尊さんは私の目の前で目を細め、憎たらしい顔で笑う。
もっと優しい言い方をしてくれればいいのに、彼はわざとなのか素なのか、意地悪な事しか言わない。
――受けて立ってやる。
意地になった私は、挑むように彼を睨んで言った。
「じゃあ、大人のセックスを教えてくださいよ。そのあとに改めて、優しい人がいいか考えますから」
――彼の掌で転がされている。
分かっていたけど、もう引き返す事はできないと分かっていた。
ベッドに移動したあと、またグズグズになるまで蕩かされ、数え切れないほど達かされた。
また指で絶頂させられたあと、執拗な口淫を受けてトロトロにされて指を入れられ、肉芽を転がされ、舐められる。
喘ぎすぎてすっかり声がかすれているのに、尊さんは攻める手を止めなかった。
「んぅ……やぁ……。いじわる……やぁ」
ようやく挿入までこぎ着けたのに、尊さんはまたしても私を焦らす。
避妊具に包まれた屹立は、濡れそぼった花弁に沿ってヌルヌルと前後している。
エラの張った雁首で陰核を擦られ、それだけでまた達ってしまいそうだ。
「入れてほしいか?」
尊さんが愉悦の籠もった笑みを浮かべ、尋ねる。
「あぅ……う、入れ……てぇ……っ」
「じゃあ、入れてほしい場所を自分で拡げてみろ」
甘ったれた声で哀願すると恥ずかしい事を要求され、心の中にいるもう一人の私が「そんな事できない」と拒否する。
けれど本能に負けた私は、お腹の奥をジンジン疼かせながらクパ……と音を立てて秘唇を引っ張った。
「おねが……しま……す。入れ……てぇ」
私は粘ついた雌の声で訴える。
――沢山快楽を教えられたけれど、もっとこの先を知りたい。
――教えてほしい。
好奇心と期待に心を支配された私は、おねだりして腰を振る。
「いい子だ。よく言えたな、朱里」
尊さんが私の名前を呼ぶたび、胸の奥と下腹がキュンキュンして堪らない。
「尊さん……ください……」
うっとりとして言った瞬間、拡げられた蜜孔に亀頭が当たり、ぬぷぅ……と潜り込んできた。
「ぁ……っ、おっきぃ……、やぁ……っ、拡がっちゃう……っ」
(こんなの入るの?)
不安になった瞬間、大きな亀頭がヌルンッと蜜壷に入り込んだ。
「はぁあっ」
歓喜の声を上げて唇をわななかせている間、太竿がズブズブと埋まってくる。
「ぁ……っあ、……みこ……と、さ……っ」
震える手を差し出すと、尊さんが私の手を恋人繋ぎで握ってくれた。
同時に彼は腰をグッと突き入れ、最奥までどちゅんっと一気に貫いてくる。
「っあぅううぅっ」
微かな疼痛と――それを上回る圧倒的な快楽。
私は挿入されただけで子宮をヒクつかせ、絶頂していた。
「朱里、達ったのか? 奥がピクピクしてる」
「ぁああ…………ぁ、はい……イキ……まし、た」
ボーッとしながら素直に答えると、彼は私の頭をいい子いい子と撫でた。
「上手に達けたな、朱里」
「はぁあ……っ、あ、……みこと、……さん」
――嬉しい。
あまりに気持ち良くて、褒められたのが嬉しくて、私は涙を流していた。
カタカタと心の奥にあった小箱が震え、蓋を開こうとしている。
〝それ〟が開いたら、私は彼を好きになってしまう。
懸命に蓋を押さえているけれど、蓋は内側から生じる圧倒的な力に押され、今にも開いてしまいそうだ。
「動くぞ」
尊さんが言ったあと、屹立がゆっくり引き、ズチュ……と私の膣襞をさざめかせる。
彼は雁首が見えるまで肉棒を抜いたあと、ぐちゅぅっと最奥まで突き入れてきた。
「あぁあ……っ、気持ちいい……っ」
もう、尊さんの事しか考えられない。
最奥を亀頭でトントンと優しくノックされ、私の心の中に充足感が広がっていく。
私は太い屹立を蜜壷で頬張り、ぎゅうぎゅうと締め付けて肉襞を絡ませる。
硬い亀頭が最奥に当たるのが気持ち良く、私はいつのまに自分から腰を揺らして彼の動きに合わせていた。
コメント
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心の奥の小箱が開いたと同時に、もう好きになっちゃったね✨