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廊下の掃除が済んで、彼の書斎のドアをコンコンとノックした──。


「掃除をしますので、入ってもいいですか?」


「ああ、いいよ」


部屋の中へ入ると、彼はデスクに向かいノートパソコンを開いていた。


「休日なのに、お仕事なんですか?」


デスクのそばに寄り、そう声をかけると、


「うん」と、頷いて返して、「海外メーカーとのやり取りがあってね」と、話した。


「こちらは休みでも向こうは平日だから、仕事の効率化のためにも早めの対応に越したことはないだろう」


私と話す合間にもキーボードを打ち込む手が止まることはなくて、


「大変ですね。お休みの日でも、気が休まる時がないなんて」


お仕事の邪魔にならないよう、机まわりを軽く拭きながら口にする。


「休まる時はあるさ。君がいてくれるから」


不意討ちで革張りのチェアーに座る彼の膝に抱え上げられて、「あっ…」と、微かな声が漏れる。


「ほら、こうして、君が私を癒やしくれるだろ?」


耳に唇を寄せ、ちゅっとキスの音を響かせる。


「……お掃除の途中ですから」


「そうだったな。私も、仕事の途中だった」


彼の膝の上に腰かけ、鼻先をこすり合わせるようにして二人で小さく笑い合う──。



「さっきは、君が疲れたらいつでもおいでとは言ったが、私の方が疲れたら君に来てほしいくらいだ」



彼と居られる時間はただ愛しくて、こんなにも幸せなひとときをくれた華さんには改めて感謝しかないと思えた……。

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

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