車の走る音が聞こえる。
今何時だろうか。スマホの時計を見ようとした瞬間、美月が飛び起きた。
「きゃー!今日はBTSに会える日だよー!にこ、早く起きてっ!」
美月の細い声が部屋中に響いた。私と美月は同居している。しかも、二人とも同じ部屋で寝ているのだ。
「そうだった。今日はバンタンにあえるんだった!」
にこは、今更そのことを思い出した。急いで身支度をしなければ。
「ジミンはたしか、ガーリーなファッションが好きなんだったよね!」
にこは、美月に聞こえないように小声で自分に言い聞かせる。
「ジミンは、可愛い系の服装が好きなんだよね~!」
美月は、にこの言葉を追いかけるように、嬉しそうに言った。
結果…。にこは、雑誌をみて自分が一番オシャレだと思った服装に似たものを着た。
美月は、とにかくフリフリがたくさんついている、ザ、ガーリー!というファッションだった。
そして、二人とも身支度はばっちり!飛行機のチケットも持ったし、出発だー!
時刻は、まだ午前1時だ。早めに韓国につきたいな~。
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飛行機のなかで、二人は話した。
「にこ、私のジミン取らないでよ?」
時々、にこを裏切るようなことを美月は言ってくるが、まぁいい。
「わかってるよね?私の方が天然なんだから。ジミンは天然な子がタイプなんだよ~?」
「うん。知ってる。」
正直、私天然という意味が分からない。時々天然って言われるから、ジミンのタイプなのかな。
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韓国についた。よしっ!ペンミ会場に急いでいかないと!
「ここがペンミ会場だ~!緊張する~!」
美月が目を光らせて言う。
「だね!ジミンに早く会いたいな~!グクとも話したいし~…。」
にこは、ペンミで会話をするメンバーの順を想像した。
「もしかしてさ、にこってオルペン?ないわ~w」
オルペンARMYに失礼だろ!そして私はジミンペンだ!
「し~!そろそろペンミの時間だよ!」
大勢の人がいる中で、にこの鼓動は走りめぐった。
一方美月は…、鼻息がすごいよ!興奮しすぎ!
とうとうペンミの時間になった。まだ午前中だが、大勢のファンで会場は埋まっている。
ちゃんと韓国語話せるかな…。話せなかったらどうしよう…。
にこと美月は、緊張してたまらなかった。
そしてとうとう、バンタンと話せる!
一番最初に話せるメンバーは…、ジミンっっっっ!待ってくれ!一番最初に!?
先に話すのは、にこだ。
「アンニョンハセヨー。(*´▽`*)(こんにちはー)」
ぎゃわいぃぃ!
「アンニョンハセヨ!チョヌンイルボネサルゴインヌンぺニエヨ!(こんにちは!私は日本から来たファンです。)」
うわぁ!ちゃんと通じるかな…。
「カムサハムニダ!オシギヨプタッ♥(ありがとーございます!服が可愛いですねっ♥)」
うそでしょぉぉぉぉ!?ありがたきしあわせぇぇぇぇぇ!
「ヨルチョハナルスイッスムニカ?(連絡先交換できますか?)」
…、できますっっっ!しますっ!
「イエ!(はいっ!)」
「カムサハムニダ!デア…、」
うわぁ!交換できた~!
美月は大丈夫かな…。
つづく
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