57 番外編 すみません。手違いで56話より先にこちらを更新してしまいました。😭
新作が変更になります。『夫のことが好きなのに*.✿.*』になります。
引き続き宜しくお願い致します。❀設楽理沙❀
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*.✿.あの日のこと.✿.*
私は淳子さんとの衝撃的な対峙を終えた日の夜、唐突に匠平さんに対して
試し行動をしてしまった。
くだらない質問をする私に失望し
『そんな女とは別れる』
と言われてもしようがないことを質問したのだ。
私は『もしも……』という言葉で質問を重ねた。
でも、彼の答えはある意味衝撃的だった。
それは夫でもあり、兄であったり、父親であるならそう言ってくれるだろう
言葉だった。
それは私が考えていた以上の深い愛の言葉だった。
この一連のことがなければ、私は一生匠平さんからもらっている愛の深さを
知らずにいたかもしれない。
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私は、
女性の身でありながら……
伴侶のいる身でありながら……
飛び込んではならない領域に飛び込み、あらぬ経験を積んだ。
堀内くんが私の決死の意を汲んで施してくれた施術は、本番ではなくて
本番を模倣したような『素股』なるものだった。
私はあの時、実は何が起こっているのか分かっていなかった。
支払いも済ませた後で、堀内くんが追いかけて来て説明してくれたことには……。
「加納さん、びっくりされましたか?」
「今さっきのは……」
「『素股』と言って、形だけ本番のようなというか。
男性はこれである程度欲を解消できますが、女性はどうでしょうね。
脚の内側が痛いだけかも……。不安ありましたでしょうか?
これは信頼できる相手でないとかなり危険かもしれません。
そのまますんなりと本番へ行けますからね。
それとやり方を間違えると妊娠の可能性もありますから」
「えっ? そんなことってあるんですか。考えられないけど」
「医学的に産婦人科医が危険、危険と信号出してますから、
そういうことなのでしょう」
「堀内さん、私妊娠までの覚悟はできてないのですが、もしそうなったら
どうすれば……」
「大丈夫です。ちゃんとフォローしてますから。
それにそうなった時は僕の責任なので認知させていただきます」
「えーっ!」
「はははっ、大丈夫ですよ。ご主人と早く仲直りできますように」
そう言って踵を返し店に戻って行く堀内くんの背に……
「ちょっ、ちょっとぉ~お兄さん、何してくれちゃってんのぉ」
と私は小さく吠えた。
――――― お―――わ――――り ―――――――
皆さま、この度も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
次の連載作品は『夫のことが好きなのに*.✿.*』になります。
引き続き宜しくお願い致します。❀設楽理沙❀
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