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「ねぇ!もっと飛ばせないの?ここからリバティ・トラストの施設まで1時間はかかるのよ!その間に俊哉が柚彦君を連れてどこかへ行ったらどうするの? 」
私はイライラしながら後部座席からブラックをせっついた
ブラックは時速140キロを保ちながら、環状線の高速道路を爆走していた
「落ち着いてください・・・鈴子さん・・・今のこの時間帯はまだ車も多いですし、スピード違反で捕まる方が時間の無駄になります」
ブラックも言う
「落ち着きなさいよ、さもないとみんなで死ぬことになるわよ」
麗奈はフロントガラスから前を見つめた
「あの時・・・私がなんとか彼らを阻止できてたらユズさんは・・・・ 」
ブラックは心配そうに麗奈をうかがった
「あなたのせいじゃないわ 」
「そうよ!下手したら目撃したあなたまで、さらわれていたかもしれないのよ!俊哉はそういう男よ 」
「ずいぶん危険な男と結婚していたのね」
ブラックが皮肉交じりに言った私はうめいた
「結婚してから気づいたのよ 」
この事については自分でもどれほど後悔したかわからない、でも過去は変えられないのだ前に進むしかない
「とにかく急いでちょうだい、あの施設の中で彼がいそうな所に心当たりがあるの、俊哉がお金の受け渡し場に彼を連れて行くまでに、取り戻せるかもしれない」
私はつぶやいた