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無題。

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無題。

1 - 無題

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2023年04月13日

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二年前の春だった。彼に告白された。僕も彼のことが好きだった。両思いだった。僕は彼の言葉に頷いた。彼は僕を抱きしめた。彼は僕の唇に魔法をかけた。数ヶ月後。ベッドに入った。ハジメテだった。彼は優しくしてくれた。ずっと僕の顔を見てくれた。慣れていない僕を受け入れて好きになってくれた。ずっと抱きしめてくれた。ずっと手を握ってくれていた。

二年前の秋だった。彼と僕の関係が同級生にバレてしまった。彼はいじめられるようになった。彼は「大丈夫」と言った。でも彼は身体中に傷が増え、体が小さくなっていくばかりだった。毎日水をかけられてびしょびしょだった。そのぐらい酷かった。僕は助けた。死ぬほど助けた。彼のことが死ぬほど好きだったから。

一年前。彼は死んだ。最後に見た顔はボロボロで見るのが辛かった。葬式に同級生は来なかった。僕の家族と彼の家族だけが葬式に参加した。同級生は彼が死んだことを認めたくなかった。僕も彼が死んだという現実を認めたくなかった。逃げたかった。毎夜泣き崩れた。それでも彼は僕を慰めてくれなかった。神様に願っても、降霊術をしても彼の声は聞こえなかった。彼の華奢な姿も見ることができなかった。彼は恋人の僕よりも死ぬことを優先した。

そして今。僕は一人になった。僕もいじめられるようになった。誰も味方がいなかった。彼が死ななかったら何か変わっていただろうか。僕があの時彼と恋人関係にならなかったら彼と僕は救われただろうか。でも僕は彼のことが大好きだった。死んだ彼を思い出すと自分を殺してしまいそうになるほど彼が好きだった。だから僕も彼もいじめられてもしょうがないことなんだと思った。これが愛なんだと感じた。僕は不登校になった。彼と一緒に寝たベッドで一日が過ぎるのを待っていた。

一年後。彼の命日に。僕は彼のいる所に逝った。









※これはずっと彼を愛していた僕の人生です。

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