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「ねぇ、星螺~!!……え?」
彼女の春は唐突にやってきたのでした。とある春、普段なら見向きもしない男子の方を見つめ動かない彼女は少し経って私の存在に気づく。
「あ、やっほー紗奈、どしたん?」
なんで…?私だけの彼女が一瞬にして虜にしたその男子の心底嫉妬する。いや、嫉妬させられてしまった。
「星螺?なんか甘い香りするね!」
「あー、香水つけてみた」
「……なんで?」
彼女は一瞬黙り
「…好きでつけてるの!気にしないで」
彼女は本当にあの男子の虜なんだろう。いや、確定した。私と話している間にその男子に目線を合わせていたからだ。
だが、もう手遅れだ。彼女に惚れてしまって心臓の音が止まらない。どっくんどっくんと鳴るその心音よ、早く止まってくれ。
感情が高鳴る。可愛い彼女が気に入らない。何故…脳裏を過ぎる数々の恋愛相談。私が好きなのは彼女だけなのに。早く気づいてよ!ほんと…愛おしい。そして鈍感なところが憎らしい…。私と彼女の関係が彼女の青春によって引き裂かれた。
続く。.:*・゜