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第10話!
そんな僕に、転機が訪れる。
「藤澤さーん、居るのわかってるんですよぉ。今日きっちり耳揃えて返していただきたいんですけどー!」
ドンドンとドアを叩く音。
丁寧だけど、綺麗じゃない言葉使い。
お母さんはいない。
お仕事にいっちゃった。
寒くて暗い部屋にただ1人。
縮こまって震えることしかできなかった。
やっぱりお母さんのお仕事だけじゃ足りないんだ。
僕も稼がなきゃいけない。
でも、どうやって?
一旦外に出て、大人に聞いてみようかな。
「僕も子供だったからさ、どんな大人がいるかとか、わかんなかったんだよね。この先、本当は子供に話すべきことじゃないんだけど、聞きたい?」
「うん、ききたい、聞かせて。」
「おっけー、わかった。」
「あの、、僕10歳なんですけど、お金を稼ぐ方法ってありますか?お母さん大変そうで、、」
そこを歩いてたおじさんに声をかけてみた。
そのおじさんはちょっと考えて言った。
「お金が欲しいんだね?」
「はい、借金を返したくて、」
「じゃあ、おじさんについてきて。ついてきてくれたら5万円あげる。」
手を引かれるままに着いていってしまった。
僕はまだ、この世界の汚いところを知り切ってなかったんだ。
「え、な、なに」
人通りの少ない建物と建物の間。
壁に押し付けられて自由を奪われる。
「ちょ、やめ、やめて!」
「なんでだい、お金が欲しいんだろう?」
怖い。
服が脱がされていく。
これから何をされるの?
僕はどうなっちゃうの?
「たすけて、おかあさ」
「静かにしようね。」
口を塞がれた。
もうだめだ。
目の前が涙で見えなくなる。
僕、このまま殺されるのかも、、
「ちょっと!あんた!小さい子に何してんの!」
「ちっ、」
お姉さんが来て、おじさんは逃げていった。
「君、大丈夫?」
怖かった、体の震えが止まらない。
でも、それ以上に、、
「おなかすいた、、、」
「あらまー、お腹空いちゃったかー、ちょっと着いておいで!」
大人と手を繋いでいるのは変わりないのに、お姉さんのちょっぴりカサついた手がなんだかお母さんの手みたいで、ひどく落ち着いた。
「はいよ、カレー。」
どこかのお店に連れてかれて、お姉さんが作ってくれたカレー。水の量を間違えたのかな、ルーがモソモソしてて舌触りは最悪だった。
「はは、あたし、料理下手でさ。カレーなら作れるかなって思ったんだけど。」
「いや、ありがとうございます、助けてくれて、その上ご飯まで、、」
「いいってことよ。ああいう時はお互い様でしょ?もうよくわかんないオッサンに着いてくんじゃないよ?」
もう2度とあんな思いはしたくない。
その一心で首を縦に振った。
「今日はあたしが店番だったからこんなひどいカレーだったけど、別の日に来ればもっとうまいもん食えるから。」
「今度お母ちゃんと一緒に来るといいよ。大人は少し金かかるけど、普通のとこで食うよりもうんと安いから。君は無料だしね。」
「え」
本当にそんな店があっていいのかな。
お母さんもおいしいご飯をいっぱい食べれるってこと?
「毎日来てもいい?ずーっとお喋りしててもうるさいって思わない?」
「思うわけないじゃんか!」
これが僕と子ども食堂との出会いだったって訳。
続きます!
バイバイ👋