テラーノベル
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🎤…「」📕…『』
🎤side
『きんさん!今日も来たよ!…ねえ、元気にしてる?』
桜が散りはじめた今日この頃。君は今日も、いつものように俺の元へとやってきた。
……別にそんなに毎日毎日来なくてもいいのに。
「……俺は元気だよ」
『あのね、今日はね、きりやん達とゲームしたんだよ!僕1位だったんからね! ……でもさ、やっぱりきんさんがいないとつまんないよ…』
何処か物憂げに彼は言う。
「……良かったね」
『みんなも元気だよ……』
「…うん。」
…彼は今にも泣き出しそうな顔をして俯く。
__ねぇ、そんな顔しないでよ。
『っ…、きんさんっ……!ねぇ!なんで…?』
「… 。」
『ずっと一緒だよって、僕のこと、大好きだよって言ってくれたじゃん…!』
「…俺はぶるーくのこと、今も大好きだよ。」
どれだけ君を慰めてみても、俺の声は君には届かない。
『ねぇっ……!……返事してよ……きんさん……』
「……っ!」
ついには泣き出してしまった彼に、思わず手を伸ばす。
…もちろん、彼に触れることなんて今の俺にはできるはずも無い。
俺はただ、彼に謝ることくらいしか出来ない
「……ごめんね、ぶるーく…」
__この声もきっと、彼に届くことはないのだろう。
だって俺はもう君と同じ世界にはいないから。
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