創作BL
兄弟パロ注意です!!
僕がそれに気づいたのは中学1年生のとき。
「にーちゃーん!!!」
「何ー?」
「今からコンビニ行くんだけど、
買ってきて欲しいものある?」
「んー、、、じゃあおでん買ってきて。
卵とはんぺん。」
「おっけー」
「じゃあ行ってくるわ!」
「行ってらっしゃーい」
ガチャンッ
僕の名前は深山大河(みやま たいが)。中一。
んで、さっきのが俺の兄、
深山幸祐(みやま こうすけ)高一。
そして、僕の片思い中の人。
僕が兄ちゃんを好きになったのは
小学4年生の時、季節は冬。
外で歩いてる時、僕が寒がってたのを見て、
手を繋いで、ポケットに入れてくれた、、、
恋人がやるみたいなやつ?
をした時の笑顔で、、、やられた。
そんな些細なことで恋に落ちてしまうが、
兄弟では結婚できないことをついこの前知った。
遅すぎないか?自分でもそう思う。
認めたくなかったのか、気づいていなかったのかは分からないけど、とにかく、知って
得することではなかったことだけは言える。
(兄弟じゃなかったらいいのに、、、)
僕はさっさとコンビニで兄ちゃんに頼まれた
卵とはんぺん、
そして、限定スイーツを買って家に帰った。
「ただいま〜」
「おかえり。買ってきてくれた?」
「うん。はい、おでん」
「ありがとう〜!!」
兄ちゃんはニコニコ嬉しそうにしている
可愛い、、、不意にもそう思ってしまった
「じゃあ僕は限定スイーツたーべよ」
「えっ!?何!?
限定スイーツあるの!?」
「うん」
「えぇー!?いいなぁー!
俺もほしーぃ!!」
「そう言うと思って、、、」
僕は限定スイーツを取り出した。2つ。
「じゃーん俺と兄ちゃんの分!
1つずつきっちりあります!」
「うおぉ〜!!
さっすが、大河!分かってるぅー!」
「へへぇーん!」
僕は兄ちゃんに褒められて、
少しこそばゆい気持ちになりながら
スイーツの蓋を開けた。
(やっぱ欲しいって言ったな、、、!)
僕は分かっていた。
いや、知っていた、と言った方が正しいのか?
とにかく、
兄ちゃんは“限定”と“スイーツ”に目がないのだ。
そのふたつが重なったら
それはもちろん絶対に欲しがるに違いない。
そう信じて、僕は2つ買ってきたのだ。
まぁ、欲しくなかったとて、
母さんや父さんにあげればいい話。
兄ちゃんも1口、スイーツを食べる。
「んぅ〜!美味しぃ〜!!
やっぱ限定スイーツに限るよなぁー!」
口に頬張りながら言う。
僕も1口。
「んー!美味しいっ!」
「だろ!?」
「なんでそこで兄ちゃんがドヤるんだよ、、、」
「やはり俺の目に狂いはなかった、、、!」
「おーい、、、ダメだこりゃ、聞いちゃいねぇわ、、、」
そんな兄ちゃんでも、好きになってしまうのは
やはり“恋心”と言うやつなのか、、、?
そんな分からないことを考えるより、
今の嬉しそうな兄ちゃんを見ている方が
よっぽど有意義な時間だ。
(あーあ〜、、、兄ちゃんが兄弟じゃ
なかったらいいのに、、、男じゃなきゃ、、、)
そんなことを考えても、この兄弟で、男の兄ちゃんを好きになってしまったのだから、しょうがない。
それに、女子だったら、、、兄弟じゃなかったら
好きになってなかったのかもしれない、、、
会えなかったかもしれない、、、
そう考えるとこの状況が、
よっぽどいいことに気がつく。
(やっぱこのままがいいのかもな)
そんなことを思いながら、
僕はまた、1口、スイーツを食べた。
コメント
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兄弟パロむっちゃ好きです