テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
話したいことって、なんだ?
何言われるんだろ____
もしかして、αのことバレたのか____
そのときカーテンの開いて
蜂蜜色の瞳と目があった
夕陽に照らされる雲雀の表情は、
不器用で、 まるで今にも壊れそうな笑みだった。
『(なんで、そんな顔するんだよ)』
僕のこと好きでもないくせに、
シーツを握る手がより一層強くなる。
雲雀は「ありがと、」と呟くと横に置いてある椅子に座った
「………アキラに、聞いた。…全部、」
___その発言に息がひゅっと苦しくなる
『そう、なんだ』
何か言おうと考えた結果がこの一言。
もうちょっと雲雀みたいに気の利いた言葉を言えたらいいのに、僕にはそんな才能はないようで、代わりに気まずい空気が雲雀との間に流れた
何を言っても多分、この状況は変わらない。
俺はただ雲雀の言葉を待つばかりだった
____hbr side
____
倒れてる奏斗を見た瞬間
『かなと、……?…っ奏斗ッッ!!』
嫌なほど胸が鳴って、冷や汗が額をつたった。
一心不乱に奏斗の名前を呼んで、制服が汚れることも気にしないで地面に足をついて奏斗の体を揺さぶった
奏斗の返事は聞こえない
マリ「誰か、救急車よんでっ、!!」
カオル「今乃亜が呼んでる…ッどうしよう、なんでこんな」
周りの人も同じように取り乱していて、
マリさんは奏斗の手を掴んで今にも泣きそうに顔を歪めていた
____ダメだ、俺がちゃんとしないと
俺が取り乱してたら駄目だ。
周りの人達を落ち着けんと、でも、でも、奏斗が____
自分も混乱しているようで無意識に涙がこぼれそうになる。奏斗、起きてや。なんで、?さっきまで一緒に喋ってたやん
『ッかなッ…ッ、と、かなとッ、ッゃだ、やだッ』
「雲雀、落ち着いてッ、もうすぐ救急車来るからッ」
『でも、でも奏斗がッっ、!』
奏斗を見つめたままそう叫ぶ
いくら名前を呼んでも奏斗の目は開かなかった
____カチ、カチ
時計の音を聞きながら、病室の外でただただ待つ。
まだ奏斗は目を覚ましていないようで、病室の中にも入れそうな雰囲気ではなかった
「…っ、は!たらい、奏斗はッ!」
『!アキラ、』
その時、走ってきたのだろう。汗だくのアキラと目が合った
『命に別状はないって、医者が』
「っはぁーー…、良かった…」
一つ深呼吸をすると俺の横に座って
服の袖で額の汗を拭いた。
『…なあ、アキラ、』
「はい?なんですか?」
『奏斗がなんで倒れたか、教えてくれん』
「…………、……ぃや、それは…」
『ッ…俺だけやろ知らんの、……なんで教えてくれんの』
ギュッと服を握りしめる
薄々、感じてはいたんだ。みんな、何かを隠してることを
____きっと俺がしらない何かを
『お願い、っ、アキラ…俺、知りてえよ』
自分でもビックリするほどの情けない声が飛び出る。
アキラは目を見開き、ピクリと体を揺らした。
アキラ「…わか、りました…。…教えます、奏斗が、倒れた理由を」
コメント
15件
絵が上手いッッッッ!!! 語彙力も半端ない!続きが楽しみです😭
毎回のことながら絵が上手い、そして、物語性がとても良い… 見るの遅くなったんですが投稿ありがとうございます!! いやまじでどうなるのか気になりすぎる