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「四ノ宮先輩がぁ」
「どんなお人か?」
「気になる?」
悩む3人に編入してきた2人は肩を震わせる。
「そんなに、怖い先輩なのぉ?」
「ひぇ〜」
風評被害がこうなのは、四ノ宮が1年という期間で任務に行ってきたためである。
「そんなわけないだろう?」
「そうですよ、タカ丸さん。」
珍しく滝夜叉丸と三木ヱ門の意見があった。
このふたりがいいひと、と言うんだから、個性的な人んなんだろうな、と浜守一郎は心中でそう思った。
食満留三郎先輩に聞いてみれば、分かるかもしれない、と俺は次の日、食満留三郎先輩に四ノ宮先輩のことをお聞きすることにした。
「結江がどういうやつか、か」
食満先輩はうーん、と首を傾げる。
食満先輩がここまで首を傾げるなんて、どんな人なんだ。
「こ、怖い人、なんですか?」
俺の質問に食満先輩は、そうだ、と思いついたように言った。
「話してみればわかると思うぞ、守一郎。」
俺は首を傾げる。
「守一郎、結江に会うときは絶対自分の名前を名乗れ。いいな。」
食満先輩は真剣な顔で当たり前のことをきちんとやれ、と指導してくださった。
俺は、はい!と返事をして四ノ宮先輩がどんな人か少しドキドキしながら食満先輩の後ろをついて行った。
「お、結江〜!」
立花仙蔵先輩のように長い髪を靡かせている先輩に声掛けた食満先輩は少し嬉しそうだった。
「!食満先輩、こんにちは」
俺は食満先輩の後ろから顔出した。
四ノ宮先輩は綺麗で怖そうな雰囲気より、儚いという雰囲気の方があっていた。
「?食満先輩、後ろの子は、」
俺はばっ、と食満先輩の隣に立った。
俺はすぐに頭を下げた。
「俺の後輩だ。」
そう言っていただけて嬉しくて、少し照れくさい。俺はすぐに四ノ宮先輩を見る。俺は見とれてた、四ノ宮先輩の瞳は薄い桜色の瞳をしていてとても綺麗だったから。
「こんにちは、くノ一教室の5年、四ノ宮結江です。」
四ノ宮先輩に続いて俺は大きな声で言ってしまった。
「こんにちは!!4年ろ組の浜守一郎です!!」
そんな俺を四ノ宮先輩と食満先輩はくすくすと笑っていた。俺は顔が熱くなるのを感じた。
「偉いね、浜くん。」
四ノ宮先輩はそう言って照れて下を向いている俺の頭を撫でる。
「だろう!なんてたって俺の後輩だからな!」
俺は嬉しくてまた、顔が熱くなるのを感じる。
「浜くんは、いい子なんだねぇ、偉いねぇ、」
その手は優しくて心地よくて、喜八郎や滝夜叉丸、三木ヱ門、が懐くだろうな、と思った。
「もう、大丈夫ですよ!お姉ちゃん!」
四ノ宮先輩の手が止まった。
食満先輩は、あ、という顔で俺を見る。
四ノ宮先輩は俺を見たまま、固まった。
「す、すみません、」
俺はすぐに謝った。
は、恥ずかしい、
四ノ宮先輩は何も言わなかった。
俺は下を向いていた顔を上げると四ノ宮先輩は目からスーッと涙を流した。
それに気づいていないのか、四ノ宮先輩は俺を撫でていた手を見ていた。
「お姉ちゃ、ん、か。」
その声は泣いていた。
「ごめんなさい、浜くん。私が弱いのが悪いの。
食満先輩、すみません。失礼します。浜くん、またね、」
四ノ宮先輩は足早に去って行った。
俺、四ノ宮先輩に嫌われちゃったかも、
「四ノ宮は、嗚呼見えて後輩を大切に思っているから何も心配しなくていい。」
食満先輩の言葉が救いだった。
_______
最近、くノ一の子たちが追ってこなくなったなぁ、と思っていた。この話を火薬委員会の委員長代理久々知兵助くんに言うと、久々知くんはああ、と言ってから答えた。
「結江がくノ一の後輩たちに指導したそうですよ?」
「結江?」
「くノ一教室5年の四ノ宮結江ですよ。」
そう言って笑う久々知くん。
まぁ、その結江ちゃん、って子も俺に髪結して欲しいんだろうな、なんて思っていた。
でも、そんなんじゃなかった。
結江ちゃんは一度もそんなことを言わなかった。確かに俺は元髪結。なのに結江ちゃんは見たこと無かった。
やっと会えたのは、火薬委員会の活動日。
久々知くんと話している女の子なんて珍しい、と思っていた。
「結江はどんな火薬使うんだ?」
久々知くんが言っていた結江ちゃんってこの子なんだ、と思った。
結江ちゃんは、あー、と唸ってから答えた。
「田村くんが教えてくれるって言ってくれて、教えて貰えることになった……」
「た、田村三木ヱ門のことか?」
そうだよ、と笑う結江ちゃんに久々知くんは笑っていた。俺も、話してみたい。そう思って、俺も声をかけることにした。
「久々知くん?」
結江ちゃんが、ぺこ、と頭を下げる。
な、なんで、さっきまで普通な感じだったのに、
「タカ丸さん、来てたんですね!
結江、彼がタカ丸さんだよ。4年生に編入したんだ。」
結江ちゃんは、なるほど、と頷いてから俺に笑いかけた。
「さ、齋藤タカ丸だよ。よろしくね、結江ちゃん」
俺がそう言うと、彼女はふふ、と笑ってから言った。
「よろしくお願いします、タカ丸さん。」
綺麗な人だな、と思った。
髪結してみたい、と思った。
「か、髪結してもいい?」
俺がそう聞くと、結江ちゃんは首を横に振った。
その顔は悲しそうに見えた。
「ちょ、タカ丸さん!」
久々知くんは俺の声掛けに驚いているようで焦ったように僕の前に腕を出す。すると、結江ちゃんは黄色の組紐を結江ちゃんの綺麗な髪からとって俺に見せてくれた。
「これは?」
俺の質問に結江ちゃんは、困ったような笑みを浮かべて答えた。
「義弟とお揃いなんです。」
久々知くんも知らなかったのか、息を飲むような音が聞こえる。
「だから、すみません。タカ丸さんのお気持ちだけいただきます。」
結江ちゃんは黄色の組紐を優しい顔で見ていた。
また、器用に黄色の組紐を使い、長い髪を纏めた。
「結江ちゃんって優しいんだねぇ」
俺がそういうと、結江ちゃんは俺の方に薄い桜色の瞳を見開かせた。
「……私は優しくなんかないですよ。ダメなやつなんですから。」
「そ、そんなわけないだろう!?」
久々知くんが結江ちゃんの言葉にすぐに否定する。結江ちゃんは、はは、と笑って言った。
「哀車の術、成功!」
結江ちゃんは俺の方に笑いかけた。
してやったり、という顔で可愛らしかった。
「あ、」
膝から崩れ落ちる久々知くんに目もくれずに、思い出したかのように結江ちゃんは言った。
「田村くんに怒られちゃうから行かないと、ではタカ丸さん、失礼します。」
「またね〜、結江ちゃん〜」
結江ちゃんはぺこ、と頭を下げてその場を後にした。