「…ん…」
「おはよう、涼太くん。」
「…蓮兄さん…」
「さっきこっそり熱測らせて貰ったけど、まだ下がってなかったから学校は休みね。」
「…ぁ…」
「…なに?ほっとした?」
「…ごめん、なさい…」
「怒ってないよ。家にいる方が安心するんでしょ?」
「うん…」
「それなら俺らも嬉しいよ。いい環境がつくれてるってことだし。」
「…」
「お腹空いてる?一応お粥はあるけど…」
「…ごめん、いらない…」
「…分かった。今日みんな来るんでしょ?寝れなくても横にはなってな。」
じゃあ仕事行ってくる、と蓮兄さんは部屋から出ていった。すると入れ替わるようにラウ兄さんが入ってきた。
「涼太くん、おはよー」
「おはよ、うラウ兄さん…」
「今日は僕家にいるからね。」
「え…?仕事は…?」
「俺だけ休みにしてもらったの。最近ずっと康二くんとめめばっかりだったし!僕だって涼太くんと一緒にいたい!」
頬を膨らませながら言うラウ兄さんに思わず吹き出した。
「…何笑ってんの。」
「ごめんっ、だって、ラウ兄さん可愛い…」
「…一応俺の方が年上なんだけどね。」久々に笑ったせいなのか、だんだん眠くなってきた。
「…涼太くんの方が可愛いよ。目がとろんってしてる。」
「…おりぇ、かわいくないもん…」
「既にもう呂律回ってないしねー、ほら寝た寝た!」
そう言ってラウ兄さんはお腹辺りをぽんぽんと撫でた。そして俺はまたそのまま眠りについた。
「…ん、り…くん…涼太くん!」
「…ん…」
「起きた!おはよう!」
「…ぉはよ…ラウ兄さ…」
「みんな来たよ。起きれそう?」
「…んん…ふ、ぅ…」
「…具合悪い?」
「…大、丈夫…だけど…」
「?」
「つれてって…」
「…うん!いいよ。」
そう言ってラウ兄さんは俺を抱っこしてくれた。
「…重く、ない…?」
「大丈夫!むしろ軽すぎるくらいだよー」
「…そっ、か。」
「うん。じゃあみんなリビングにいるから行こうか。つかまっといてね。」
こうしてラウ兄さんに抱っこされながら、リビングに向かった。
コメント
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今回もすごくいい物語です! 続き楽しみにしてます!
このシリーズマジで大好き 続き楽しみにしてます