🌟「ん…」
目を覚ますと病室内で寝ていた。窓からは陽気な日が差しており、暖かい。
🌟「もう、昼か」
けのびをし、あくびする。すごく長い夢を見た気分だった。どれもこれも全部夢…。立ち上がると胸元で何かが動く。
🌟「む、あっ、」
アメトリンのネックレスだった。
🌟「夢なんだよ、な?」
ぎゅっと掴む。
🌟「必ず助けます。」
先輩がわずかに微笑んでいたのは気のせいだろうか。
🤖<司っ!大丈夫なの!?
時刻は昼過ぎ。寧々の大量の文字に少し驚く。時間的に授業中に送ってるのか、これ。自分も連絡無しの欠席をして悪いからなんとも言えないが。
🌟<あぁ!大丈夫だ!今から帰る!
電車に乗り、スマホを眺める。いつもはニュースなんて見ないのだが、今日はそんな気分だったので見ることにした。
🌟「政治…虐待、暴行」
日々こんなことが起きてると思うと恐ろしくて仕方ない。
🌟「日本も世も末だな」
ため息混じりでスクロールしていくと気になる記事に目が止まる。
🌟「は、『◯◯高校でのいじめ発覚』だと、!?」
急いでタップし記事内容を閲覧する。◯◯高校。これは神代先輩が行っていた学校だった。…いじめが発覚??遅すぎるだろ、?
◯◯高校でのいじめ
学校側の隠蔽が、今明らかとなりつつある。関係者は黙秘を続けているが時間の問題であろう。
🌟「チッ…」
思わず舌打ちをする。何が隠蔽だ。そのせいで先輩はッッ!!
いじめの隠蔽理由
学校側としては明らかにしたくないのが1つだが、いじめの主犯格が財閥絡みであるせいだと1部では話が出ている。
何だこの記事。的確すぎるだろ。
今後。
加害者は犯罪を繰り返しているという噂も聞いている。捕まるのも明らかになるのも時間の問題だろうか。被害者への救済処置も考えていくべきだと思う。
ご最もだ。…犯罪行為。これも分かるほど調べあげている記事に驚きが隠せない。記事というより、これはブログか。なら一般人が?
🌟「最後の…S.Aは書いた本人の名前か。確かどこかで…、」
「次は◯◯駅〜。◯◯駅〜。」
🌟「まずい!降りなくては…」
荷物をまとめ、急いで電車を降りた。
🌟「むぅ、やはり引っかかるな」
ブログの内容とイニシャルか?聞いたことがあるんだよなぁ。気のせいか?
スマホ片手に駅を歩き回る。どこかで…。
🌟「うわっ!?」
スマホに集中しすぎて知らない人とぶつかる。あ、謝らなくてはッ、
🌟「すみませッッ、」
?「司先輩、??」
聞き馴染みある声が脳内に響く。ま、まさか。
🌟「冬弥!?」
☕️「こんにちは、昨日ぶりですね」
ツートンカラーの髪が揺れ、少し嬉しそうだった。
🌟「あぁ!昨日はすまなかったな、助かったぞ」
☕️「いえいえ、大したことは、」
冬弥がいなければ昨日、あんな事はなかったはず。感謝でしかない。
☕️「それより、司先輩。学校は…。」
🌟「今やっと病院帰りなんだ」
☕️「そうですか。大変でしたね。」
🌟「そういう、冬弥は?」
☕️「組んでるユニットのフェス準備が忙しくて、やむおえず学校を休みました。」
🌟「そうか!そうか!頑張っているのだな!」
またこんなところで出会うとは。何かの縁なのか?
🌟「それじゃあ、オレはこれで…」
?「とうやー、誰こいつ」
🌟「む?」
☕️「この人はオレが尊敬している…」
🌟「天馬司だ!」
オレンジ髪に少し反応する。…嫌な予感がする。こういうのは大体当たって…、
☕️「ほら、彰人。あいさつしろ、」
🌟「あきっ!?東雲彰人かっ!?」
🥞「げ、なんでオレのこと知って…」
🌟「……すまない。冬弥」
☕️「ど、どうしましたか、??」
🌟「席を外してくれないか」
🥞「は??お前何言ってんだよ」
煮えくり返りそうだった。コイツ、コイツがッッ、!!
☕️「あ、彰人!俺は大丈夫だから。」
🥞「だがッッ」
🌟「すぐ終わる」
☕️「…っ、」
🥞「離れろ。お前みたいなのに話すことはねぇよ。…Glareの調整ぐらいできねぇの?」
ハッとする。あまりにも腹が立っていたせいで見失っていた。冬弥が少しよろける。
☕️「お、俺は大丈夫だって、」
🌟「す、すまないッッ、」
☕️「少々トイレに行ってくる。彰人、俺の先輩だから手は出すなよ。」
🥞「どーだか」
よろよろとよろけて、トイレに行ってしまった。周りは歩いてる人が多いのにここだけ時間が止まったみたいだ。
🌟「…場所を改めよう。あそこの店でどうだ。」
🥞「長話は好きじゃねぇ。お前と話すことなんか、」
🌟「ならば」
思いっきり、胸ぐらをつかみ問いただす。
🌟「お前かッッ!神代類を見張っていたのはッッ!!」
🥞「は?何の話だ、」
🌟「とぼけても無駄だぞッッ!寺田瑠衣奈に関係するものはすべて洗い出したんだッッ!」
🥞「あ”ぁ”??」
🌟「ッッ、」
鋭い目で見られ、少し怯む。だめだ。怯んではっ、。
🥞「お前、どこまで知ってる」
🌟「っ、その口調なら確定なんだろうな」
🥞「チッッ、バレずにやってきたのによぉ」
🌟「あ”ぁ”ぁ”!?」
怒りが込み上げ殴りかかろうとする。腹が立って腹が立って仕方ない。
🌟「お前のせいで神代先輩はッッ!!」
🥞「っっ!?、先輩に何かあったのか!?」
🌟「は、」
何故か酷く青ざめ、目をぱちくりしている。いまさっきの威勢はどこいった、
🥞「っ、まずいな、。」
🌟「なんだ、同情か」
🥞「違う。…仕方なかったんだ、。」
🌟「…何がだ」
🥞「脅されて、」
声が細くなり、自信がなさげだった。胸ぐらを離す。
🌟「脅された?寺田瑠衣奈にか」
🥞「あぁ。」
🌟「どうやって?」
🥞「……神代センパイがどうなってもいいのか、ってな。」
🌟「は???????」
意味がわからない。どうなっている、どういうことだッッ??
🥞「突然、空き教室に呼ばれたんだ。そしたら、神代センパイがどうなってもいいのかって言われて、」
🌟「な、なんだそれ」
🥞「それと引き換えに見張るように言われて。なのに、アイツ約束を守らずにッッ!くそッッ!!」
地面を思いっきり蹴りあげる。怒りが顕になっている。
🥞「せっかく、ブログまで出したのにッッ、」
🌟「ブログ、??」
S.A…。あ、東雲彰人か!!!
🌟「お前だったのかッッ!!」
🥞「あ?何の話か知らねぇけど、。 」
🌟「だが、お前は神代センパイのなんなんだ??」
東雲の様子がおかしくなる。顔が赤くっ、
🥞「はッッ!?なんだって、オレは別にッッ、」
🌟「ほう?その取り乱し様、なにかあるのだな、」
🥞「うっせッッ!!」
あんな目付きから考えられないほどの照れた顔。なんだ、その顔。いやいや、ないよな。そんなこと。
🌟「まさか、好きだったりして…」
🥞「〜ッッ、悪いかッッ、」
🌟「は、え、??」
ず、ずぼ、図星!?
🥞「それいう、お前はなんだよッッ!」
🌟「お、オレか!?」
🥞「彼氏面しやがってッッ、」
は、え、。突然の質問に固まる。オレは先輩にとってなんなんだ?パートナー?いや、まだだし。彼氏?いや、絶対に違う。
頭の中がグルグル回ってく。
🥞「答えられねぇのか」
🌟「あ、いや…友達だ。ただの。」
🥞「そうか」
あれ、胸の辺りが痛い。どうしてだ。
オレは神代先輩にとって、なんなんだろうか。
コメント
3件
この話一気に読んじゃいました~! まじで好きですっ!!