「もうそろそろ、死ねるのかもな。」
ある日、突然な報告だった。
大好きな人の、ツイート。
運命とまで思った。
否、本当に、本当に、愛しているんだ。
だからこそ、冷や汗が止まらなかった。
どうしよう、もし、本当に、死ぬならば。
嫌だ。
お願いだから、 生きていてほしい。
でも、きっと この言葉は綺麗事で、
ただの重りにしかならないモノだとすれば。
感じ方は人それぞれ。
だからこそ、面倒で、楽で、
メリットと、デメリットが必ず全てに付き物なんだ。
「んふふ、可愛いね」
「あっ、また会えたね」
そんな彼女の声がフラッシュバックする。
彼女は小説が好きだった。
最近読んでいたのは、『晩年』。
確か、彼女が好きな
かの有名な文豪が作者だった気がする。
面白いと、私に教えてくれた。
愛されている自覚も有った。
……悔しい。
彼女を救えなかった私が、どうも悔しい。
私は、
私は、誰かの生きる理由になりたかった。
誰でも良かった。
けど、今は、彼女が良い。
彼女の生きる理由になりたかった。
でも、救えない私に生きる価値は、
もう、見出だせない。
だって、彼女が良い。
それ以外の理由、私の生きる価値が、見当たらない。
その瞬間、私は彼女の元へと、駆け出したくなる。
まだ、まだ生きているんだろう。
なら、なら、最後まで諦めたくはないけれど、
諦める。
それが彼女の幸せならば。
嗚呼、私はどうも自分勝手ながら、
こんな事を考えてしまうんだ。
ねえ、せめてさ。
まるで、貴方が好きな有名小説家みたいに、
一緒に死のうよ。
コメント
10件
今回もめちゃくちゃ良かったです!!!! あー…!!(?) 好きな人とはリアルでも会っていたから そのツイートに不安を覚え、 好きな人が◯ぬのが怖くて 家に向かったのでしょうか? もしくは、妄想の好きな人の言葉。 主人公はストーカーなのでしょうか? 次回も楽しみに待ってます!!!!