テラーノベル
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辰哉が風邪をひいてから数日。
熱も下がり、すっかり元気になっていた。
朝。
💜「照ー!」
リビングから大きな声が聞こえる。
💛「どうした」
💜「朝ご飯の匂いで起きた!」
💛「それはよかったな」
💜「いやほんとに」
辰哉は椅子に座ると、いただきますも待てずに卵焼きを一つつまむ。
💛「こら」
💜「熱っ!」
💛「だから言った」
💜「学習しないタイプなんだよ俺」
💛「知ってる」
二人は顔を見合わせて笑った。
────────
その日の夜。
照は仕事で少し遅くなった。
時計は九時。
玄関のドアを開ける。
ガチャ。
💛「ただいま」
返事がない。
照は首を傾げる。
リビングを見ると、テレビだけがついていた。
💛「辰哉?」
キッチンにもいない。
寝室を覗こうとした、その時。
ガチャ。
玄関のドアが開いた。
💜「あっ」
💛「……」
💜「ただいま!」
💛「どこ行ってた」
💜「スーパー」
辰哉は買い物袋を持ち上げる。
💜「牛乳切れてたから」
💛「連絡くらいしろ」
💜「あ……」
スマホを見る。
通知が何件も入っていた。
💜「ごめん」
💛「心配した」
その一言に、辰哉は少しだけ目を丸くする。
💜「そんなに?」
💛「家帰って誰もいないと焦る」
照は当たり前のように言ってから、しまったという顔をした。
💛「……いや」
💛「防犯的な意味で」
💜「ふーん?」
辰哉は少し意地悪そうに笑う。
💜「ほんとに?」
💛「ほんと」
💜「怪しいなぁ」
照は何も返さず、買い物袋を受け取った。
💛「重かっただろ」
💜「ちょっとだけ」
💛「次からは連絡」
💜「うん」
その返事は、いつもより素直だった。
────────
夜。
夕飯を食べ終え、ソファでくつろぐ二人。
辰哉がテレビを見ながらぽつりと話す。
💜「一人暮らしの時ってさ」
💛「うん」
💜「家帰っても真っ暗だったじゃん」
💛「そうだな」
💜「でも今は」
辰哉は照の方を向く。
💜「『ただいま』って言ったら『おかえり』が返ってくる」
💜「あれ、結構好き」
照は少しだけ照れたように笑う。
💛「俺も」
💜「え?」
💛「……いや」
💛「誰かいる方が静かすぎなくていい」
辰哉はくすっと笑った。
💜「照って素直じゃないよね」
💛「辰哉に言われたくない」
💜「確かに」
二人で笑う。
その笑い声は、少し前よりもずっと自然だった。
同居生活は、もう二か月を過ぎている。
最初は”半年だけ”と思っていた家。
今では少しずつ、“帰ってくる場所”になり始めていた。
junp
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絶対辰哉
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#岩本照
絶対辰哉
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コメント
2件
"安心できる場所"になってきてるってことね!めっちゃいいやん✨
14話、めっちゃ良かったです…!「ただいま」「おかえり」のやり取りがあまりにも自然で温かくて、心がじんわりしました。照があんなに心配するタイプだったんだなっていう発見も良かったし、素直じゃない二人の距離が確実に縮まってる感じが尊すぎます。もう「半年だけ」じゃなくて、ずっと続いてほしいなって勝手に思っちゃいました🔥