貴 方 の 亡 骸 は 泣 い て い た
栁「それで?最近はどうだ?」
誰もいない空き教室
空きっぱなしの窓
揺れるカーテン
使わなくなった昔の資料
全てもう誰も使わないもの
いずれ忘れられるモノ達
syp「……別に…そこまで……」
栁「そうか…まあ、中学楽しいことばっかじゃないからなぁ…w」
syp「でッ、でもッ!せんせーが居るから…ヘニャ…w」
栁「!!」
栁「クックックッ…!w」
syp「?」
栁「はっははッ!wお前は相変わらず私への熱意がすごいなぁw」
栁「せんせー照れちまうよw」
和む部屋で
嘘の言葉だけを言い続ける
臆病で
みっともないお化け
栁「……まだ…家族のことは好きか?」
syp「……」
先程まで照れていた顔は
下を俯いたせいか
暗い表情に見えた
栁「おやっさん…お前がそんなに暗い顔をしていたら悲しむと思うぞ…」
syp「親父は…もういません…ボソッ」
2年前
此奴の父親は自殺した
もちろん理由は知らない
だが不運なことに
父子家庭だったが為に
今となっては
家に帰っても誰もいない
15歳の青年が歩んでいい道ではない
過酷過ぎる現実だ
栁「……ジッ…」
syp「…ッ……」
目を見られたくないのか
私と目を合わせようとしない
栁「…燋……学校が何のためにあるか知ってるか?」
syp「…?」
栁「皆がダルいダルいと言いながらくる学校…」
栁「もちろん、今後困らないための勉強もそのうちだ」
栁「でもそれだけじゃないんだ…クル…」
見つめた先にあるのは
群青色で染まる広い空だ
栁「例えば他人との関わり方、距離感、目上の者に対する行動…」
栁「そして最も大切なこと…」
syp「大切な…こと…?」
彼の真っ直ぐと向く眼差しが
私には少し
いやかなり
明るすぎた
栁「自分を知ることだニコ」
口ではそう言っておきながら
知らない方が楽だと思っている
知れば知る程
私が私を絞め殺していく
ぁあ…
いっそ誰か一思いに
殺してくれたらどれだけ良いのだろう
syp「じゃあ…」
syp「先生も自分のことをなんでも知ってるん…?」
栁「もちろんニコ」
嫌という程知っているさ
もう…
何も知らないままの
無知な少女じゃないんだ
元に戻ることの出来ない
メリーゴランドとおなじように
栁「……でも…」
栁「もし…もしじぶんをしっていくのがこわくなったその時は…」
栁「…別に知るのを辞めたっていい……」
栁「ときにゃ…サラ…」
辞めていい事だってあるもんだ…
栁「それで後悔した…生徒だって山ほどいる…ギュッ…」
syp「……やめませんよニコ」
その声につられ
彼と目があった
syp「だって…わいの全ては貴方で構成されてるようなもんやし…///」
栁「お前…話絶対分かってないだろ…w」
此奴の私に対する思いは
幼稚園児でいう《将来パパと結婚する》
と同じことだろうと思っていた
だが
それが違うと確信へと変わる言葉が
私に告がれた
syp「だって…」
syp「先生を知ることで俺は俺をさらに知れる…」
syp「先生への愛が俺を救ってくれるッ…♡///」
栁「燋ッ…?」
syp「先生と俺はねッ…スリッ…♡///」
運命の赤い赤い糸で結ばれてるんやからッ…////
栁「ゾワッ!」
危機感をすぐに覚えた
本能的に体が逃げろと言っている
2年間のコイツの私への思いは
本物だったのだと知る
栁「言っておくがッ…私はお前と恋仲に離れないぞッ…」
syp「どうして?法律で決まってるから?」
syp「法律なんてルールなんかに縛られるほど先生と俺の愛は日々すら入らんで?」
何を言っても無駄だと判断する
栁「今日のカウンセリングはここまでたッ…ガタッ…!」
栁「少し頭を冷やしなさいッ…カツカツ…」
扉を閉めた時
彼は不気味に私を見つめて
聞き取れるか分からない声で
小さな声が聞こえた
syp「……フハッw」
何度でもやり直して一緒に生きましょーねッ♡
その危険な言葉に
彼女は気づかなかった
next▶︎♡25
「 次 の 死 に 方 は ? 」
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