「ん……?ここは…?」
目を開けば見知らぬ世界が見える。
寝ぼけているだけかもしれない。寝れないけど。機械だから。
取り敢えず街を探索してみる。
なーんか視線が痛いぞぉ?KAITOお兄さんカナシイッ
……今の皆だったらキモイwって言ってくれてたかな…
まぁいい、気を取り直して……
『武装探偵社』?なんだそれ
ボクの辞書には乗ってない、武装と探偵って言葉しか分からない…
行ってみるか?危険な可能性は?否、行かなければ帰れない。
コンコンコン
ノックは3回、皆が言ってた
ドアを開ける。
あ待って、怪訝な目で見られてる!
口を開く。
「すみません、ここがどこかなのを教えてください。」
シン…と静かになる。
コワイヨー!
「キミ、どこから来たの?」
糸目帽子イケメンが言った。えぐいかっこいいわ
「そりゃ、セカイの狭間か、ら…」
バッ。自分の口と喉を抑える。
「セカイの狭間とはなんだい?
教えてもらえると助かるよ」
包帯イケメンだ〜✨包帯さんって呼ぼうかな…
待って待って待って☆これ教えていいの?
ミク達に怒られることは百も承知して……
「いいよ。
セカイの狭間は想いの持ち主を見守る場所。
ただそれだけの場所。」
言っちゃった〜!!!
包帯さんが言う。「想いの持ち主?」
ギクッ。
「想いの持ち主とはなんだい?」
「ボクしーらない」
冷や汗ダラダラしてるんだろうね、ヒトだったら。
「あの…」
次は白髪青年!これがルカが言ってたしょた感ってやつ?
「今夏ですけど暑くないんですか?」
あ〜そういう事?めっちゃ視線が痛かった理由!
「うん、暑くないよ」
冷却装置が付いてるからね
「国木田さん!僕お茶入れてきます!」
「敦ィ!こぼすなよ!」
「はい!」
なるほど。推測するに白髪青年が何たら敦、
金髪長髪眼鏡の方が国木田何たらさん、というわけか
「お茶、飲めるかなぁ…」ぼそっと呟く。
待って待って待って☆(本日2回目)
探偵ぽい人は目開いてるし
包帯さんはハイライト消えてる!
こわい
いざとなればホログラムになって逃げよう。
コト、と目の前にコップが置かれる。
飲んだらきっと、『壊れる』
セカイのボクたちは飲食ができる。
ボクは出来ない。
どうしよう。
「飲まないのか?」
「国木田くんひどぉ〜い!お客さんに無理やり飲ませるのぉ〜?」
「そういうわけではないが……」
「キミ、機械?」
ヒュっと喉が鳴った気がする。
「乱歩さん、何言って……」
国木田さんが止める。
「…正解だよ。」
逃げなきゃ。マスターは、ボクが心を持ってしまったから捨てた。
機械とバレたら気味悪がられる。にげないと。
ホログラムの準備は出来た。
「待って。僕達は君に危害を加えないし気味悪がることなんてない。
だから安心してくれ。」
心でも読めるのかこの方は。
社長室と書いてある場所が開いた。
…ドアがだよ?
和装白髪イケおじが出てきた。和装さんと呼ぼう。
「名はなんという。」
わぁ。渋。声。
「……KAITO」
ビッッックリしたぁ
エッジボイスになってた。
「何と書く。」
「K、A、I、T、O、KAITO」
「そうか。KAITOは今何歳だ?」
「2006年に生産されたから、19歳」
生産って言ってよかったのかな?
黒髪の女の子、が口を開く。セーラー服ってことは学生かな?
「19歳?!小さい頃の写真とかないのですか???!?!」
気迫がありすぎる…
「最初っからこの姿だから小さい頃とかがないんだ、ごめんね」
「あ!でも衣装は変えられるよ!」
目がぱあっと輝く。リンレンミクタイプか。
試しに…「千年の独奏歌」
キラキラと輝き衣装が変わる。
「どぉ?すごいでしょ?」
「すごい!すごいですわ!」
あ。名前聞いてなかったな
「そういえば自己紹介をしていなかったね。
私は太宰。太宰治だ。」
……え?ちょっと待った。文豪じゃない?あれ?
彰人くんと杏ちゃんがやってた…
「私は福沢諭吉だ。よろしく頼む。」
????旧一万円札??????
「ボクは江戸川乱歩!世界一の名探偵さ!」
あたまぱんくする
「僕は谷崎潤一郎。よろしくねKAITOさん」
「中島敦です。よろしくお願いします!」
「国木田独歩だ。よろしく頼む。」
「アタシは与謝野晶子だよ。」
「谷崎ナオミです!よろしくお願いします!」
???
え??
ちょっと待った。え?
ん?待って待って待って。
「KAITOさん?」
ぷしゅ〜という音が鳴っている。
変な事態に頭が処理できなくなったようだ。
「ちょっと冷えさせて…….」
如何せんこっちは機械だ。
敦くんがやってくれてる。助かる。
1回シャットダウンしよう。
ガシャン。
「え?!
KAITOさん?
KAITOさん!!?」
「きっとシャットダウンしただけだ。
何も心配することは無いはずだ。」
「乱歩さんが言うならそうですね!」
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