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『あ、おはようございます…悪ぃ、ちょっと待っててくれ』
電話の向こうで仁人が声を潜めたかと思うと、どうやら到着したマネージャーと合流したらしい。
『…佐野の家で緊急事態が発生したから、車で待ってて…ですか…本人達から事情は聞いてるのですか?』
『いえ、聞いてませんが…ただ事じゃないのは確かだと思いますよ』
マネージャーと言葉を交わす気配がする。その直後、仁人の声がスマホ越しに少し近づいた。
『…今、その張本人と電話繋がってますけど…』
『…え?』
『…恐らくこれを見れば何が起きたか分かるかと…勇斗、見せてもいいか?』
「ああ、頼む…」
そう頷くと、仁人はスマホの画面を目の前にいるマネージャーと、同行している木村さんへと向けた。
そこには、自身のジャージを上から羽織ってどうにか体型を隠そうとしているじゅうの姿が映し出されていた。しかし、隠しきれない華奢な肩のラインや、普段より明らかにコンパクトになったシルエット、そして何より…顔立ちは紛れもなく柔太朗本人である。
『…は?』
『…えっ…これ、え…?』
2人は言葉を失い、目を見開いたままフリーズした。
『佐野さん…もしかして女性スタッフを誰でもいいから呼んでくれって…そういう事だったんですか?』
電話の向こうから聞こえてきたマネージャーの呆然とした声に、俺は「はい」と力なく答えるしかなかった。
『…ただ事じゃないのは稲垣さんから聞いてましたけど、まさかここまでとは…』
「…そ、そうですよね」
画面の向こうで、同行している木村さんが額を押さえながらも、プロとしての冷静さをかろうじて保ちつつ告げる。
『佐野さん、山中さん…一応こちらで着れそうなものは少し用意してありますので、このままそちらに向かいます。私達が到着するまで、絶対にその部屋から出ないでくださいね?』
「はい、わかりました。お願いします…」
『稲垣さん、何か他にお伝えしたいことは…』
『無いですよ、木村さん。こっちはメンバーの今日のスケジュール調整と、あとから来る塩﨑さんと曽野さんへの説明をどうするかで頭がパンクしそうです…!』
『分かりました…あ、吉田さん、スマホお返ししますね』
木村さんがスマホを返すと、仁人の顔が再び画面いっぱいに映る。
『…って事だから、そっちは落ち着いて待ってろ。俺も太智と舜太には適当に言っとくから…』
「ああ、頼んだ…」
『ん、じゃあまた後でな…ってか、ホントに気をつけてろよ…その…色んな意味でな!』
プツリと通話が切れた静かな部屋に、再び二人のみが取り残される。
「…はやちゃん、なんか…ごめんね? 大変なことになっちゃって…」
「大丈夫…だからな? じゅう…」
「…ん…っ…」
怯えたように小さくなっている恋人を宥めるように、そっと両腕で包み込み、優しく背中を抱き締めた。
いつものハグとは明らかに違う。華奢で、驚くほど軽くなった体。そして、大きくなった胸の柔らかさが、ジャージ越しにダイレクトに伝わってきて、正直に言って自分の理性は今もギリギリのところで踏ん張っている。
それでも、一番パニックになっていて不安なのは、他でもないアイツ自身だ。自分の身に起きてしまった信じられない現象に怯える恋人を安心させるため、邪念を必死に振り払い、愛情を込めて頭を撫でる。
「…怖かったよな、じゅう。でも、なんとかなるからな…俺も、マネージャーも、メンバーもいるし…」
「うん…あのさ…」
「…ん?」
「…はやちゃんがいてくれて、よかった…」
胸元に顔をうずめ、トロンとした瞳で甘えるように呟く。その仕草一つをとっても女の子そのもので、自身の耳たぶがみるみる真っ赤に染まっていく。
(くそっ…! 落ち着かせなきゃいけないのに、この状況の破壊力はメンタルに悪すぎる…!)
頭の中でそんな風に悶えつつも、迎えが到着するまでの間、互いの体温を確かめ合うように、ギュッと強く抱き合い続けたのだった。
【…To be continued】
コメント
4件
女性になった柔ちゃんとか、想像するだけで鼻血出そう…笑 勇ちゃんも頑張って耐えてほしいでけど、耐えきれなくて手を出しちゃうっていうのもいいですね笑 どちらでも美味しい…!!✨🩷🤍


無理ですよね、ただでさえ、可愛くて、王子な姫なのに、女の子になったら死ぬほどかわいくなるに決まってる…。 はやちゃん…我慢できるか、? もはや、じゅうくん誘い受けまである…✨