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あの頃から10年が経つ今、私は大学時代に知り合った人と結婚した。
仕事もうまく続かず転々とする日々。
そんな私を受け入れてくれたのが今の彼だった。
タイプ?運命の人?そんなものではない。
ただの理想の人。
あの頃は、大好きな人と結婚して、子供が何人いて…
結婚式場はここで、とか夢を抱いていた。
でも現実はそうでもなかった。
仕事はうまくこなせず、家事にも追われ続ける毎日。
ただ無責任に過ごしていた10年前が輝かしく思える。
「好きな人いないの?」
から始まる女子トークが1番楽しかった。
それが歳を重ねるにつれ、
「彼氏できた?」
「結婚願望は?」
みたいな感じでどんどん質問のグレードが重くなっていく。
結婚も、今を逃したらできない年齢になってもおかしくないからした。
ただ、それだけの理由。
ここで責任を持てなければ、私は一生10年前のまま…
ずっと責任を持てなくなると自覚していた。
あの頃に恋バナをしていた友人たちは結婚も子育てもしているし、
逆に自由を謳歌している人もいる。
みんな大人になったんだな…
そんなに大人って偉いものかと思っていたが、大人を生きることはそう簡単なことではない。
だからこそ、人生に迷いが出る。
そんな時、ふと浮かぶのが10年前の記憶だ。