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“普通の女の子。”
そう言い聞かせる
皆からの信頼はない
家族からの信頼もない
愛されているのか分からない
本当に仲良くしたい子も分からない
自分がどんな人なのか。
“分からない”
この心臓をマトリカリアと共に。
『ほのかちゃん
私のキーホルダー盗んだよね?』
…どうゆうこと?
「ゆうちゃんどうしたの?
私、キーホルダーは盗んでないよ」
『だってはーちゃん言ってたもん!』
はーちゃんは昔から1人の子を
自分を含めた集団でいじめて、
自分の仲間に入れてあげると
従わせる子だった
ちょうど、ゆうちゃんの声が聞こえたのか、はーちゃんがこちらへ向かってきた
その仲間達を連れて
「ほのかちゃん!ダメだよ、盗むなんて」
私は盗んでなんかいない
そもそもそのキーホルダーが
どこにつけてあったのか、
どんなものなのかもしらなかった
「私、そのキーホルダーの事
何も知らないって…」
『嘘だよ!だって私ほのかちゃんが、
ゆうちゃんのランドセルのファスナ
から盗ったの見てたもん、』
それを聞きつけた同じクラスの
男の子達も集まってきた。
1番避けたかった面倒事
お前盗むなんて最低だな!
ほのかは泥棒女!
もう話しかけないでね、ほのかちゃん
私も盗まれるかも。こわあい!
…誰も私の言うことなんて
聞いたこっちゃない。
数分後先生も混ざってきた
案の定無能教師だったもので、
皆の意見、そして女児好きなその教師は
私の意見など聞かず、皆の意見で結論を決めた。
第1話 『ラベンダー』
案の定、結論は私の所持物、制服などから
皆で探して良いと言う時間が設けられた。
私はランドセルの隅から隅まで、
衣類はパンツや下着の中も見られた。
下着なんて、もう私にはどうでもよかった
…ただ、自分がこれからどうすればいいのか不安で、吐き気と頭痛が止まらず、意識が朦朧としていた。
これを機に私は人間不信になってしまう。
皆私の私物や衣類の隅から隅まで探しているが、ゆうちゃんのキーホルダーは私が持ってるわけない。
私に全てを擦り付けたはーちゃんの
手の中なんだからね。
私ははーちゃんがとってる所を見たが、それをゆうちゃんに伝えても面倒事に巻き込まれるだけだから。言わなかった。
判断を間違えたせいで、もっと面倒事になってしまった。
『ほのかどっかに隠してるんじゃないか?』
『ベランダに逃げてお庭に投げ出したとか』
『キーホルダーをトイレに流したんじゃない!?』
私を疑う声は止まらず、その日はそのまま下校になった。
先生からは『親には今回の件を伝えさせてもらう。』と言われ、そのまま家に帰った。
家についてからはずっと寝ていた。
翌日の朝まで。
ママは風邪かと思い休みにしてくれたそうだ。ラッキーな事に金曜日だったのでもう、3日は学校に行かなくていいことになった。
プルルル…
『はい』
「お忙しいところ失礼します
ほのかさんのお母様でしょうか?」
教師の声が聞こえた
その途端、その声が耳に刻まれた瞬間、
吐き気と目眩が同時に私の体に襲いかかってきた。
「そうです。どうかなさいましたか?
おやすみの連絡は送信したはずですが…」
『ああ、休みの件は伺っております
ほのかさんの学校生活の件でお話したいことがございまして。』
「ええ、 」
『ほのかさん、お友達のキーホルダーを盗んでしまったみたいなんです』
とうとうママにも言われてしまった
「うちの子が?」
『はい。周りの子らも見たと言っておりまして、申し訳ないのですが、来週の週明け学校におこし頂いてもよろしいでしょうか?』
「ええ、かまいませんけど…
本当にほのかがやった事なのでしょうか」
『残念ですが…周りの子も言っているので』
「ほのかはなんと言っていましたか?」
『えーっとですね…
このキーホルダー可愛かったから…と』
…何を言っているのだろうこの教師は。
私の話なんて一切聞かずに口を開いて。
「そうなんですか…
分かりました。わざわざお電話頂きありがとうございました。」
『では失礼致します。』
電話は終わった
もう。私は誰にも信じて貰えないのだろうか
私の味方なんていないのだろうか。
母がこっちに来ている。
もう、母にも失望されただろうか。
私が本当のことを話したところでなにもないと感じた。 母も”あの教師”のような存在になるのだろうか。
ご覧いただきありがとうございました。
【次回第2話】キョウチクトウ