テラーノベル
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樹side_
ライブ翌日。全員オフの日。
身体中疲れが溜まっているのが分かる。
あの日、ライブ後SixTONESは中々解散せず結局日付は変わり、家に帰れば2時を 過ぎていた。帰宅後すぐに風呂に入ってすぐに寝た。朝と言っていいのか起きれば昼前で、何に関してもやる気は起きなかった。
ひとまずご飯を食べようと起き上がる。
自分の姿を洗面台で見れば、上裸でほぼ裸族。
「着替え、どうしたっけ、洗濯機回した…?」
頭が回ってないのは分かる。寝る前の自分も相当ボロボロだったのだろう。
「はぁ、どうすっかな…」
寝る前にすべきことを終えなかった自分を攻めながら洗顔のち髪をセットして結局洗濯は回さずリビングに戻った。
冷蔵庫を覗きながらスマホを開く。
するとかなり通知が溜まっていた。
ライブを賞賛する家族からのLINE、疲れを共有するSixTONESのグループLINE。
「ライブ、来てくれてたかな」
家族はライブ会場にはいなかったものの、
俺の身体の心配をする心優しいメッセージが疲れを段々飛ばしてくれている気がした。
「昼飯は後かな~笑」
その後開いたSixTONESのグループLINE。
かなり盛りあがっていた。
[俺、あのLIVEが東京ドームより好き]
メッセージの主は髙地優吾。
東京ドーム立ったことないくせに。
[あの後マジで寝れなくて日記書いてたよ]
慎太郎にも可愛いとこあるな、その日記はぜひ共有してもらいたい。
[俺記憶飛んだ歌った覚えない]
SixTONESの歌の支柱となる大我が歌った記憶を飛ばす程のライブだった、きっと 全員共感できるだろう。
[俺やっぱここ好きだわ]
ジェシーがこんな事言うのか、“ここ”がどこかぐらい俺らならわかる。最高だ。
その後の会話はそんなに進んでなくて、
[寝てた。俺ほんとにSixTONESが好き。]
すぐに既読が4つ。北斗は寝ているのか。
[じゅった~ん!!疲れてるんだね!!ゆっくり
休んでね!! Byママたん]
一番に返信が来たのは慎太郎。返信がいつもの慎太郎って感じがして嬉しかった。
[樹いつも俺らの先陣切ってくれてありがと]
そんなことを言ってもメンバーがいるから俺だって動きたくなる。メンバーのために。
[樹の事ほんとに頼りにしてる。でも休めよ。]
頼りにされることは本当に嬉しいこと。
それと対等にそれ以上にメンバーは俺のことを大切にしてくれるから。
[ 𝐼 𝑙𝑜𝑣𝑒 𝑦𝑜𝑢_]
わざわざフォントも変えて、ふざけてるって感じがするがジェシーからの本気の愛情表現。本当にジェシーらしい。
[ありがとな。]
こんなに感動的な会話でかなり口角が緩むが、
[北斗は?]
既読が付かない、ただ電話は迷惑な気がして中々北斗の状況が分からない。
[わかんない。でもやっぱ疲れて寝てる説]
[まぁそうね一番あの時苦しかっただろうし]
それもわかる。だが本当にそうだろうか。
わからない。この状況で今自分に出来ること。
[昼飯食った?まだなら昼飯食うまでは待って
それでも連絡取れないなら家凸とか。]
パッと出てきた提案。これが正しい行動だろうか。今自分がすべき行動だろうか。
[いいね。昼食ってないしそれでいいかも。]
[OK~]
ほんとに寝てるだけならそれでいいから、
北斗の心境が聞きたかった。
「俺の自己満かな、」
そう呟きながらまだ何も手をつけていない洗濯機を回そうとソファから立ち上がる。
寝る前の自分は律儀に洗濯機に衣類は入れていた。起きたあとの自分にでも託したのだろうか。めんどくさいが勝つ中匂いだけは気を配っているのでいやいや洗濯機を回す。
「あー、めんどくせ、飯がもっとめんどい」
食べるためには準備が必要。ひとまず冷蔵庫。
開いてすぐに目に止まったのはコンビニ弁当。
「あ、これでいいじゃん、いつのだろ。」
コンビニ弁当はライブの日の朝に買ったもので 結局楽屋で食べられなかったものだった。
温めてキッチンで立ち食いで済ませた。
ゴミを軽く洗って捨てる。ポケットにしまったスマホをすぐに取りだした。 通知が数件。
「…SixTONESのグルラ、」
グループLINEを開くとそこには北斗からの返信。安堵で、よかったと呟く。そこには
[昨日はごめん。それでも好きでいてくれる
お前らが好き。ありがとう。]
見るのが遅かったか北斗への返信は 俺以外全員してた。文面ではわからないけど 北斗がLINEできる状況であることに安心した。
[北斗体調悪い?そうじゃなくてもちゃんと
身体休めてね。SixTONESが大好きだよ。]髙地
[よかった。次の撮影楽しみにしてる!!!]慎太郎
[謝らないで。北斗の本音嬉しかったから。
SixTONESを好いてくれる北斗が一番]大我
[なんで謝んのよ。らしいけどらしくない。
ちゃんと飯食って寝ろ~]ジェシー
皆の返信見てこっちが泣けてくる。
同じような言葉使うのはなんかダサいかなって 思ったから結構考えたけどやっぱり
[6人ずっと一緒 WeareSixTONES!!!]樹
この日のグルラは決してSixTONESらしくはなかったけど、らしいんだ。
そして誰とも会うことはなかったから寂しい1日ながらとても楽しい日になった。
みんなが早めに寝ると言うから今日だけは本当にあっという間に終わってしまった。
「明日何しようか。」
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