神風の死によって、戦場には深い静寂が訪れた。透や朱音たちも、遠くからその光景を目にし、言葉を失っていた。白川は琥珀を睨みつけ、全身から黒い呪力がほとばしっていた。
「貴様…許さねぇ…!」白川はかすれた声で呟いた。
白川の身体は異常なほどの呪力に包まれていたが、それは彼自身の限界を超えたものだった。神風の死を目の当たりにし、白川は自らを呪力の深淵へと落とし込んでいた。
「白川、その呪力は…お前自身を食い尽くすぞ!」透が叫ぶ。
「黙れ!もう後には引けねぇんだよ!」白川は透の言葉に耳を貸さず、ただ琥珀に向かって突進した。
「ふん、また愚かな者が一人増えただけだな…」琥珀は嘲笑しながらも、白川の猛攻を受け止める準備をしていた。
白川の拳は琥珀に打ち込まれ、一撃が強大な呪力を伴っていた。琥珀も驚くほどの力を受けながら一歩も退かない。