テラーノベル
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※なんでもありなので注意
※地雷さんばいばい
※伽羅崩壊有り鴨……
rd × pn
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『 ねぇ、 愛してる って証明して ? 』
・ ・ ・
「 ぺいんと 、 今日 … ね 」
らっだぁの声が、甘く溶けた。
「 俺がどれくらいぺいんとのこと好きか、証明する日なんだよ 」
部屋にはカーテン。外はもう、ほとんど見えない。時計もない。携帯も、通知も、全部らっだぁが、預かっている。
「 …… じゃあさ、 今からゲームしよ ? 」
「 “どっちが相手をより好きか” って勝負 。 ……勝った方が 、ひとつだけ望みを叶えてもらえる 」
何かを察して目を伏せた 。
( これは証明じゃない。従わせるための言い訳だ )
でも、口に出せない。
だって、らっだぁは俺に微笑んでいるのだ、あんなに、幸せそうに。
「 まず、俺から見せるね 」
らっだぁは俺の手を取ると、ゆっくりと薬指に口付けた。
「 ねぇ、ここ、俺しか触れちゃダメだよ? 」
「 俺以外の男と話す指、使わせたくないなぁ」
爪の先まで優しく舐めて、
まるでおもちゃみたいに指を包み込んで。
「 ぺいんとが俺のこと嫌いにならないように……怖いくらいに努力してるの。 気づいてた?」
「 ……俺、何も持ってないから 」
「 でも、ぺいんとだけが俺を人間にしてくれる 」
「 ……お願いだから、俺を”ゴミ” にしないで ? 」
その言葉は、愛の形をしていた。
だけど、胸にはチクリと痛みが走る。
( 俺何してるんだろう )
( ……こんなの、普通じゃないよ )
でも__その普通を知ってしまったら、
もうらっだぁのそばには戻れない。
だから、
「 …… 俺も 」
「 俺も、 好き 。 お前のこと …… ほんとうに 」
小さく、でも確かに、そう告げた。
「 …… うん っ ! 」
らっだぁは嬉しそうに笑い、抱きしめた。
「 ……勝負は、 引き分け、だね 」
「 でも、 俺の望みだけは、叶えてくれる? 」
胸の奥がざわつくのを感じた。
「 …… なに ? 」
らっだぁは俺の耳元でささやいた。
「 俺と一生ここで暮らすって、誓って? 」
その声は優しかった。
けれど、__それはもう、「逃げ場を失う鎖」にしか聞こえなかった 。
。
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