ーはぁっ!はぁ…っ!
どんどん鬼の気配が濃くなっていく
『…っ!危ないっ』
鬼の気配が1番濃い所に着くとさっきの男の人が鬼に襲われる所だった
「ひぃっ…っ!」
『霞の呼吸…っ肆ノ型…!』
『移流斬り…っ』
シャキン…と鬼の攻撃を捌く
「ひっ…あ…っじょ…嬢ちゃん…っ?」
『に…にげ…に…逃げてください…っ』
「俺も舐められたもんだ…」
男の人を襲った鬼は酷く…
わたし達を襲った鬼と酷似していた
『…っ!』
「小娘ェ…よくも獲物を取ってくれたなァ…」
「嬢ちゃん…っ」
『早く…!』
「…っ」
男の人を逃がすと鬼と1対1になる
『…っ!』
「貰いっ」
鬼はビュンとわたしに近づいてくると腕を振るった
…やり方もあの鬼とそっくり…
『霞の呼吸…!伍ノ型…っ!』
『霞雲の海…っ』
そして攻撃を断つ技…伍ノ型を使う…
「…っ!グゥッ…」
鬼の腕を切り離す
そして…
『霞の呼吸…っ弐ノ型…!』
『八重霞…!』
「グゥアッ!」
鬼の足を切り離し…鬼が四つん這いになる
『…もう…終わりですよ…』
「おいっ…!やめろ…っ!殺すな…っ!」
『霞の呼吸…』
「やめろ…!」
『陸ノ型…』
「やめろ!!!」
『月の霞消…』
「やめ…っ!」
そうしてわたしはこの鬼を斬る
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いつものように藤の家に来る
「あらー!紗奈ちゃんじゃない!久しぶりねぇ」
『ひ…ひさ…久しぶり…です…』
わたしは藤の家の人達に可愛がられてる…?らしい
正直…嬉しい…
あんまりこう言って可愛がってもらうことはないから…
『ふわぁ…』
今日の任務も疲れたな…
だけど…湯浴みしないと…だけど眠いよ…
ドンッ
『きゃ…っ!ご、ごめ…ごめ…す、すみません…っ!』
誰かとぶつかってしまったらしい
「…紗奈…?」
『あっ…』
ぶつかった相手はときとうさんだった
『と…ときとう…さん…』
「うん、昼ぶりだね」
『は、はい…』
「紗奈も湯呑み行く所?」
『は、はい…ふわぁ…』
「…眠いの?」
あっ…あくびしちゃった…
『つか…つかれ…ちゃっ…た…から…』
「…そっか…大分眠そうだね…僕が部屋まで連れて行ってあげようか?」
『ん…』
眠い…眠い…おか…さん…
『ねむ…い…』
「あー…寝ちゃった…」
『すぅ…ん…』
『んん…っん…』
『すぅ…ん…っ!』
「あ…起きた…?」
『…ん…?』
「廊下で寝るところだったよ…?大丈夫…?寝なさすぎじゃない…?」
『あっ…!』
わたし…寝ちゃってた…?
『とき…ときとうさん…』
「うん、僕だよ…。紗奈の部屋分からないから僕の部屋に連れてきたけど…まだ夜中だから大丈夫だよ」
『は…はい…』
ときとうさんに…迷惑…かけちゃった…?
うぅ…っ
『うぅっ…ぅぅぅ…っ』
「!ちょ…急にどうしたの…?」
『ごめんなさい…っごめんなさい…っめーわくかせちゃってごめんなさい…っ』
「迷惑なんて…」
”お前見てるとイライラすんだよ…”
『ごめんなさい…っごめんなさい…っ』
「だ、大丈夫…?」
『ぅぅぅ…っうぅ…っ』
”お前は能無しなんだよ…この無能が…”
『のうなしでごめんなさい…っむのうでごめんなさい…っ』
「紗奈…っ」
ギュッとときとうさんがわたしを抱きしめる
「大丈夫だよ…紗奈は無能なんかじゃない…能無しでもない…僕に迷惑なんかかけてない…だから…謝らないで…?」
『うぅぅ…』
「…今日…ここで寝る…?」
『うん…』
コメント
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あらすじでもお話しましたが、私ヒステリックで自己肯定感が低い女の子がだいっっっすきなんですよね(犯罪者予備軍)多分今回は見てわかる通り私の性癖が丸見えになる回だと思います