ゆでたまご王子と残念女子

「※この物語はフィクションです。実在の人物及び団体等とは一切関係ありません」

〈14話〉

「こーちゃん」

「一花（いちか）」

三柴が私の知らない女の子と、楽し気に、親し気に笑っていた。

あっ、と思って足が止まった。

なにが「あっ」なのかはわからない。

女の子の顔はわからなかったけど、髪がふんわりと短い小柄な子だった。

私たちと同じようにお昼ご飯を食べに来てたお客さんみたいで、ミントグリーンのかわいいバッグを抱きしめるみたいに持ってる。

女の子は三柴に小さく手を振って、三柴の傍を離れた。

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