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よし,これで学校に行こう
そう言って家を出る。
なんだかいつもより足取りが軽い感じがする
私はこれから葵くんの為に努力する
恋人同士になれなくてもいい。
ただ葵くんの隣を堂々と歩けるように
少しでも、
隣にいてもいいように。
「〇〇!今日雰囲気違うね」
「かわいい!」
「放課後どこか行くの?」
早速話しかけてくれた。
私が憧れる王子様。
「ううんどこも行かないよ」
「そっか!じゃあ僕とどこか行く?」
まさかの回答。
お誘いありがとう。葵くん
「いいの?!」
「うん!!じゃあまた放課後話そうね~」
「うん!」
放課後に葵くんと予定があるからなのかつまらない授業もなんだか楽しい 問題もちゃんと解けて嬉しい。
早く放課後にならないかななんて考える
そんなことを考えているともう4限目
ふと,机の中を覗くと1枚の手紙が
早速読んでみる
葵くんに近づくな。
5限目の休み時間に体育倉庫に来い。
怖い。
確かに私は最近葵くんと関わりすぎた
前からわかってた
葵くんのファンの人に何かしらされる
それでもいい。
今日は覚悟を決めて
手紙を渡した人に会いに行こう。
5限目が終わって私は1度深呼吸をした
ちょっぴり怖いけど
ちゃんとしなきゃ,
怖がってる姿は見せちゃいけない。
だってなめられるから
よし,行こう。
大丈夫、きっと大丈夫
体育倉庫に着いた,,,
「おい!お前だよな最近葵くんに近づいて
る女」
「なんなの?」
「調子乗んなし」
「葵くんは私の者なの!」
「〇ねよ!」
一方的に悪口を言われた。
だけどそんなので傷つかないし,
でも,涙が出てきた。
なんで?
辛くないし、
悲しくないし,
あの時に比べれば全然なのに
お母さん,お父さん,
こんな娘でごめんね
ガシャン
え?
「お前が一生葵くんと関われないように
閉じ込めてやるよ!」
「葵君と関わった事に後悔すればいい!」
行ってしまった。
鍵もしめられた
暗くて,冷たくて,誰もいない
怖い
私は暗い所が怖くて仕方がない
涙がどんどん溢れてくる
泣きたくないのに
「助けて。」
誰にも届かない私の声。
寒いし
硬いし
勿論密閉された空間だから酸素が薄い
誰か,
助けて。
怖い
思い切り体育倉庫のドアを叩いた
「ごめんなさい。」
「私なんかが葵君の隣を歩くから,」
「バカ,」
「え」
間違いない葵くんの声だ
体育倉庫の外から聞こえる
「ごめんね気付けなくて」
「〇〇でしょ?」
涙のせいでちゃんと話せない
だけど葵くんだ。
外にいるのは葵くん。
「今開けるから」
ガシャ
体育倉庫の中に一気に差し込む太陽の光が 眩しい
「バカ,〇〇は僕の傍にいていいんだよ」
「謝らないでよ」
体育倉庫が開いた瞬間葵くんは私を抱きしめた,力強く
「でも,私が葵くんの近くにいたら」
「シッ」
私の唇に人差し指を当ててきた
これじゃ話せないよ
「授業中に見てた手紙で呼び出された」
「のかな?」
「そう,,」
「…」
「なんで言ってくれないの、!」
「葵くんに迷惑かけたくなかったの」
「迷惑じゃない」
「これより酷いことされたらどうするの」
「で、も」
「でもじゃない!」
「しかもさ暗い所絶対苦手でしょ」
「なんでわかるの!」
「怖い事があると人間って無意識に縮こまるんだよ」
「…」
「うん,暗所恐怖症,,」
「怖かったんじゃないの?」
「うん,怖かった」
「この話はお終い!っで?」
「誰にやられたの」
そう話していたら奇跡的にその犯人が来た なんで来たんだろう
「ッ!葵、くん」
「あ!」
「チッ」
「この子…」
「?!何よ!被害者ヅラ?」
「その発言、」
「自白しちゃってるよね」
「?!」
「はぁ,」
「こんなこと言いたくなかったけどさ」
「僕の大事な人を傷つける人は」
「姫じゃない。」
「ッ!違うの葵k…」「ごめん,無理」
「,,,」
私を閉じ込めた子は走って逃げていった
だけどこんなもんじゃ嫌がらせは終わらない
あの時の子はこんな事二度としないと手紙をくれた
だけど他の子は違ったみたい
最初はよくある嫌がらせで靴を隠された
外にあるゴミ箱に捨ててあった
でも,こんなので傷つかない…多分,
教科書を捨てられたりしたけど
今日は断トツで最悪だ
バケツに入った冷たい水を思いっきりかけられた
よく考えたらそこまでする?
最近になっても葵くんは私に話しかけてくる
私からは絶対話しかけない
でも葵くんを傷つけたくない。
冬なのに冷たい水を浴びて 馬鹿みたい。
何やってんだろ私
嗚呼,呆れるな〜
さっさとここから立ち去ろう
濡れたブラウスが肌に触れてすごく寒い
ここまで我慢してきたけど……
「辛い」
「もぉ!なんでこうなるの」
でも思い出した
おとぎの国のお姫様も王子様と結ばれる為に嫌がらせを受けたり辛い事を乗り越えて来た
ある意味お姫様だ
そうやっていつも無理矢理プラスな方向に持っていく
でも,
涙が止まらない。
寒いのに暖かい涙が頬を蔦る
「私,馬鹿みたい」