?
俺は近づこうと歩き出すと,猫は薄暗い道へ行ってしまった。
💙「あ,待って!」
やべ,見失う前にこれ返さねえと!
俺は猫を追いかけた。
💙「やっと追いついた…!」
猫を追いかけ数分。誰も入らなそうな路地裏で猫を発見した。
💙「はい,これ,君のでしょ?」
俺はしゃがみ,猫に鈴を渡すと。
🐱「お主,猫になる気はあるか…?」
💙「…は?」
え?猫が…シャベッタ?
意味がわからず困惑していると。
🐱「人間など悪極まりない…この世から一つ残らず消してやる…!!」
そう言った猫の目は赤く光った。
…ってやべぇ!!逃げねえと!
俺は立ち上がり猫に背を向けると。
💙「ゔッ!!」
思いっきり引っ掻かれた。
🐱「…正面を逃した…こいつはダメだな…」
猫はそう言い,壁を飛び乗って消えて行った。
早く…おきあがらねぇと…
なんか…クラクラする…
気づいた時には気を失っていた。
数時間がたったころ,目を開けると,白い布の中にいた
え。ここ,どこ。
とりあえず出口を探していると,隙間が見えた。
そこを出ると,なんか,地面が近かった。
しかも…なんか手が毛むくじゃら…
もしかしてさ,俺…
猫になってる!?
と,とりあえず事務所に戻ろう!
俺は壁をつたって事務所に戻って行った。
❤️side
💙「…みたいな…」
翔太の話を聞いて,俺はおとぎ話か何かを聞かされているのかと思った。
💛「アニメか,何かの話?」
💙「いや,これマジなんだって!」
🖤「じゃあ,僕と館さんで帰ってた時に現れた猫って…しょっぴー?」
💙「そうだよ!メンバー見つけたから行けると思ったのに,一個も伝んねぇんだもん!」
💜「いや流石にわかんないよ。わら」
❤️「まあでもあの時預かってよかったよ。」
俺たちの話はより遅くは続いたのだった。
後日…
今日のスケジュール確認をしていると翔太が急に白い紙袋を机の上に置いた。
❤️「え?」
💙「開けて…」
頭がはてなでいっぱいになりながらとりあえず袋の中身を見ると,そこにはプリンが一個入っていた。
このプリン…間違えない…あの時のだ…
遡ること5年前。デビューが発表された次の日,お祝いってことでちょっと高級なプリン屋に行き,2人で食べたことがある。
あの時のプリン。思い出のあのプリン。
❤️「どうして…?」
💙「猫になった時,頬を…傷つけたから… 」
覚えてたのか…
あれから数日が経ったけど,まだうっすらと残ってる。
このプリン,ありがたいけど…
❤️「ねぇ,翔太。」
💙「ん?」
❤️「実は…俺も…」
俺はそう言い,プリンを差し出した。
翔太からもらったプリンを俺も翔太に買っていたのだ。
💙「え!?」
俺たちは目を合わせ,数秒後,2人で笑った。
❤️「俺らどんだけ意思疎通してんだよwww 」
💙「それなwww」
💙「もうある意味怖いわwww」
❤️「確かにwww」
日本にはたくさんスイーツがあるのにこのプリンを2人でお互いあげるために買ってきた。
こんな奇跡,絶対他じゃ起きない笑
まぁ,もう奇跡みたいな出会いしてるけどね笑
❤️「これ,一緒に食べない? 」
💙「いいよ。」
そう言って,5年前と変わんない。場所は違うけど,思い出のプリンを2人で食べたのだった。
🩷「あべちゃん,そんなコソコソ鼻血出しながら何やってんの…?」
💚「ビクッ!」
〜fin〜
コメント
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いや尊ッ‼️ 私も猫になってSnowManに会いたいー!(キモ)