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#恋愛
ばたっちゅ
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凩
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#異世界ファンタジー
チョコリコ🍫🌈fw様企画
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12
北実side
一日目 昼
『ピンポーン♪』
突然、街全体に音が響き渡った。
ヴァスリック『はーい、皆さん! お昼の時間になりましたよ〜♡』
聞き覚えのある、軽い声。
ヴァスリック『本日は初日ということで、昼の特別ゲームはありませーん!そのまま自由行動でよろしく⭐︎それじゃ、Enjoy your lunch time〜♪』
北実「……自由行動、か。」
俺は西エリアの通りを歩いていた。
朝のうちにある程度見て回ったが、まだ知らない場所も多い。
地図を確認しながら歩いていると、公園が見えてきた。
北実「……あれ?」
ベンチの辺りに三人いる。
米太と加奈登、そして日和。
日和「おーい、北実!」
日和がこっちに気付いて手を振った。
日和「北実も来たんだ!」
北実「まあな。」
俺も三人のところへ近付く。
米太「Hey、北実!」
米太が笑顔で手を振る。
米太「ちょうど今、俺の超絶面白いジョークを披露してたところだぜ!」
加奈登「兄さん…面白い人は自分で超絶面白いって言わないよ。」
加奈登が呆れたように突っ込む。
米太「いやいや、これは世界的に評価されるレベルの──」
加奈登「兄さん…」
米太「ん?」
加奈登「さっきから誰も笑ってないよ?」
米太「Ouch!」
米太が胸を押さえて大袈裟に倒れ込む。
米太「My heart is broken……!」
加奈登「元気じゃん…。」
日和が笑う。
俺も思わず笑ってしまった。
朝からずっと張り詰めていた空気が、ここでは少し違う。
米太がくだらないことを言って、日和が笑って、加奈登が呆れる。
それだけなのに、妙に安心する。
日和「そういえばさ。」
日和がベンチに座りながら言った。
日和「昼ゲームないんだってね。」
北実「そうらしいな。」
日和「ちょっと残念かも!」
米太「えっ。」
米太が振り返る。
米太「日和、まさかゲーム好きなのか!?」
日和「こういうのは好き!」
日和は楽しそうに笑った。
日和「前に人狼ゲームの本にハマってたことがあってさ!」
米太「Book?」
日和「そうそう!」
日和は目を輝かせる。
日和「普通の人狼の話かと思ったら、めちゃくちゃトリックが仕込まれてるやつ!例えばね〜…」
指を一本立てる。
日和「主人公がずっと村人だと思って読んでたのに、実は主人公が人狼だったり!」
北実「……それはすごいな。」
日和「でしょ!?他にも、物語の途中でキャラクター同士が入れ替わってたり!」
加奈登「入れ替わる?」
日和「そう!」
日和はどんどん楽しそうになっていく。
日和「読んでる側が『この人は〇〇さん』って思ってたのに、実は途中から別人だったとか!」
加奈登「うわ……。」
加奈登も少し興味を持ったらしい。
加奈登「それ、気付けるの?」
日和「後から読み返したら分かるように、ちゃんとヒントがあるの!」
北実「なるほど。」
俺も聞きながら考える。
人狼ゲームそのものだけじゃない。
読者や参加者の思い込みまで利用するような仕掛け。
日和「あとね!」
日和がさらに続ける。
日和「人狼陣営でも背信者でもないのに、人狼に協力してるキャラがいたり!」
加奈登「え、敵の役職じゃないのに?」
日和「そう!だから最後まで誰が味方なのか分かんなくて!」
米太「へぇ……。」
米太が腕を組む。
米太「つまり、Everyone can be suspicious…!」
日和「ん〜、何言ってるかわかんないけど多分そういうこと!」
俺は思わず周囲を見る。
このゲームでも、そういうことは起こるかもしれない。
役職だけを見ていても、人の行動までは分からない。
ふと、隣にいる二人を見る。
米太と加奈登、二人並んでいる。
北実「…そういえばさ。」
俺は米太と加奈登を見比べた。
北実「二人って、やっぱり似てるよな。」
加奈登「え?」
加奈登が自分の顔を触る。
加奈登「そうかな?」
北実「ああ、かなり似てると思う。」
日和も二人を見比べる。
日和「確かに!」
俺と南実は、双子だから顔もそっくりだ。
でも──米太と加奈登は血が繋がっていないはずだ。
それなのに、体格も似ている。
身長も近い。
顔立ちもよく似ている。
ただ、髪と目の色は全然違う。
加奈登は黒髪に黒い瞳。
対して米太は金髪に碧眼。
北実「髪と目は全然違うのにな。」
日和「顔のパーツが似てるんだよね!」
日和が面白そうに言う。
日和「北実と南実とはまた違った感じ!」
米太「まあ、兄弟だからな!」
米太が胸を張る。
加奈登「……血は繋がってないけどね。」
加奈登が冷静に付け足す。
米太「そこは言わなくていいだろ!」
加奈登「事実だよ?」
米太「Fact is sometimes painful!」
加奈登「大袈裟だよ。」
米太「HAHA!」
米太は笑っている。
本当に、こいつはよく喋る。
けれど、そのおかげで公園の空気はすっかり柔らかくなっていた。
少なくとも、朝の広間にあったようなピリピリした感じはない。
しばらく三人と話していると、俺は立ち上がった。
北実「俺、そろそろ南の方も見てくる。」
日和「了解!」
日和が手を振る。
日和「またあとでね、北実!」
北実「じゃあな。」
米太「See you!」
加奈登「気をつけてね、北実。」
俺は公園を離れ、南エリアへ向かう橋を目指す。
昼になっても、まだゲームは始まったばかり。
だからこそ──こういう何気ない会話の中にも、何かヒントがあるのかもしれない。
そんなことを考えながら、俺は橋へ向かって歩いていった。
利亜side
一日目 昼
利亜「太希ー!」
ボクは屋敷の廊下を歩きながら、少し前を歩く太希についていく。
利亜「次はどこを見るんね?」
太希「次は……この辺りで最後だな。」
太希は周囲を見回した。
ボクは太希のことを信頼している。
こういう難しいゲームでも、太希ならきっと何とかしてくれる。
頭もいいし、困ったときにはちゃんと考えてくれる。
利亜「太希が一緒なら安心なんよ!」
太希「……そう言われると、俺も責任重大だな。」
太希が苦笑する。
でも、ボクには本当にそう思えるんね。
屋敷の中には、かなりいろんな場所があった。
普通に暮らすだけなら、十分すぎるくらいの設備が揃っている。
広間には大きな円卓やベンチ、それに小さなテーブルまで置かれていた。
利亜「ここでみんな集まって話すんね?」
太希「そうなるだろうな。」
図書室にも入ってみた。
壁一面の本棚。
利亜「おおー!」
ボクは目を輝かせて本を眺める。
もしかしたら、このゲームの秘密とか、人狼を見つけるヒントとかが書いてあるかもしれない。
……そう思ったんだけど。
利亜「……全部小説なんね。文字多いんよ……」
太希「物語や童話が中心みたいだな。」
太希が本を一冊手に取って、ページをめくっていく。
太希「……ゲームに役立ちそうな情報はなさそうだ。」
利亜「残念なんよ……。」
ちょっと期待してたのに。
その後も屋敷の中を調べていく。
途中で、明らかにヴァスリックの部屋らしき場所も見つけた。
利亜「ここ、入ってみるんね!」
ドアノブに手をかける。
利亜「……開かない。」
太希「鍵がかかってるのか?」
太希も試してみる。
やっぱり開かない。
利亜「むぅ……。」
ヴァスリックの部屋。
何が置いてあるのか気になる。
でも、入れないものは仕方がない。
さらに上へ進む。
屋根裏を抜けた先には、小さな展望台があった。
利亜「わぁ……すごいんよ!」
そこから外を見ると、ステージ全体が見渡せる。
川に囲まれた中央の屋敷。
その外側に広がる四つのエリア。
橋や街並み、いくつかの施設。
そして、あちこちを歩いている参加者たち。
利亜「…ここ、三人くらいしか入れなそうなんね。」
太希「狭いな。」
利亜「でも、すごくよく見えるんよ!」
しばらく景色を眺めてから、ボクたちは広間へ戻った。
利亜「ふぅ……。」
椅子に座る。
屋敷は一通り見終わった。
これで何か分かったかというと──正直、ほとんど分からない。
隣に座った太希が、突然黙り込んだ。
利亜「太希?」
返事がない。
何か考えているみたい。
しばらくして、太希が顔を上げた。
太希「…ヴァスリック、いるか。」
ヴァスリック「はーい?」
利亜「うわっ!?」
いつの間にか、広間の反対側にヴァスリックが立っていた。
利亜「びっくりしたんね!」
ヴァスリック「呼ばれたから来たよ〜♪」
太希は驚くことなく、ヴァスリックを見た。
太希「ルールに、一日一回だけ質問できるとあったな。」
ヴァスリック「あるよ〜⭐︎」
太希「なら、質問する。」
太希が少し考えてから口を開く。
太希「ルールはヴァスリックの固有スキルによって破れなくなっていると聞いた。もし、何らかの事情でルールを守れなくなってしまった場合はどうなる?」
ヴァスリックは笑顔のままだった。
ヴァスリック「その場合?」
少しだけ間を置いて──
ヴァスリック「あんまり無いと思うけど、もしそうなったらその時点で退場だよ♡」
ボクは固まった。
太希も表情を変えない。
ヴァスリック「ルールを守れないなら、ゲームに参加する資格もないからね〜♪」
太希「……そうか。」
太希はそれ以上聞かなかった。
でも、ボクにはまだ気になることがあった。
利亜「ねえ、ヴァスリック。」
ヴァスリック「ん?なーに?」
利亜「退場って……どんな意味なんね?」
ヴァスリックはニコニコしている。
ヴァスリック「ああ、それ?退場っていうのは──死ぬってことだよ⭐︎」
明るい声で、とんでもないことを言った。
頭が真っ白になる。
利亜「……死ぬ?」
ヴァスリック「そうそう♪死と同義だね!」
利亜「う、嘘なんね……?」
ヴァスリック「嘘じゃないよ〜?」
利亜「た、太希ぃ……!」
ボクは思わず太希に抱きついた。
利亜「死ぬって……怖いんね……!」
太希「……落ち着け。」
太希が困ったようにボクの頭を撫でる。
太希「まだ誰かが死んだわけじゃない。」
利亜「でも……!」
太希「大丈夫だ。」
その声は落ち着いていた。
太希「俺たちが勝てばいい。」
利亜「……!」
太希「だから、今は情報を集めるぞ。」
利亜「……うん。」
やっぱり太希は頼りになる。
さっきまで怖くて仕方なかったのに、太希の言葉を聞くと少しだけ安心できた。
利亜「太希がいれば大丈夫なんよ……!」
太希「……あまり俺を過信するなよ。」
利亜「でも頼りにしてるんね!」
太希「ふっ、はいはい。」
太希は苦笑した。
ヴァスリックはそんな俺たちを見ながら、楽しそうに笑っている。
ヴァスリック「あはは、仲良しだねぇ〜♡」
太希の目が少しだけ鋭くなる。
利亜「太希、もう少し屋敷を調べるんよ!」
太希「…ああ。まだ見落としている場所があるかもしれない。」
ボクたちは立ち上がり、再び屋敷の中を歩き始めた。
死ぬ。
その言葉が頭から離れない。
でも今はまだ、ゲームの途中。
だったら、できることを探すしかないんね。
日和side
一日目 昼
さっきまで米太と加奈登と一緒に公園で話していた私は、二人と別れたあとは一人で南エリアをふらふらと歩いていた。
日和「うーん……南エリアって、何があるんだろ…」
地図を思い出しながら歩いていると、目の前に一軒の建物が見えてきた。
白を基調とした、少し小さめの建物。
日和「あ、教会だ!」
地図にも載っていた施設だった。
せっかくだし中を見てみよう。
そう思って扉を開ける。
日和「……あれ?」
中に入ると、そこには見覚えのある人がいた。
日和「お兄ちゃん!」
日向「日和?来たんですか。」
そこにいたのは、兄の日向だった。
日和「うん!ちょうどこの辺を見に来たんだ。お兄ちゃんは?」
日向「私も南エリアを探索していたところです。北エリアと東エリアは、もう見終わりました。」
日和「じゃあ、一緒に見よ!」
日向「ええ。そうしましょうか。」
こうして、私はお兄ちゃんと一緒に南エリアを探索することになった。
まずは今いる教会から。
日和「わぁ……思ったより綺麗」
教会は少し簡素ではあったけれど、施設としては十分に使えそうだった。
そして、何より目を引いたのが天井。
そこには大きなホイールシャンデリアが吊り下げられていた。
日和「こういうの、雰囲気あるよねー」
日向「確かに。ここだけ少し特別な空間に見えますね。」
さらに奥へ進んでみると、物置らしき場所も見つかった。
日和「うわ、いっぱいある!」
そこには二本のスコップに、塗装道具。
天井にも届きそうなほど長いハシゴに、台車、ロープ。
他にも、用途のよく分からない道具までいろいろ置かれている。
日和「これだけあれば、何か壊れたり修理が必要になった時には便利そうだね!」
日向「そうですね。ゲームの舞台を維持するための道具なのかもしれません。」
日和「でも、ハシゴ長すぎない?」
日向「……確かに。こんなに長さが必要なのでしょうか…?」
思わず二人でハシゴを見上げる。
ゲームの舞台なのだから、こういう設備があること自体は不思議ではないのかもしれない。
教会を一通り見たあと、私たちは次の施設へ向かった。
南エリアには、地図通り雑貨店と武器店もあった。
日和「雑貨店、結構いっぱいある!」
店内には、ヘアピンやヘアゴム。
筆記用具、簡単な工具、蝋燭、籠、リボン。
その他にも細々とした日用品が並んでいた。
日和「こういうところ、普通に買い物したくなるなぁ…」
日向「ゲーム中でなければ、そうしていたかもしれませんね。」
日和「ゲームが終わったら買えるのかな?」
日向「さあ……そこまでは分かりませんね。」
日和「そっかー…」
少し残念に思いながら、次に武器店へ向かう。
日和「……わぁ」
店内に並んでいたのは、剣、弓、盾、斧…
どれも飾り物という感じではなく、実際に使えそうなものばかりだった。
日和「結構本格的だね……」
日向「品質も悪くなさそうですね。」
お兄ちゃんは武器を眺めながらそう言った。
私は一本の剣を見つめる。
日和「でも、このゲームって殺しは禁止なんだよね?」
日向「ええ。そのはずです。」
日和「じゃあ、武器店ってあんまり出番なさそうだね。」
日向「そうですね。少なくとも、ルール上では武器を使う理由はありません。」
私は少しだけ安心した。
こんなものが普通に置いてあると、どうしても物騒に感じてしまう。
武器店を出て、再び南エリアの道を歩く。
日和「……ねえ、お兄ちゃん。」
日向「何ですか?」
日和「人狼って、誰なんだろうね。」
日向「それは私も考えていました。」
私たちは歩きながら、これまでに見た人たちについて話し始めた。
日和「あの人は怪しいかも、とか、この人は普通そう、とか……」
日向「ただ、一日目ですからね。判断材料が少なすぎます。」
日和「うーん……やっぱりそうだよね〜…」
誰かを怪しいと思っても、それを裏付ける情報がない。
逆に、村人っぽく見える人だって、人狼が演技しているだけかもしれない。
そんなことを考えていると──ふと、頭に一つの疑問が浮かんだ。
日和「……ねえ、」
日向「はい?」
日和「村人陣営にいる『達人』って、人狼の襲撃を跳ね返せるんだったよね?」
日向「ええ。ルールにありましたね。」
日和「じゃあ、もし達人が襲われたら……人狼側の誰が退場するの?」
日向「……確かに、それは気になりますね。」
人狼は一人じゃない。
複数人いる。
なら、襲撃が跳ね返された時、一体誰が退場するのだろう。
日和「それに、人狼っていつ相談してるのかな?」
日向「それも気になりますね。朝や夕時間はそんな時間はありませんし……」
日和「もし相談してるタイミングが分かれば、盗み聞きできるかもしれないよね!」
そう言ったところで、私は立ち止まった。
日和「……あ!」
日向「どうしました?」
日和「ヴァスリックに聞けばいいんじゃない?」
日向「一日一回の質問、ですか。」
日和「うん!」
私はすぐにヴァスリックを呼んだ。
日和「ヴァスリックー!」
ヴァスリック「呼んだかな〜?⭐︎」
どこからともなく、いつもの調子でヴァスリックが現れた。
日和「質問があるんだけど!」
ヴァスリック「どうぞどうぞ〜♪」
日和「達人が人狼に襲撃されてその襲撃が跳ね返されたら、人狼が複数人いる中で誰が退場するの?」
ヴァスリック「それはね〜、襲撃の相談をするときに、人狼たちの間で決めるんだよ♡」
日和「なるほど……」
つまり、最初から決まっているわけじゃない。
人狼たちが相談して決めるということか。
すると、お兄ちゃんが口を開いた。
日向「では、私からも質問していいですか?」
ヴァスリック「もちろん⭐︎」
日向「人狼たちは、いつ襲撃について話し合うのですか?」
ヴァスリック「夜時間だよ〜!」
ヴァスリックは楽しそうに答えた。
ヴァスリック「夜のタイミングで人狼たちが話し合って誰を襲撃するか、それから襲撃が跳ね返された場合に誰が退場するかを決めるんだ〜♪」
日和「……じゃあ、その話し合いを盗み聞きすることは?」
私が聞くと、ヴァスリックはにっこり笑った。
ヴァスリック「無理だよ♡」
日和「えっ、」
ヴァスリック「夜時間は人狼以外は部屋から出られないし、そもそも部屋は防音になってるからね。隣の部屋の音を聞くこともできないよ〜⭐︎」
日和「そっか……」
やっぱり、そう簡単には人狼の正体を掴ませてもらえないらしい。
ヴァスリック「じゃあ、頑張って推理してね〜♪」
ヴァスリックはそう言うと、質問に答え終わったからか、あっという間にどこかへ行ってしまった。
日和「……行っちゃった。」
日向「本当に自由な人ですね…」
日和「ほんとにね……」
私はため息をついた。
結局、今のところ分かったのは、人狼の話し合いを盗み聞きするのは不可能だということだけ。
日和「今日のみんなの話し合いで、様子を見るしかないのかな。」
日向「そうですね。一日目では、まだ判断材料が少なすぎます」
そう言いながら歩いていると──
日和「……あれ?」
いつの間にか、空の色が少しずつ変わり始めている。
朝や昼の時はほとんど変化がなかったから気づかなかったけれど、今は少しずつ夕暮れのような色になっていた。
日和「空までちゃんと変わるんだ……」
日向「朝、昼、夕、夜。それぞれの時間に合わせて変化するようですね。」
日和「なんだか、本当に別の場所に閉じ込められてるみたい。」
そんなことを話していると──
ヴァスリック『参加者の皆様にお知らせしまーす♪』
突然、ヴァスリックの声が空間全体に響き渡った。
ヴァスリック『本日、夕時間の投票は屋敷の広間にて行います⭐︎』
日和「……投票…」
その言葉を聞いた瞬間、さっきまでの空気が一気に重くなった気がした。
誰に投票するのか。
誰が人狼なのか。
間違えれば、味方の誰かがこのゲームから退場する。
日和「……行こう、お兄ちゃん。」
日向「…ええ。」
お兄ちゃんも静かに頷いた。
私たちは覚悟を決めるように、一度だけ顔を見合わせる。
そして、夕暮れ色に染まり始めた南エリアを後にして、屋敷へ向かって歩き出した。
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コメント
2件
ありがとうございます! なかなかに読み込んでいらっしゃる…!双ブレ本編でもそうなのですが、この人狼ゲームは特に、一つ一つの言動に注目してみていただきたい! 誰が何を言ったか、どんな動きをしたか、何を見つけたか。その全てがヒントになり得ます! 次回は遂に投票…!どんな発言が飛び交うのか、注目してください!
第2話、読み終わりました!北実たちのほっこりしたやり取りに思わず頬が緩みました。でも利亜視点でヴァスリックから「死ぬってことだよ」って軽く言われた瞬間、一気に空気が変わってゾッとしましたね…。それと、教会のあの長すぎるハシゴ、絶対後で重要になりそうな気配がします。日和が話してた人狼ゲームの本の「思い込みを利用する仕掛け」も気になる伏線です。次が楽しみ!