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荻一野
3,847
ー 注意事項 ー
・こちらはmnps様の二次創作となっております
・ご本人様や関係者様とは一切関係ありません
・この作品にはBL要素が含まれますので、苦手な方はご注意ください
ご理解いただける方は、ぜひ楽しんでいってください!
「本当にすみません……!」
女の子のお母さんが何度も頭を下げる。
smは穏やかに首を横へ振った。
『気にしないで。』
手話は分からなくても。
その優しい表情だけで伝わったのか。
お母さんも少し安心したように笑った。
「ありがとうございました!」
女の子もぺこりと頭を下げる。
二人が去っていくと。
shkはsmの浴衣を見つめた。
オレンジ色の染み。
『……ごめん。』
smは少し首を傾げる。
『なんで?』
『俺を庇ったから。』
smは数秒考える。
それから。
ふっと笑った。
『違う。』
『近かったから。』
それだけ。
まるで。
特別なことなんて何もしていないように。
でも。
shkには分かる。
きっと。
自分じゃなかったとしても。
smは同じように動いていた。
そういう人だから。
だからこそ。
好き……。
「…………。」
そこまで考えて。
shkは目を見開いた。
好き?
違う。
違う違う。
今のは。
違う。
頭をぶんぶん振る。
『どうした?』
smが心配そうに尋ねる。
『なんでもない!』
慌てて手話を返す。
その様子を見ていたakが。
こそっとpyの肩をつついた。
「ねぇ。」
「なんですか?」
「shkさ。」
「顔赤くない?」
pyは二人を見る。
そして。
少しだけ微笑んだ。
「そうですね。」
「夏だからじゃない?」
akは首を傾げる。
「えぇ?」
「そんな赤い?」
「……。」
pyは何も言わなかった。
(違いますよ、akさん。)
(たぶん、それだけじゃないです。)
そんなことを思いながら。
小さく笑う。
「花火まであと三十分だって!」
akが屋台の看板を見つける。
「じゃあそれまで食べ歩きしよ!」
「賛成です。」
pyが頷く。
「次は焼きそば!」
「たこ焼き!」
「かき氷も!」
「食べ過ぎですよ。」
「夏祭りだからいいの!」
また笑い声が広がる。
その後ろを歩く。
smとshk。
人が増えてきた。
自然と。
肩が触れそうなくらい近付く。
shkは前を向いたまま。
ちらっとsmを見る。
さっきの言葉。
『近かったから。』
それだけなのに。
何度も思い出してしまう。
(……落ち着け、俺。)
(なんか今日、おかしい。)
一方。
smも。
歩きながら考えていた。
さっき。
ジュースが飛んできた時。
考えるより先に。
shkの前へ出ていた。
どうして。
守りたかった。
その答えが。
自分でもまだ分からない。
でも一つだけ。
shkが笑っていると。
安心する。
それだけは。
はっきりしていた。
夜空には。
一発目の花火が。
静かに打ち上がった。
コメント
1件
うわ、夏祭り回、いいですね…!smが考えるより先にshkを庇ったシーン、あそこ結構心臓掴まれました。「近かったから」って言うけど、絶対それだけじゃないですよね。shkが自分の気持ちに気づいて慌てるところも可愛いし、pyがakを上手いこと流してるところもキャラ立ちしてて好き。最後の花火と、それぞれが抱えた"まだ言葉にできない想い"の対比が綺麗でした。続き、気になります…!