目の前でとんでもない死闘が行われている。正直手助けしたいが下手に手伝ったら返って邪魔になるな。
やるなら隙を見た一撃だ。
もうちょいと様子見が必要だな。
キ「本体を叩きたいが、まずは雑魚共を片付けないとだな。」
呟いた瞬間、正面から2体の大蜘蛛が迫るが…
キ「相手にならんな!」
ナイフを逆手持ちにし、1体を横にスライスする。もう一体に喰われかけるが、問題ない。丸呑みされてたから体内から切り出ながら、本体に突っ込む。
マ「もう!私のペットちゃん達にこんな事するなんて!許さない!」
そんなことを言いながら、蜘蛛糸を飛ばしてくるが、お構い無しに、地面を駆け抜け、突っ込む。
途中、迫る蜘蛛糸を右に左に躱しながら、切り進む。切った糸は絡まる前に粉々だ。
キ「そんなんで何とかなるかよ。」
思いっきり地面を蹴り飛ぶ。ようやくご対面だ。ここで一撃入れる。
キ「相性の問題だ。逆立ちしても勝てないぜ。」
ナイフを振るうが、隠し持ってたクナイに弾かれる。
マ「ならこれでどう!」
そう言いながらマフェットは鞭を取り出した。切り捨てるべきか。
キ「いいぜ、受けて立つ。」
そうしてナイフを鞭に合わせた瞬間…
《キンッ!!》
そんな音が響いて、俺のナイフが宙を舞った。予想外の威力、それによりほんの少し隙が生まれちまった。
マ「これで終わり!」
鞭が迫る。当たり前のように軌道が変り、俺を倒さんと飛んできた。
キ「チッ!」
《ゴォォ!!!》
避けようと動いた瞬間、景色が変わった。
今だ。
今が最高のタイミング。
勝てると確信した時が1番の隙を生む。
サ「ボーンやりし過ぎたぜ。隙だらけだ。」
一瞬でブラスターがマフェットを呑み込む。その後急速に落下していき…
《ゴォォ!!》
地面に激突したあとレーザーを放ち爆発した。
サ「へへへ、ざまぁみろ。」
地面に吹っ飛んでった奴を笑った後、後ろを振り返る。
キ「助かったぜ。」
キラーはもうナイフを取り直していた。
相変わらず行動が早い。
キ「さて、死んじゃいないな、アイツ。あの程度なら防げちゃいると思う。」
サ「おいおい、あれでもオレの全力なんだが…」
キ「まあ、この世界のサンズ…アウターだったかな。アイツにも言えるが役不足が過ぎるな。タイマンなら盛って数分だろう。」
はは、笑えないし、冗談でもないんだろうな。
キ「だが、だからこそ意識から外れる。助かったぜ。今から俺はアイツを徹底気的に始末してくる。」
サ「さっきの鞭は大丈夫なのか?」
キ「あれはただの慢心だ。2度はない。」
そう言ってキラーは飛んで行った。
サ「役不足か。確かにオイラの『特殊能力』も今は使えない…その通りだな。」
今のオイラじゃ多分、何も救えない。強くならなくちゃな。LVに頼らない、オイラ自身の方法で。
メ「驚いたな、予想外だ。」
目の前の相手は以前ピンピンしていた。まあ、俺もそうなんだが。
ナ「こっちだってかなり驚いてるぜ?てっきりソウルさえ潰せば死ぬと思ってたが、胸を貫いても生きてるなんてな。」
そう、そいつは心臓を1突きされたのにピンピンしてやがった。ま、機械だし心臓があるかはさておきな。
メ「内臓も存在しない奴がよく言うね。僕的にはこのまま戦っててもいいけど、今は時間が無いんだ退かせてもらうよ。」
ナ「許すとでも?」
メ「許してしまうだろうね。」
どう動くか警戒した瞬間、予想外にも真横から大蜘蛛が突進してきた。
キ「居ねぇ!」
辺りを見て驚愕する。そこには蜘蛛1匹居なかった。
まさか、あの攻撃を喰らって完全に無傷とは予想外だった。
キ「ちっ!化け物め。」
恐らくメタトンの所だ、俺は出来る限り急いで向かった。
大蜘蛛に触手を喰らわせ、仕留める。
が、ダメだな。アイツには間に合わない。
目を向けると、そこにはお2人で並んでやがった。
メ「また会うかもね。」
マ「その時は本当の殺し合いね〜」
そう吐き捨てて、消えていく。
ナ「チッ!」
一か八かで触手を飛ばすが間に合わず、触手は虚空を切り、何も残らなかった。
そこでキラーが飛んでくる。
キ「ナイトメア!」
おそらく逃がしたんだろう。
まあ、どっちみち俺が取り逃したことに変わりない。
ナ「逃がした。まあ、さほど問題でもない。次会った時は殺す程度に覚えてればいい。」
キ「了解。」
そうして地面に着く。
そこにはちょうどアウターと素性の分からんサンズが集まっていた。
ナ「取り逃した。次は殺す。」
サ「あぁ、気にしなくていい。オイラ達は力にもなれなかったからな。次に…」
そこまで言って言葉が止まった。なぜ止まったかは俺でも分かる。
ナ「あぁ?」
俺の身体を、金色の矢が貫いていた。
そこから更に散髪飛んできたが、それはキラーが弾く。
キ「延長線か。」
そう言って睨んだ方向には、2人のサンズ。名前を言うなら。
『インク』と『ドリーム』が立っていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!