テラーノベル
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プレゼント交換の撮影から三日。
企画が始まって、一か月半が過ぎていた。
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💛side
朝。
ジムでトレーニングを終え、楽屋へ戻る。
ドアを開けると、先に来ていたメンバーが談笑していた。
🧡「照にぃ!」
💛「おはよ」
🧡「それ新しいキーケース?」
照がバッグを机へ置いた瞬間、康二が目ざとく見つける。
💛「あぁ」
🧡「めっちゃええやん!」
💙「珍しいじゃん」
翔太も近付いてくる。
💙「新しくするなんて」
💛「もらったから」
💙「ふーん」
それ以上は聞いてこない。
照も詳しく話さず、バッグを閉じた。
その様子を少し離れた場所から見ていたふっかは、思わず口元が緩む。
(ちゃんと使ってる)
仕事だから。
そう思っていたのに。
毎日使ってくれていることが、少しだけ嬉しかった。
────────
💜side
収録が始まる直前。
衣装へ着替えようとパーカーを脱ぐ。
袖からブレスレットが覗いた。
💗「あれ?」
佐久間が反応する。
💗「ふっか、そのブレスレット初めて見た!」
💜「そう?」
💗「買ったの?」
💜「まぁ……そんな感じ」
💗「珍しいね」
ふっかは曖昧に笑う。
その時。
照が楽屋へ戻ってきた。
💛「準備できた?」
💜「もう少し」
照は自然とふっかの手元を見る。
ブレスレットは今日も付けられていた。
目が合う。
yuka🌃🪽💎
236
7,336
お互い何も言わない。
でも。
小さく笑い合う。
その一瞬を。
阿部だけが静かに見ていた。
💚「……」
(空気変わったな)
そう思ったけれど、口にはしなかった。
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午後。
企画の打ち合わせ。
監督が新しい資料を配る。
「次回のテーマです」
表紙をめくる。
そこには大きく。
『遊園地デート』
💜「遊園地!」
🧡「ええやん!」
康二が思わず反応する。
監督は笑いながら続けた。
「今回は一般のお客様もいる営業中の遊園地をお借りしています」
💛「営業中?」
「はい」
「貸し切りではありません」
一気に空気が変わる。
💜「ってことは」
「普通のお客様から見たら、本物のカップルです」
💛「……」
「周囲に気付かれないよう、自然に過ごしてください」
────────
ロケ当日。
開園直後の遊園地。
カメラは小型のものだけ。
スタッフも私服。
周りから見れば、普通のカップルにしか見えない。
💜「すげぇ」
💜「本当に人いる」
💛「なんか新鮮」
まずは園内マップを広げる。
💜「どこ行く?」
💛「ジェットコースターは?」
💜「朝一?」
💛「空いてるし」
💜「いいね」
歩き出そうとした時だった。
「すみません!」
高校生くらいの女の子二人組が近付いてくる。
「写真お願いしてもいいですか?」
💜「もちろん」
二人で並ぶ。
写真を撮り終えたあと。
女の子たちは顔を見合わせて笑った。
「二人って今日お休みですか?」
💜「まぁ、そんな感じ」
「仲良しですよね!」
「さっきから見てたんですけど、すごく自然で!」
照とふっかは一瞬だけ視線を合わせる。
「ありがとうございます」
そう返して、その場をあとにした。
少し歩いたところで。
ふっかが小さく笑う。
💜「バレなかった」
💛「うん」
💜「でもさ」
💜「“仲良し”って言われると照れるな」
💛「そう?」
💜「照れない?」
照は少し考えてから答えた。
💛「……前よりは」
💜「前より?」
💛「前だったら気まずかったかも」
💜「今は?」
照はふっかを見る。
少しだけ笑って。
💛「慣れた」
その一言に。
ふっかの胸は、小さく高鳴った。
この”慣れ”は。
恋人役に慣れたのか。
それとも。
隣にいることに慣れたのか。
まだ、その答えは誰にも分からなかった。
コメント
3件
絶対辰哉さんの作品の終わらせ方、マジで天才だと思う
ああ、もう…12話、めちゃくちゃ良かったです…! お互いにプレゼントしたものをちゃんと身につけてるところ、特に照くんがキーケースを使ってるのを見たふっかさんのあの嬉しそうな気持ち、すごく伝わってきました。ブレスレットを見て無言で笑い合うシーンも、空気感が美しすぎて。 遊園地デートで「慣れた」って照くんが言ったあと、ふっかさんが胸を高鳴らせるの、ドキドキしました。どっちの“慣れ”なんだろう…続きが気になりすぎます!