「なぁ知ってるか?最近カジノの商品で上玉な人間が入ったらしいぞ」
「お、まじ?どんなんだよ?」
「それがわかんねーんだよな、噂だとかなりいい肉の女らしいぜ?」
「ほーう、それは食っていいのか?」
「残念ながら食用じゃないらしい」
「ちっ……しかし、こーんな獣人ばっかりの国にそんな良い奴隷が来るとはな」
「何かやらかしたんだろ、じゃねーと俺達が壊しちまうからな!ガッハッハ!」
「ハッハッハちげーねぇ!」
「人間嫌いが多いこの国に来たんだ、その奴隷も壊れる前に一目見とくか!」
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「てめぇ!舐めてんのか!」
激怒する牛の獣人が、感情のままに、手に持っていたミルクを投げつけた。
「すいません!すいません!」
昼間のカジノで、おでこを床に押し付けながら謝る絶世の美女。
その美しい髪に、先程のミルクが頭から被さり、濡れたミルクがしずくとなって彼女の美しい顔から滴り落ちる。
「てめぇ!イカサマしやがって!金返せや!」
その美しすぎる美少女が、見せしめとして背中に足を置かれ、その完璧なスタイルが無慈悲な扱いにさらされる姿を見て周りが喜んで笑っている光景は何かのショーを見ている様だった……
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「おいおい、どうやら例の人間、やらかしたらしいぜ?」
「あ?何が?」
「どうやらカジノに来ていたの《熊さん組》の客にイカサマしたらしいぜ」
「あーあ、その店つぶれるな、あの熊さん組相手にやらかすなんて……それにしても、人間の奴隷にディーラーさせるなんてよっぽどそいつ顔が良かったんだな、どれ、次にどっか商品になってるときに見てみるか、名前は何て言うんだ」
「あー確か『アオイ』って言ったな」
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