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ROY

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みむら
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side 🖤
「…あ」
仕事がひと段落ついて、何となく気になって入った定食屋。
「テーブル片すんで、メニュー見て待っててくださーい」と渡されたメニューを見ながら店内を見回すと、佐久間さんが1人で昼食をとっているのが視界に入った。
「佐久間さん」
「はぇ?…むぐっ、ぐ、目黒さん!?」
頬をパンパンにして俺を見上げてる佐久間さん。さながらハムスターのようでめちゃくちゃ可愛い。
「一緒にいいですか?」
「あ!もちろん!」
店員さんに相席することを伝え、佐久間さんの正面に座る。
(佐久間さんは生姜焼き定食か…いいな。俺もそれにしようかな。にしてもよく食べるな)
生姜焼き、お味噌汁、付け合わせ
とお茶碗にしっかり盛られたご飯。
生姜焼きが半分くらい減ってるから、ご飯はもう少し盛られてたのだろう。
この前の朝、俺がやらかした時も大盛りのパスタ買ってたもんな。
結構細いのに、どこにそんな量が入るのか。
メニューを見るふりして、佐久間さんの首から下をまじまじと見る。
俺があまりにも真剣にメニュー(越しの佐久間さん)を見るものだから、迷ってると思われたのだろう。
「どれも美味しそうですよね。私のオススメは生姜焼きです」
くすっと笑いながらオススメを教えてくれた。
貴女の細い身体のどこにそんな量のご飯が入るのか考えてました。なんて言える訳もなく…
「じゃあ…俺も生姜焼きにしようかな」
俺の生姜焼きが運ばれてくるまで、佐久間さんは箸を止めて待っていてくれていた。
別にそんなことしなくて良いのに、そんな些細な気遣いがすごく嬉しい。
「うん…すごく美味しい」
「ですよね!生姜がしっかり効いてて、ここに来るといつも頼んじゃうんです」
俺が生姜焼きを食べ始めたのを見計らって、佐久間さんも食べ始めた。
「この間、すみませんでした」
「この間?」
「いや、朝いきなり手掴んだりして…嫌な思いさせたよなって思って」
きょとん。と佐久間さんは何の話をされているか分からない、という表情をしていたが、だんだん思い出したのか、顔がみるみるうちにピンク色に染まっていく。
「っいえ…びっくりはしましたけど、全然いやじゃなかったです…ょ」
嫌じゃなかったんだ…良かった..
あの後、ラウールに注意されていた事もあり、ほっと胸を撫で下ろす。
「でも、すごくびっくりした…ので、今度ご飯連れていってほしい…です」
え??
佐久間さん今なんて言った?
佐久間さんが発した言葉があまりにも自分にとって都合がよすぎて、幻聴なのではないかと言葉を反芻する。
一緒にご飯連れていってほしい、って言ったよな…。
チラッと視線を正面に移動させると、頬を更にピンクに染めてこちらを伺う佐久間さんの姿。
あざとすぎないか…
可愛い…
こんなの、俺と同じ気持ちなんじゃないかと勘違いしちゃうんだけど。
「…なんちゃ「行きましょう、俺も行きたいです」
固まる俺に居心地が悪くなったのか、なんちゃって、と言い掛けた佐久間さんに被せるように、鼻息荒く応える俺。
断られなかったことに対して安堵したのか、佐久間さんは「良かったぁ」と眉尻を下げて可愛らしく笑った。
(まじでたまんない)
佐久間さんの一挙一動が愛おしくてたまらない。
誘ってくれたんだから、ここからは俺がリードして格好良いって思ってもらわなければ。
「お店とか一緒に決めたいから、連絡先教えてくれませんか?」
「っっもちろん!私QRコード出しますね」
-–
本当はもう少し話をしたかったけど、1時間の休憩はあっという間で。
先に休憩に入っていた佐久間さんは連絡先の交換をした後、慌てて仕事に戻って行ってしまった。
席には俺ひとり。
佐久間さんの連絡先をGET出来た喜びを噛み締めて残りの生姜焼きを堪能していると、スマホに1件通知が入った。
〜♪
さく【さっきは突然誘っちゃってすみません。ご飯たのしみです】
アカウント名”さく”なんだ。
さくちゃん……いいな。
ラウールも康二も”さく美さん(ちゃん)“呼びだし、他の社員も苗字か名前+さん呼び。
いつか”さくちゃん”と呼べるような関係性になりたい。
そのためには誰にも邪魔されない2人きりの時間で仲を深めなければ。
【俺も楽しみです。今週末はどうですか?】
-–
「佐久間、なんか嬉しそうだね」
「え?そうかな…」
「スマホ見てにこにこしてるから」
「えへへ、ちょっとだけ良いことがあったんだけど、私だけの秘密」
(私と目黒さんだけの秘密)
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