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コメント
2件
おっふ、、書いていただきありがとうございます、!ほんと嫉妬はいいですね!
15話目もよろしくお願いします!
今回センシティブな表現があります。
ご注意ください。
そして長いです笑
スタートヽ(*^ω^*)ノ
『責任、とってもらうからな』
キヨの鋭い野獣の様な目で見つめられて
逃げることさえも許されない。
心臓の音がうるさく響く。
レトルトはキヨの本気を感じた。
(あぁ、もうだめだ。)
『……ねぇレトさん。レトさんは俺のものだから。他の奴に笑いかけるなんて許さない』
ぽつりと呟くその声は、今まで聞いたことのない低く重い声だった。
すぐにそれが“本気”だと理解できた。
キヨの瞳が、笑っていない。
レトルトは言葉を選ぼうとするよりも早く、手首を掴まれていた。
「あっ……ちょ、キヨくん……っ?」
『逃さないよ』
柔らかく笑うその顔が、怖かった。
でも――心のどこかで、嬉しくもあった。
自分のことをこんなにも独占したがってくれるなんて。
細い手首にキヨの長く綺麗な指が食い込む。
無理やりじゃないのに、もう逃げられない。
レトルトは不安そうに眉を寄せながら、小さく震える。
「……だめ、キヨくん、こわいよ……こんなの、やだ…っ」
『ふふ、怖い? でも、レトさんの……泣きそうな顔、めちゃくちゃ可愛い』
耳元で囁きながら、キヨはくすくすと笑った。
けれどその手は、そっと頬を撫でるように優しい。
『ほんとさ……俺のことだけ見ててほしいのに。無防備すぎるんだよ、レトさん』
キヨの唇がレトルトの首筋を甘く噛む。
「んっ……ぅ、あっ……だめ、キヨ..くっ」
情けない声が漏れてしまう。
「も、ぉ……キヨくん、こんなのやだよ……っ」
『あれ?泣いちゃった?』
キヨが、声を上擦らせて笑った。
でもそれは、面白がってるのではなく――
泣かせてしまったことに、心底ゾクゾクしているような、奇妙な色気のある笑いだった。
『やっば……レトさんの泣き顔一段と可愛いな』
『もっと泣かせたくなるじゃん……』
そう言いながら、そっと額にキスを落とす。
やさしいくせに、支配の色が消えない。
『ごめん、手加減…出来ない….』
その言葉に、レトルトの涙が静かにこぼれた。
キヨの腕の中で、泣きながら小さく首を縦に振る。
「だいじょぶ……だよ……キヨくん……手加減しないで」
その言葉に、頭の中でブチッと何かが切れる音がした。
キヨの理性は音を立てて崩れ落ちた。
欲望に突き動かされた“本能”――それだけ。
押し倒された身体がベッドに沈み、キヨの荒い息づかいが レトルトの体温を一気に上げていた。
キヨは熱い吐息をかけながら、レトルトの首筋を這うように舐める。
舌が、肌にざらりとした感触を残しながらゆっくり下へ下りていく。
ちゅ、くちゅっ……
「や、ぁ……そこ、だめ……っ、やぁ……んっ……!」
体がビクッと跳ねる。
ピリッとした痛みと同時に独占欲の印がレトルトの白い肌に残されていく。
身体が熱にさらされていくのを、涙をこぼしながら受け止めるしかなかった。
『やば……声、やらしい……『
『レトさんの“奥”、もう疼いてんじゃない?でも……まだ、だめだよ?』
低く嗤うようなキヨの声が、耳の奥に残る。
まるで、すべてを見透かされているようで――レトルトはさらに涙をこぼした。
「キヨくんっ、キヨ……く..ん。
すき…きもち…いい……っ」
『そう、それでいい。俺だけにそう言って』
キヨの指先が、何の前触れもなくレトルトの脚の間に伸びた。
ぬるり、と熱い部分をなぞられた瞬間、喉から悲鳴のような声がこぼれる。
「ひゃっ……あ、んっ、あぁ……っ、や……やだ……っ」
『もう、止まんねぇ……よ。レトさん……全部俺のものだから…』
熱くなったレトルトのそこにキヨの唇が重なる。
深く、貪るように舌を絡める
「や、ぁ……っ……キヨく、くん……やだ、そこ……っ」
レトルトの喉がひくひくと震えながら、
押し殺すような声が漏れる。
キヨの舌が、じっくりと這いまわりながら、
時に優しく、時にねっとりと愛撫を繰り返すたび――
「んっ……ふ、ぅ……あ……ぁぁ……っ……!」
息を吸うたび、喉の奥から漏れる甘い声。
言葉にならない吐息が、ひとつひとつキヨの耳をくすぐる。
「んぅっ……ん、く……や、ん……っ、キヨくん……そんな、のっ……」
腰が逃げそうになるのを必死でこらえて、
レトルトの指がシーツを掴む。
ちゅ……、くちゅっ……
キヨの唇が離れるたび、粘っこい音が響いて、
そのたびに、レトルトはビクンと震える。
「はぁっ、は……っ、ダメ……っ、キヨくん、そんなの……っ、気持ちよすぎて……もう……!」
涙を浮かべた目が潤んで揺れる。
小さくかすれた声でそう漏らしたあと、
レトルトの喉から切ない声がふっとこぼれる。
「あっ……あぁ……キヨ、くん……っ。もう…..ダメ….イっ…ちゃ….」
『いいよ、レトさん。…..イって』
その言葉と一緒に、レトルトの背中が強く反った。
全身がびくびくと震えて、
高鳴る心臓の音と、耳の奥で響く甘い水音の中、レトルトは全身の力が抜けた。
「……はぁ、……は、っ……キヨくん……っ、ちょっと、待って……」
達した直後のレトルトは、肩を上下させながら息を整えていた。
汗ばむ肌に、かすかに震える吐息。
涙のあとが残る目元は、どこか無防備で――
『だめ……待たないよ』
キヨがその顔を覗き込むようにして囁く。
さっきまでの口元には、まだ名残が残っていて、艶やかに光っていた。
『もっと….もっと..レトさんが…欲しい』
低く甘い声。
ぞくりとするほど近い距離で、キヨの欲望のままに求められるレトルト。
「……俺も……キヨくんが、欲しい…」
やっとのことで言葉を返したレトルトの頬に、キヨの手が添えられる。
優しいのに、どこか意地悪な手つきだった。
『ごめん…レトさん…力抜いといて』
「……えっ、キ、ヨく――ひっ……!」
言葉の途中で、深く腰が押しつけられた。
まだ敏感すぎる身体に、びくりとレトルトの背が跳ねる。
「っ……キヨくん、だ、め、無理……ほんとに、一気には――っ」
必死に逃げようとする細い体を、キヨは簡単に押さえ込む。
『無理。待て…なっ…い。今すぐ、俺のものに…したい』
熱を帯びた余裕のない声音。
その目は、まるで獲物を見据る獣の様に
レトルトを見つめていた。
『レトさん……俺以外に、こんな顔……絶対見せないでね?』
耳元で囁く声は、甘く低いのに、刃のように鋭かった。
レトルトは、熱く火照った身体を揺らしながら、掠れた声で答える。
「うん……見せない、キヨくんだけ、だよ……」
それを聞いた瞬間、キヨの瞳の奥で、何かがカチリと音を立てて外れた。
次の瞬間、強く腰を押し込まれて、レトルトの背中がびくんと跳ねた。
『じゃあ、もっと教えて……レトさんが俺のものだって。俺しか見てないって。』
キヨの動きは、もう理性の欠片も残っていない。
深く、激しく、執拗に。
レトルトのすべてを求めて、ひたすらに刻みつけるようだった。
「あっ、ん……っ、キヨくん……っ、そんなに……っ、だめ、っ、こわれちゃ……」
涙声で訴えるレトルトに、キヨは笑みを浮かべながら囁いた。
『壊れてよ….。俺だけのレトさん…』
腰の奥でぶつかるたび、甘い音と、濡れた吐息が交錯する。
レトルトの脚がキヨの腰に絡みついて、逃げられないように自分から抱きしめた。
「ん、ぁ……っ、好き……キヨくん、好き……っ……」
『俺も、レトさんの全部、好きだよ……愛してる….』
噛みしめるように言葉を落としながら、キヨはレトルトの首筋に唇を押し当てた。
そして、耳元で最後の一言――
『俺だけの、レトさんでいてね。誰にも渡さない』
レトルトは涙を滲ませたまま、小さく頷き
そのまま意識を手放した。
つづく