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風花🎧🫧🥀@中学受験生
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かんな
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「うわぁぁぁ!! なんで!、なんで俺にはチョコゼロなんだよ!、いや、別にさ?、数は気にしてないんだよ、けどさ?、好きな人にすら貰えねぇってもうそれめっちゃ惨めじゃねぇかよぉ!、好きな奴じゃなくても無料で糖分貰える神イベントじゃねぇか!!!」
その頃、万事屋の居間では、坂田銀時が床の上をごろごろとのたうち回りながら、ご近所迷惑も顧みずに大絶叫していた。
普段の気怠げな姿はどこへやら、髪をボサボサに掻きむしり、血眼になって天を仰いでいる。
「ちょっと銀ちゃんうるさいネ! 耳の穴から酢昆布ぶち込むぞコノヤロー! 毎年毎年バレンタインの時期になると見苦しいアル、いい加減現実を見るヨロシ!」
「そうですよ銀さん。僕らみたいな一般男子にとって、バレンタインなんてただのカレンダーの数字、平日、ただの木曜日なんです。いい加減諦めて定春の散歩にでも行ってきてください」
酢昆布を齧る神楽と、お茶をすする新八が、心底ゴミを見るかのような冷ややかな視線を銀時に突き刺す。
だが、今日の銀時の執念はそんなものでは折れなかった。
「うるっせーな! お前らにはこの『天然パーマ・糖分依存症・三十路手前』の男の、胸が引き裂かれそうな痛みが分かんねぇんだよ! 数なんかどうでもいいっつってんだろ! 問題はそこじゃない! 好きな人! 好きな人にすらスルーされてるこの現状が、銀さんの繊細なガラスのハートにヒビを入れてんだよ! あとついでに言うなら、好きな奴じゃなくても無料でハイクオリティな糖分が合法的に貰える神イベントじゃねぇか! なんで誰も俺のポストに高級チョコを投函していかねぇんだよチクショウォォォ!!」
「好きな人って誰ですか、結野アナですか? それともいつものスナックの姉ちゃんですか? どうせ相手にされてないんだから大人しく寝てください」
新八が冷たくツッコミを入れ、眼鏡をクイッと上げる。
「違うわバカ! 結野アナはまた違うアレだ! もっとこう……いつもはトゲトゲしててさァ! マヨネーズの匂いしかさせないくせに、たまにめちゃくちゃ美味そうな飯作るような、あの……あいつだよ!」
口を滑らせかけた銀時は、慌てて
「あーっ、クソ! 糖分が足りねぇから頭がバグってきた!」
と誤魔化すようにまた畳に顔を埋めた。
実は銀時、今日のお昼過ぎ、かぶき町の路地裏で電柱の陰に隠れている『黒い制服の男』をしっかり目撃していたのだ。
声をかけようとしたが、その男があまりにも真剣な、そして今にも泣き出しそうな顔で懐の小さな箱を握りしめていたから、思わず足が止まってしまった。
そして、その男がそのまま寂しそうに屯所の方へと帰っていく後ろ姿を、銀時はただ見送ることしかできなかった。
(あのバカタレ、あの時持ってたの、どう見ても上等なチョコの箱じゃねぇか……。なんで俺に渡さねぇで持って帰るんだよ。俺が『男から貰うより女からの方が良い』とでも思って、気ぃ遣って引っ込めたんじゃねぇだろうな、あのクソ真面目ヘタレマヨラーが……!!)
「あーーー! イライラする! 腹立つ! 糖分が切れて死ぬ! 新八ぃぃ! 宇治銀時丼特盛り作れ! 今すぐ脳内に糖分をダイレクトアタックさせろォォォ!!」
「知りませんよ! 自分で作ってください!」
神楽から
「ウザいアル、加齢臭が五倍増しネ」
とクッションを顔面に投げつけられながらも、銀時は心の中で、屯所にいるはずの不器用な男の顔を思い浮かべて、盛大に毒づいていた。
コメント
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あおいです🌷 第4話、読ませていただきました! バレンタインの銀さんの大絶叫、めちゃくちゃ可笑しくて笑っちゃいました😂 「無料で糖分が合法的に貰える神イベント」って発想が銀さんらしいなあ…。 でも路地裏で土方さん(たぶん)を見かけた描写が切なくて、あの「渡せなかったチョコ」が銀さんの胸に刺さってる感じ、すごく好きです。繋がらない二人のもどかしさが、ギャグの奥にじんわり。続きが気になります!