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乳頭山から急斜面を下りて、高速道路の上にかかった橋を渡ってちょっと登る。
30分もしないで青少年自然の家へ到着だ。
急斜面以外は特に難しいところはない。
そして青少年自然の家のキャンプ場は、結構きちんと設備が整っていた。
テントを張るために木の床が張ってある場所が、あちこちにある。
「これなら彩香さんのテントも汚れないで済むね」
「寮に帰った後、洗ったり干したりしなくていいから楽なのだ」
早速テント張り。
ポール3本をスリーブに入れて、上からフライをかけるだけだから簡単だ。
張り綱も木の板の隙間を使ってきっちり張る。
「なかなか快適そうだよな、このテント。入口が大きいしさ」
シミュレーションなので中にマットを敷いて、寝袋も3人分広げてみる。
「3人は流石に狭いかな」
「ザック等は入口の屋根ありスペースに置けばいいのです。そうすれば互い違いなら3人、十分に寝ることができるのです」
実際に亜里砂さん、美洋さん、未亜さん3人でシュラフに入ってみた。
「なかなか温かくていいのです」
「確かに、入ってしまえば冬でも快適なのだ」
「そうですね。お昼寝には最高な感じです」
外から見る限り、ちょうど3人という感じのスペースだ。
「ただ入口が一つだから、夏は風が抜けなくて暑いかもしれませんね」
「ベンチレーターがあるから、ある程度は何とかなるとは思うのです。それに夏に暑いところでキャンプする気はないから問題ないのです」
そんな感じでテント泊の評価をして。
「さて、それでは昼飯のシミュレーションをするぞ」
「わかったのだ」
3人がごそごそ出てきた。
「うーん、寝袋の中の方が快適なのだ」
「まあ冬だからね」
テント台の上、テントを張った残りのスペースに集まって料理開始。
「じゃあうまくやれよ」
今回は1年生だけで作る予定。
だから先輩はテントの中へ。
「それじゃ亜里砂さん、あのバーナーを付けてみて」
「了解なのだ」
亜里砂さんはバーナーが入っている黒い袋と赤い燃料ボトル、強力そうなライター、そして100円ショップで購入したらしい着火剤と書かれた、蓋付きパック飲料のようなものを出す。
「固形燃料は、近くに売っている店がなかったのだ。先生に聞いたら、これで代用がいちばん簡単だと言っていたのだ」
バーナーとボトル、ポンプを組み立てて、バーナーの下の受け皿部分に着火剤のジェルをちょっと盛り付ける。
ジェルに火を付けた後、ポンプをシュコシュコ20回くらい往復させた。
「そのライター、はじめて見たけれどなかなかかっこいいな」
見かけもかっこいいが、普通のライターと比べて炎が出る長さが長い。
しかもボオオーと、いかにも火を噴いているような音もする。
「これも父に貰ったのだ。ガソリンバーナーに火を付けるには、これくらい炎が出る方が気分的に楽だと言っていたのだ」