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Attention .
※ 本作品は実在する国家・歴史・政治を題材としたフィクションです。特定の国家・政治思想・歴史認識を支持、批判する意図はありません。
※オリジナル設定・解釈を含む二次創作です。特定の作品・創作者様を参考、模倣する意図はありません。
※全体的に複雑な人間関係、依存的な関係性、すれ違い、執着などの描写が含まれます。苦手な方は閲覧の際ご注意ください。
※実際の歴史・国際関係とは異なる描写があります。
※本作品にはキャラクター同士の恋愛的な関係性の描写が含まれます。
US=アメリカ GB=イギリス CA=カナダ JP=日本 DE=ドイツ FR=フランス RU=ロシア PL=ポーランド
_US 視点
今日もシェアハウスの朝が訪れる。小鳥がチュンチュンと鳴いている。それはまるで平和な世界を象徴するかのようだ。漫画か、と突っ込みたくなるほど豪快な蹴伸びをしてベッドから起き上がり時計に目をやった。10時半。当たり前のように他の人らより起床が遅いが、そんなことはどうだっていい。
まだ虚ろな目を擦りながら、階段を下りていく。ぺちぺちと大きめのスリッパが冷たい地面を受け入れていた。シェアハウスの住人は自分を合わせて計8人。…まぁ全員個性豊かな仲間たちである。訳ありが集まったような空間の為、いざこざが起きたり関係がごちゃごちゃになったりするのは日常茶飯事。そういう自分だって沢山の関係を抱えている。例えばイギリスとは元恋人だ。未練たらたらだけども、一緒に暮らせているだけで幸せというものなのかもしれない。そして、ロシアとは大親友だったのにある日から突然冷たくなってしまった。今はあまり話していない。何を考えているのかも分からない。他にも楽しい仲間は多く居る。けれども、あまりにも最近は関係が乱れすぎていた。そりゃもう安心安全で誰とでも仲良しな友達という人は居ないかと思える程だ。
US「 Good morning … 」
ぼやける視界の中数人を認識する。全員しっかり起きているようだ。ロシアはソファでぐっすりだが。それにツンツンと触ってちょっかいを出すポーランドもどうかと思う。フランスが料理を作っているのか、空腹を誘うような匂いが鼻を刺激する。
FR「 相変わらず朝弱いね … 」
JP「 フランスさんが朝ご飯作ってくれたんですよ ~ 、食べましょ、! 」
コトンと自身の前の机に料理が置かれる。メニューは、主食がパン。主菜はよく知らないが魚のようなもの。副菜はトマトと卵が入ったサラダ。そして申し訳程度にゼリーが置いてあった。健康的な食事だがゼリーが気になる。もしかしなくても俺を子供だと思っているのかもしれない。文句を零そうとしたが、ゼリーが食べれるなら本望なので口を噤むことにした。パンを頬張っていると、後ろのソファで寝転がっていたロシアが怪訝そうな顔をしている。どうやらポーランドが顔をつねったことで起きたみたいだ。…可哀想に。
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暫くして食べ終わると、イギリスが食器を片付けてくれた。別れた彼氏でも同様に優しく振舞うのが、彼の良い所だ。そのせいで、自分はまだ彼に未練を抱いている。もうこの関係が戻らないなんて分かっているのに、淡い期待のようなものが心の中で漂っているのだ。じいっとイギリスを見つめていると、彼は頭上にクエスチョンマークを浮かべるように困った顔をした。
GB「 どうかしましたか … 、? 」
声を掛けられ、はっとする。きっと相手から見たら元彼がジロジロ見てくる気持ち悪い状況になっているのだろう。なんだか羞恥心が押し寄せてきて申し訳ないと謝る。イギリスは気にしていないのか気にしているのか、こちらこそ申し訳ないとうような顔をした。辺りに少し気まずい雰囲気が漂うが、その静寂をカナダが破った。
CA「 ゎ、携帯あと 30 %だったのに充電してない … !! 」
大声が響き渡る。全員びくりとした後固まっていたが、誰からともなく笑い声が出る。当の本人はやっちまったという表情だが、あれだけ張りつめていた空気をいつもの穏やかな朝に戻してくれたカナダには感謝だ。やはりみんな、それぞれに良い所がある。こんなにぐちゃぐちゃな関係があってもシェアハウスを続けていられるのは、こうやって全員が楽しく暮らせているからなのだろう。
__
和気藹々とした話し声が聞こえてくる。どうやらイギリスとカナダが話しているみたいだ。いつもあの二人はなんだか仲がいい。もう別れた分際で嫉妬している訳じゃないけれど、心に蟠りが出来ているような気がする。気がするだけだけども。
GB「 あ … カナダ 、! 私の料理食べません ? 」
CA「 遠慮しておくよ … 」
カナダが足早に逃げていくのをイギリスが追いかけている。まぁ飯が不味いで有名なんだ。流石にいくら優しカナダでも食べたくはない。本人達にとってはきっと、いつもの会話でしか無いのだろう。けれどここ最近二人が話している頻度がやたら高い気がする。自分が惨めったらしくずっと見ているだけなのかもしれないが、いつも一緒に居るイメージだ。仲がいいのはすごく良いことだけれども。
GB「 … 」
彼は一悶着終わってソファでくつろいでいるカナダを見つめていた。一本一本の睫毛までも隅々。その目はまるで恋をしているかのように純粋で、もどかしそうな表情をしている。なんだかもう分かり切っていたことかもしれないが一つ気付いてしまった。
PL「 ねぇ 、やっぱりイギリスってカナダのこと好きだよね ! 」
唐突にポーランドが叫びだした。なんてことをぶっこんでくれるんだと言いたくなったが、必死にこらえておこう。
DE「 人の恋愛に口を挟むものじゃないだろ … 」
US「 そうだぞ !! 事実であっても言っちゃだめだ !! 」
GB「 事実じゃないです !!!! 」
取り敢えず真面目なドイツに加勢しておく。最初に口を開いてくれて凄く有り難い。今度どこかへ出かけたらドイツだけ多めにお土産を買ってこようと決めた今日この頃だった。そして二人の件。イギリスは否定しているということは踏まえても苦しい言い訳だとは思う。自覚しているのかしていないのかはさておき…ポーランドが言っていたことは概ね事実だと自分は考えていた。視線でとっくにバレバレである。
CA「 そんなわけないじゃん 、…僕恋愛とか興味無いしイギリスもそうでしょ 」
GB「 … えぇ ! 勿論 。」
イギリスが少し寂しそうな顔をしていたのを気付いたのは、きっと自分だけだ。長い間一緒に親密な関係にあったからこそ分かる、言葉の間と表情。そしてほんの少しだけ震えた声色。ここまで見るのは相手からしたらさぞ気持ち悪いだろうけども故意ではないから許してほしいというものだ。それにしてもカナダは残酷だ。イギリスの気持ちが分かっていなかったとしても、小さな小さな希望を潰すような言葉。恋している側にはさぞかし刺さっただろう。
US「 … 諦めて俺に戻ってきたりとかしないかなぁ … 」
GB「 ? 何か言いましたか ? 」
US「 … いや ? 」
…イギリスも残酷なのだから仕方ないのかもしれないけど。
コメント
1件
うわ、これめっちゃ面白い……! まず「元彼のイギリスがカナダに恋してるのでは?」って気づくUSの視点が切ないし、ポーランドのストレートなツッコミで一気に空気が動く感じ、すごく好きです。カナダの「恋愛興味ない」発言でイギリスが一瞬見せる寂しげな表情、あれをUSだけが拾う描写がもう……胸にくる。シェアハウスの賑やかさと、その裏で静かにすれ違う感情のバランスが絶妙でした。続きが気になる!