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東方日常録

2 - 第2話 世界一有名な魔女と巫女

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2024年09月19日

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私は今、猛烈に悩んでいた。今私がしてるのは、下手すりゃ人生を変えかなねる選択だからだ。だからこそ真剣に悩む。

魔「おーい!霊夢まだかー!」

雑音が入るが、それを気にしている暇などないだろう。これはそのくらい真剣な選択なのだ。

魔「おい霊夢!どら焼きを粒あんにするか、こし餡にするかで一体いつまでかかる!もう3分は待ってるぞ!」

霊「もー!うるさいわね!これはどちらか片方しか買えない私には人生を変える選択なのよ!」

私こと博麗霊夢はどら焼きの餡子で迷っているのだ。

魔「そんくらいどっちも買ってやるよ!だからさっさと行くぞ!」

霊「え?本当?なんだぁ早く言ってよ。それならわざわざ迷う必要なかったわ。こし 餡、粒あんどっちも2つずつー!」

魔「悪辣の魔人め…」

そうして、私の人生の選択は幕を下ろし     た。

魔「そう言えば、人間も妖怪もその他も一瞬で元に戻ったな。流石異変には慣れっこて訳か。」

※Underlightの話をしております。詳しくはそちらをご覧下さい。

霊「まあ、生活を直さんと困るのは自分たちだしね。異変は宴まで、そのあとの遺恨は無しよ。」

魔「まあ、そんなもんか。」

そうして、歩く。目指すは博麗神社よ。いつも通りお茶を飲みながら景色を見ながら過ごす。これが結局1番よね。

霊「さて、早く戻るわよ。」

魔「そうだな、私もゆっくりしたいぜ。」

歩みを進めようとすると、ふと空に違和感が…

霊「んー?なんか妙に霧がかってる様な…」

?「ご名答、ちょいと用事があって来たよ。」

霧が集まり形を作る。

こんな能力を好んで使うのは、アイツしか居ないわね。

魔「おぉ、萃香か。何か用でもあるのか?」

そう、山の四天王こと居候の伊吹萃香だ。

萃「やあやあやあ、お二人さん。調子はいかがかな?」

いつも通りヘラヘラと笑い、手を振る萃香。この顔…何か考えてるわね。

霊「そんな挨拶はどうでもいいわ。何か用があるんでしょ。出来るだけ早めにして。」

そう言うと、萃香はムスッとした顔をした後、ポケットを漁り始めた。

萃「釣れないねぇ…これ、プレゼントさ。」

萃香が取り出してきたのは…チケット?

魔「温泉?こりゃまた唐突だな。」

横から顔を覗かせる魔理沙が言うように、確かにそれは温泉チケットだった。

萃「実は最近、温泉を設営してね。いつもは鬼が群れることはないんだが、新たな挑戦ってやつさ。」

なるほど、だいたい察せたわ。

霊「つまり今は集客中ってわけね。その感じだと知り合いには手当り次第渡してってる感じでしょ。」

萃「流石博麗の巫女。隠し事は出来ないねぇ。」

萃香はニヤニヤしながらおだててくる。なんかムカつくわね。

魔「ま、私は貰っとくぜ。温泉なんて久々だしな。たまにはさっぱりするか。」

魔理沙がチケットを貰った。

萃「まいど!っで、霊夢はどうする?」

まあ貰って損は無いでしょ。

霊「もちろん貰うわ。博麗神社は病気以外なら何でも貰うの。」

魔「貧乏神と小人を飼ってるからこその説得力だな。」

萃「なんなら私も居候してるぞ…そう考えると闇鍋みたいな神社だな。」

魔「狛犬も居るし、1人くらい持っててもバレないだろ。」

霊「その場合、貧乏神を押し付けてやるわ。」

そんなこんなの雑談を終えると、萃香が手を振って踵を返す。

萃「それじゃ、私は別の人にも配りに行くから。また会おうな。」

魔「おう!それじゃあ!」

霊「酒くらい置いときなさいよ!」

さて、それじゃあ予定が出来たわね。

魔「じゃあ早速向かうか。どら焼き食べな

がら。」

霊「待ちなさい、そこに茶が売ってるでしょそれ買ってから行きましょ。」

魔「おっ!なんだ霊夢も乗り気じゃないか。これは幸先絶好調だな。」

まっ、温泉なんて久々だしね。

霊「楽しめるもんは楽しむのが幻想郷のルールよ。」

すると、魔理沙はニカッと笑って道を先導した。

魔「へへへ、その通りだな。それじゃ行くこうぜ!どうせ私の奢りだろ?」

こいつを見てると無性に元気になれるわね。

霊「もちろんよ、それじゃ、早く行きましょうか。」

そうして私達はとりあえずにと買い物を終え、萃香の言う温泉に向かうことにした。

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